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数的優位とローテーションのお話

こんばんは、中田です。三連休はいかがお過ごしでしたか?
私はというと、バレーボール観戦がはかどっています。

先週書いた記事が少々過激であったらしく、プチ炎上。
少し反省しています。

なんにせよ、トップカテゴリーで問題視されている部分を、アンダーカテゴリーにいかにおろして指導していくかが大切だと考えています。

ちなみに炎上したのはこちらの記事です!↓↓


さて、バレーボール観戦をしていると解説者(特に大山加奈さん)から、時折「数的優位」という言葉が出てきます。

素晴らしい解説をしてくださるものですから、少し補足説明をと思いましてこの記事を書いています。

  

バレーボール観戦をもっと深めたい!
観戦しながら解説きいててもよくわからん!

という方向けの記事になります。

  

 

そもそも数的優位とは?

  

6人制バレーボールは「6vs6」のスポーツなんだから、数に有利も不利もないのでは???

そう考えた人もいるはずです。


バレーボールで「数的優位」という言葉が出てくるときは、一般的には「アタッカーvsブロッカー」を指しています。


例えば…(ブロックは3枚と仮定)

①サーブレシーブが崩れ、エースにセットせざるを得ない。
→アタッカー1枚 vs ブロッカー3枚

これがいわゆる「ブロック優位」の状況。


②きちんと攻撃を展開でき、前衛3枚+バックアタック1枚。
→アタッカー4枚 vs ブロッカー3枚

これは「アタッカー優位」です。
ブロッカーの反応が遅れ、守り切るのが難しい。


以上のように数字で見ていくと、バレーボールはとても面白く観戦できます。

ちなみに同数の場合はアタッカー優位とみてほぼ間違いないです。

  

数的優位とローテーション

  

数的優位について「ローテーション」という観点で見ていきます。
(ローテーションについてはこちら↓)

  

まずはS1ローテから。

S1ローテ


セッターが後衛のため、前衛のアタッカーは3枚。
後衛にいるOHがバックアタックに入れれば4枚。

よって、このローテはアタッカー優位に持ち込みやすいです。
と、言いたいところですが…女子日本代表チームはこのローテが一番弱いです。

前衛を見てみると、普段レフト側からスパイクを打っているOHがライト側に、逆に普段ライト側からスパイクを打つことの多いOがレフト側に位置します。そこをどうするかというところで、チームカラーが見えたりします。

  

ローテーションをひとつ回します。

S6ローテ


前衛にアタッカー3枚、後衛のOHがバックアタックに入れば4枚。

前衛のポジションのミスマッチも許容範囲内です。


S5ローテ

前衛3枚、後衛OHも入れたら4枚。


S4ローテ

セッターが前衛にきましたので、前衛2枚。
しかし、攻撃専門であることが多いオポジットが後衛からバックアタックに入ります。
あと後衛OHが攻撃に参加すれば4枚。


S3ローテ

前衛アタッカー2枚、後衛アタッカー2枚。

セッター隣のOHは前衛2枚の状況で頑張らなければならないローテがS3と、後述のS2の二場面。セッターから遠いOHは前衛2枚の状況はS6だけです。今回の記事では触れていませんが、サーブレシーブの負担も考慮すると、セッター隣のOHは攻守のバランスが良いプレイヤーが担っていることが多いです

S2ローテ

S1に続いて連続失点することが多いS2。
サーブレシーブの際、OHがバックセンターを守らなければならず、OHへの負担が多いです。

攻撃枚数に関しても、前衛MBと前衛OHのミスマッチ、後衛OHのサーブレシーブの負担、後衛Oのライト側への移動などが原因で枚数確保が難しいローテです。

  

まとめ

  

数的優位について、ローテーション別で考えてみました。

  
もうサーブレシーブの位置取りやサーブの狙い目など、少し書きたいこともあるのですが、どうしても話が複雑になってしまうのでカット。

開始ローテーションをどこにするかも、相手との駆け引きで面白い部分ですが、テレビ放送でそこまで読み取るのは難しいですね。


日本を全力で応援するのも楽しいですが、各国が数的優位をどう作るか、注目しながら観戦するのもオススメ。
ではまた再見。

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