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文化のアップデートに挑むこと

日本一の"うまのまち"を目指す南相馬市。

「馬が関わる伝統行事の規模」とか「地域で飼養されている元競走馬の数」とかなら既に日本トップクラスなのでしょうが、それだけでこの特殊な馬事文化を残していくことは出来ないと考えています。

年3日の行事だけでは馬事文化継承は果たせない

南相馬市では、「一家に一頭」のような飼い方など特殊な馬事文化がある一方で、「馬に関わる仕事」が少なく、「こんなに馬と近いまちなんて素敵💕私もずっと馬に関わって暮らしたいわ」的な方がいたとしても、馬は馬、仕事は仕事に分かれてしまい、基本「馬と関わる=金銭的に余裕のある人の趣味」などの枠から抜け出ることはできない状況です。

ここで肝になることは「文化のアップデート」だと思っています。

これまでのように「伝統行事に必要だから馬を飼っている」という馬事文化だけでない、この地域の馬事文化をアップデートして、新たな馬事文化にしていく、という考え方が必要じゃないかと思い、動いています。

どう動くか。については手探りです。。。
が、馬に関わる仕事を創出して、伝統行事以外でも、馬と馬に関わる人を少しずつ増やしていく。
そのことが、結果として伝統行事の継承にもつながる、という絵姿を描いているところ。

美しい飛越

正直、競馬と馬術競技を除いて、一般の人が馬を見たり、触れ合ったり、ましてや乗ったりすることは稀で、一生馬に跨らない人も多いのが現在の日本。
強いて言えば観光牧場などでの馬車や引き馬体験などの5分で¥500みたいなサービスくらいでしょう。

そんな中、日本の馬術競技に関して、大きな転換点になるかもしれないイベントが、12月に兵庫で開催されることになりました。

これまで、馬術はオリンピック競技にもなっていて、世界的にはメジャーなスポーツの1つですが、日本国内では「馬術大会」とは競技者が参加するためのもので、観客として大会関係者以外が観にいく文化はありませんでした。

今回、現役オリンピアンである福島大輔さんが中心となって、エンターテイメント要素を取り入れた馬術大会が開催されることになり、大変驚くと共に、南相馬の馬事公苑でもこのような新しい取り組みができないか模索したいと思っています。

いきなりヨーロッパのように「フルコースを食べながら馬術競技を観覧」みたいにはならないかもしれませんが、日本に新しいエンターテイメントが生まれるかもしれません。

ここでも「日本でも馬術を集客できるものにする」という文化のアップデートが試みられています。
あくまでも1つの動きですが、このような試みを南相馬市としてもしっかりキャッチアップして、足元の文化をアップデートしていきたいものです。

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