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【歌詞一覧】AUTUMN BLUESファーストアルバム「想いから沈む心へ」

アルバム「想いから沈む心へ」ダウンロードはこちらから
All songs written by Shuzo Shimada

プレゼンテーション1

1.前口上

2.想いから沈む心へ

何のために今日も生きる
何のためでもなく
夢を棄てて今日も生きる
誰のためでもなく

夢を棄てて明日に続いて行く
何のためでもなく
今日も生きる夢を棄てて
明日に続いて行く

闇だけが光っている

3.陽の出ていない頃

大人になって時間に縛られる事のなかった若き時代を
微笑ましく憎らしく羨ましく思うことは特別おかしいことじゃない
けれど過去をやり直すことは不可能だから
辛さや悲しさが露呈するとその気持ちは精神的に一番の毒になる
しかしそれでもあの頃に戻れたらなんて考えたりする
生まれながらに過去に執着するように出来ているからだ

悪気もなく生きて来た今が
時に頼りなく思えてくる

会えない時に限って会いたいと思うのに
会えたその日に限ってまた一人を求める

強気な事は誰から見てもわかるのに
指摘されるとただ敵を作るだけ

笑ってはしゃいで走り出して
飲んで痺れて肩まで組んで
跳んで泣いて誰かが手を伸ばして
そんな明日に想いを馳せる

例えば陽の出ていない頃には
ふと枕に立って話し込んでね
例えば地図などない頃には
イメージだけ通して歩き出したり

例えば上手くできた時には
褒めて抱き締めて頭を撫でて
辛い時には思い出すから
過去の中に立って笑って見せて

4.薄暮

現在置かれている
連なった日々を見つめて
思い焦がれている
無くなった日々を求める

憎しみのセンスが
重なった時には愚痴を吐き
哀しみのダンスで
伴ったリズムは枕の上に

たまには良いかもと
目覚ましを掛けてみる
けれど夜中に思いが募れど
起きたらいつも夕暮れ

この身を投げ出して
望みをかけだして
妬みを曝け出して
誰かに嫌われるなら

たまには良いかもと
目覚ましを掛けてみる
けれど夜中に思いが募れど
起きたらいつも夕暮れ

5.二十五歳

インセンス漂う七畳間の部屋で
テレビは常に付けたまま
懐かしい歌を聴いていた

大金だった五百円玉は
今は灰になって落ちていく
価値を変えていくのはいつだって
感情を抑えるものばかり

呼んだのには理由はない
頼み事もなくてただ声が聞きたかった
気取った姿が青く匂う想い出をアテにして
時にはお酒なんかを糧にして

変えたくないものが心の中にあるのなら
変わらない事をまずは受け入れなければならない
変わらない事を受け入れた先では
「変わっている人間」だという
バイアスが掛かる事を覚悟しなければならない

「変わらない人間」は筆箱から定規を出すまでもないと
「変わっている人間」を目視で測ろうとする
意義を唱えようにも一歩踏み出させない沈黙の螺旋を成して
圧力をかけ沸点を高めさせ炎上させる

時間がかからなくて便利だと値段も構造も理解せず
まるで自分が作ったと言わんばかりに押し付けてくる

いつも見失いがちな「いつもの自分」だけれど
逃げてきた過去も全て今に繋がっているから
薬指のように扱いづらい想い出をアテにして
時にはお酒なんかを糧にして

6.過去を振り返りながら

最終鷺沼行きは晴れた日でも曇っている
雨が上がった後のような湿度で
誰もが肩の触れ合いで睨み合う

疲弊の音に重ねて色のない表情をして
苛立ちを画面の中に収めて
明日に向けて揺られていく

急ぐように時間は流れて
汗のように落ちていく
加速する日々を止めようとして
枷のように動けなくなっていく

意味はないけれど夜がそうさせたのさ
タクシーの来ない尻手黒川を
たまに振り返りながら
自分を振り返りながら
今日を振り返りながら
煙草に火を点けて歩いていく

7.サードビアーを片手に

考えていない時に限って
答えを求められたり
考えている時に限って
曖昧な返事をされたり

言えない事はきっと今日も増えていくから
週末くらいはサードビアーを片手に笑えたら

走った時に限って
歩けと言われたり
歩いた時に限って
走れと言われたり

見えないものはきっと今日も増えていくから
週末くらいはサードビアーを片手に笑えたら

忘れた事が蘇って
昔の写真を漁ったり
擦れた声に頼って
歌い慣れた唄を歌ったり

色褪せない記憶もいつか遠のいていくから
週末くらいはサードビアーを片手に笑えたら

8.其之儘

十六時に待ち合わせよう
別に何をする訳でもないし
何処に行くかのアテもないけれど
取り敢えず会ってから決めよう

先に駅に着いたから
喫煙所で煙草を吹かしながら
酒を飲むなら 深く語るなら
あの店かななんて考えたりして

話す事は他愛もない事さ
最近何に腹を立てたかとか
誰々は何をしているかとか
色恋沙汰はないのかとかさ

大山街道を歩きながら
誰も得をしない嘘を吐いて
笑い合いながら詰り合った
平成もそろそろ閉じていく

翳りのある心情と共に
氷ひとつに酒を注いだのさ
誰もいない小さな部屋で
ここぞとばかりに項垂れた

どうしてまだ其の儘なのに
周りだけが変わっていくの
こうしてまだ求めていても
過去にはもう戻れない

9.納め口上

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プレゼンテーション1

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