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うらめし02 「混ぜすぎないカップ焼きそば」

インスタグラムに載せたくなる「おめかしめし」が好きだ。そして、その裏で食べている「うらめし」は、なんというか、愛おしい。ふだんは写真を撮ることすら忘れがちな「うらめし」を、なんとか記録に残したいと思っています。

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先日食べたカップ焼きそばの写真を友人に送ったところ(トップ画のもの)、「焦ってソースが混ざりきってないがなw」と指摘された。

たしかに、まだらだ。そういえば私はカップ焼きそばを作るとき、あえて混ぜすぎないようにしているのだった。

ひと口めから脳が「うんめー!」と叫ぶような濃いソース味の合間にときおり現れる真っ白な麺。味がなくてもさもさとしたそれを食べるとなんだかほっとするのだ。ないとさみしい、まで思う。

私の周りには個性や才能あふれる知人・友人がたくさんいて、その活躍ぶりを目にするたびに「ええもん見せてもらった。すごいなー」と思う反面、自分がいかに「無」であるかを実感して落ち込むことがある。彼ら、彼女らは私が寝そべって漫画を読んだり1日10回くらいベランダに出て朝顔の蕾がついていないかパトロールしたりしている間にもちゃんとやるべきことをして、寝る時間だって惜しんでそうやって結果を出しているのだから比べることすらおこがましいのだが。

味のない麺にそんな自分を重ねて、「なにももっていないけど存在しててもいいよね」と自己肯定しているのだろうか。もしくは、加齢により濃いソース味100%がしんどくなっているだけなのか。たぶんどちらも正解。

そしてこの焼きそば用の「岩下の新生姜」がとても優秀なので全スーパーにおいてほしいと心から願っている。

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麺と絡みやすい千切り状態で、快い食感と爽やかな辛味があり、1袋でわずか5cal。しかも常温保存可能なのだから完の璧だ。焼きそば以外、酒のつまみなんかに応用できるポテンシャルも確実にある。

ものすごく低い確率に賭けるけど、京都市内のスーパーのバイヤーさんがここを見てくれていたら、どうかこの商品をおいてください。毎週まとめ買いします。よろしくお願いいたします。


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