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【開催報告】AVPN TOKYO Visionaries' Gathering 2024.8.2(AVPN Impact Investment Fellowship との合同企画)

「AVPN TOKYO Visionaries' Gathering」は、AVPNが厳選する先進的な取り組み・ベストプラクティスを共有し、社会的なインパクト創出に向けた質の高い資金提供のあり方について議論・学び合い・協働の場をつくることを目的とした、AVPNメンバーの皆さまと特別招待をさせていただいた皆さまが集まるクローズドな会合です。


2024年第5回「AVPN TOKYO Visionaries' Gathering」のご報告

2024年第5回目の「AVPN TOKYO Visionaries' Gathering(TVG)」が8月2日(金)、AVPNメンバーであるみずほフィナンシャルグループの会場にて開催されました。東京で開催されていた国際研修 AVPN Impact Investment Fellowship(IIF) との合同セッションであり、世界各国からのFellowshipへの参加者と日本のAVPNメンバーの皆さま、特別招待者を合わせ、計54名が参加された国際色豊かな賑やかな場となりました。

会場風景

冒頭の挨拶でAVPNのNorth East Asia HeadであるMark Yehより、北東アジア(日本、中国、韓国、台湾、香港)はインパクト投資業界にとって非常に新しい市場だが、大きな可能性を秘めていることが伝えられました。

前半のセッションでは、日本におけるインパクト投資市場を牽引している主要な金融グループの立場から、株式会社みずほフィナンシャルグループ サステナブルビジネス部 副部長の末吉氏に同社のインパクトビジネスについてご説明いただきました。

みずほフィナンシャルグループの末吉氏

末吉氏から持続可能な資本主義がトレンドになっていること、インパクトを創出しつつ企業競争力を高めながら、企業価値を向上させることは可能であることなどが共有されました。組織内で社員や顧客を教育し、インパクト投資の重要性を理解してもらう必要から、2024年5月に「インパクトビジネスの羅針盤」が公表されたという経緯もお話しいただきました。

後半はIIFでも主任ファシリテーターを務めたESADEビジネススクールの准教授である、Lisa Hehenberger博士が本セッションでもファシリテーターを務め、一般財団法人社会的インパクト・マネジメント・イニシアチブ(SIMI)代表理事 今田克司氏、GLIN Impact Capital マネージャー 中尾 有希氏、株式会社ヘラルボニー COO 忍岡 真理恵氏をパネリストにお迎えし、特別セッションを開催しました。
日本のインパクト投資分野の構築において重要な役割を果たしてきた今田氏にはインパクト投資のエコシステムの変遷について、インパクト投資をコンサルティングの立場から支援されている中尾氏にはベンチャーキャピタルの潮流や日本のインパクト投資業界を俯瞰した視点からの課題感について、社会起業家のパイオニアであるへラルボニーの忍岡氏にはインパクトスタートアップが取り組んでいる社会課題や支援状況について、それぞれお話しいただきました。

特別セッションの様子

今田氏は、日本におけるインパクト投資のエコシステムの発展について、2021年頃には政府のイニシアティブもあり、Impact Measurement & Management(IMM)などのインパクトに関するガイドラインが複数出版されたこと、近年は政府組織、大手金融機関、財団などの主要なプレイヤーが複雑に交わっていったことをご説明いただきました。

中尾氏からは、GLINのようなインパクト投資を専門に行う機関は珍しいが、ベンチャーキャピタルがインパクト投資ファンドを設立する動きが増えており、GLINはその支援や成功事例の構築に取り組んでいること、また、インパクト投資が広がりやすい環境作りを目指し、ルール作りや基準設定へ貢献していきたいという思いを共有いただきました。

忍岡氏からは社会起業家の立場から、経済産業省や金融庁が起業やインパクトスタートアップを積極的に支援しようとしている一方で、この分野にはまだ専門的なプレイヤーが十分にいないと感じていることが述べられました。海外の参加者からは、ヘラルボニーがラグジュアリーマーケットをターゲットにしつつ、職人たちにロイヤリティボンド(忠誠の絆)を提供している点が特に素晴らしいとの声が寄せられました。

特別セッションの会場風景

Q&Aセッションでは活発な議論がなされました。企業がコーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC)やIMMへ移行する動機について、中尾氏からは、企業によるビジネスが社会的・環境的課題を解決しない限り、長期的には存続できないと認識していることが挙げられました。

Q&Aセッションの様子

セッション終了後のネットワーキングの場では、海外と日本のメンバーの皆様の間でも積極的に名刺交換や情報交換が行われました。海外のAVPNメンバーが加わった、貴重な交流の場となりました。

ネットワーキングの様子

当日の参加者:54名(Foundation/Trust、Impact Fund、Government-related、Intermediary、University/ Research、Corporate/Financial Institutions、Service Provider、Network、AVPN staff)
ご感想:
「社会的インパクト創出のためにご活躍されているAVPNフェローの皆様との交流や、みずほフィナンシャルグループの末吉氏によるインパクト投融資に関する取り組みの紹介、そしてゲストスピーカーの方々のお言葉から、多角的な視点と洞察を得ることができ、とても勉強になりました。」
富士通株式会社 CEO室 Sustainability Div. 新實 邦子さん)

次回は、9月20日(金)を予定しております。詳しくは、以下をご覧ください。

AVPNについて ”Moving Capital Towards Impact”

AVPNは、シンガポールに本部を置く戦略的フィランソロピーとインパクト投資の推進による社会課題の加速度的解決を目指すアジア最大のネットワークです。AVPNには現在33の国と地域から資金提供者である600以上の財団、企業、インパクトファンド、大学、政府、金融機関等がメンバーとして加盟しており、アジアを中心に世界14か国に90名以上のスタッフが所属しています(2023年7月時点)。アジア中のあらゆる資本を動員し、社会的なインパクトを生み出していきます。

メンバーの皆様には、アジア最大のインパクト投資カンファレンス「AVPN Global Conference」への割引参加、年に一度の「AVPN Social Investment Forum Japanご報告)」のご招待、定例の「TOKYO Visionaries' Gathering」等の特典があります。

「AVPN Global Conference 2023」
アジア各国でのAVPNメンバーの共創
定例の「TOKYO Visionaries' Gathering」

AVPNメンバーには、資金提供者である財団、企業、インパクトファンド、大学、政府、金融機関等のみが加盟できます。ご関心がある資金提供者の方は、以下までご連絡ください。

お問い合わせ先(日本語・英語での対応)

japan@avpn.asia

日本語でのお知らせは、以下でも発信しています。
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