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再会 Skoop On Somebody

最後に会ったのは、2月1日。Motion Blue YOKOHAMAだった。

Skoop On Somebody(スクープ・オン・サムバディ)。ヴォーカル・TAKEと、キーボード・KO-ICHIROのR&Bグループだ。

福岡のゴスペラーズファン友・ひろこちゃんに勧められ、歌を聴き始めた。歌声は優しく安定している。好みだ。

Skoopという名前から、Skoop On Somebodyに改名してからの初シングル、『ama-oto』のメロディーラインとサビの転調に心を打ち抜かれ、以来20年(!)ずっと彼らの音楽を楽しんでいる。

彼らのマスターピースは、『sha la la』だろうか。CMで有名になった曲だ。

雨が降り始めた六本木を歩き、LIVE会場のある東京ミッドタウンに向かう。たいした雨足ではないが、靴の中が濡れる。早く着きたい。何となく早足になる。

Billboard Live TOKYOの観客は、これまでのLIVEと比べ、圧倒的に人数が少なかった。会場に入るための行列もない。ボックス席は一列に模様替えされている。ウイルス飛散防止対策をお願いするアナウンスが頻繁に流れる。

TAKEとKO-ICHIROが入場し、ライブはスタートした。2月1日以来のライブ。懐かしい。

ここで、はたと気づく。音楽のライブ自体が、2月1日以来だったことに。

おうち時間、たくさんの動画サイトと、いつもより多めのiTunesダウンロードで、好きな音に触れてきた。

それでもやはり、ふたりの息づかいを感じる生ライブに勝るものはない。つい瞳をとじて、うっとり聴き惚れる時間を堪能する。贅沢な時間の使い方をする、都会の夜だった。

声は出せない。拍手だけ。一緒に歌ったり、歓声を送ったりすることはできない。そんな中での、今日のセットリスト。静かに楽しむライブに合わせた、大人の夜にぴったりの選曲に感謝した。

コロナ前に戻るもの、ニューノーマルとなるもの、それぞれあると思う。音楽のライブもそうだろう。でも、そこには、音を届けたい人がいて、音を受け取りたい人がいる。

ライブとは、そんなことを感じる場だったことも、思い出した。まだ、余韻に浸っている。眠いけど、眠りたくない。

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