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シクリカル株と景気循環

こんにちは。
 感染拡大により自宅でじっとするなど、そんな日々ですが、なぜか株価だけは上昇する・・・今市場では、景気回復を見越してた銘柄が買われる。その銘柄を総じて、シクリカル株と言います。シクリカル(cyclical)とは循環するという意味で景気敏感、景気循環という意味です

シクリカル株とは

 具体的な業種は、下記の通りです。

・製造業 ======>自動車 / 精密機器 / 造船 / 輸送用機器
・物を運ぶ運送業 ==>陸運 / 海運 / 空運 / 倉庫
・材料 =======>石油 / 鉄鋼 / ゴム / 科学 / 紙パルプ / 繊維

 もう少し補足すると、株価は、景気の循環に伴い循環する。つまり上下の波がある。シクリカル銘柄は景気の影響を受けやすい銘柄です。

 景気良い ===> 株価が好調
 景気悪い ===> 株価が低迷

 シクリカル銘柄は、景気が悪い時は「低迷」。上述したように、景気に左右される。

景気循環

 景気は、過去より循環することが知られてます。景気は、決して不規則でもなく、突然悪くなるものではない。一部の例外を除き、景気は循環。
下図のように、あたかも春夏秋冬の「四季」のように循環します。

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 景気回復 => 拡大 => 後退 => 悪化 => 景気回復

 シクリカル銘柄とは、景気回復又は景気拡大局面で株価が上昇する銘柄にを言う。景気の循環と株価に相関性があることから市況関連株とも呼ばれることがあります。 

 米国ではよく「リセッション来たんじゃない?」「これはリセッションでしょう」と「リセッション」という言葉が使われる。リセッションもこの景気のサイクルの中の一つ。リセッションは景気の拡大から後退に至るまでの過程のことで、「今が好景気の頂上付近で、これから景気悪化してくるんじゃないの?」つまり、景気縮小という意味です。

景気循環とシクリカル株

 今年2月、一昨日(3/18)に日経平均が3万円超え。3万円を超えとなるとバブル時を彷彿とさせる。
 つまり景気拡大局面、しかし、足元はどうでしょう?

 景気が良くなり、会社から高いお給料を貰うことになります。景気が良いので給料は当然増えるはずです。「好景気いいよね、じゃあ何に使うかな」

 と、収入が増えます。新車、高級化粧品、ブランド品、一番が住宅需要が旺盛になる可能性がある。「庭付き一軒家」「マンション」と消費が旺盛になる。しかし、現実には給料上っているか?数千円UPした。しかし、消費が旺盛になるほどではない。

抑えた消費が復活

 緊急事態宣言において、消費者は何をしていたでしょう。オウチご飯など、内食需要が活発になり、マスク、消毒液など衛生用品が売れた。テレワーク関連、ゲームなども。しかし、外食など需要は減少の一途、旅行や帰省も出来ない・・・
 本来の景気回復は、給与が上昇する。しかし今景気回復は「抑えた需要」が換気、爆発することへの思惑がある。家庭貯蓄率が直近の四半期で1.6%上上昇。通常は0.1%前後で推移するところ、大きな上昇率となった。それだけ、消費行動を控えているということ。この抑えた分の爆発力により景気拡大へ移行する。

 では、株式市場で何が起こるのか。

「金融緩和で、キャッシュがじゃぶじゃぶになる。景気が悪かった分安い銘柄が沢山。でもの足元は景気が悪いし堅実な銘柄ではなく成長株への投資を進めよう。」

 これは景気回復局面における市場心理の一例。景気への先行きがわからない。しかし、成長する企業があり、市場に資金が流入する。景気回復への見通しが立たないので、グロース株へ資金が流入しやすくなる。
 しかし、景気拡大局面になると景気拡大への期待が膨らむ。シクリカル株へ資金が戻り始める。同じ金融相場の局面においても、買われる銘柄がシフトし始める。こうしてグロース株から資金が流出し、株価が下がり始める。いずれ景気が加熱し始め、引き締めを行い景気後退、一度後退してしまうと悪化し、また回復する。過去のバブル崩壊などの経験もあり、無限に資金を市場に放出するわけにはいかない。いつかは引き締めをすることになる。しかし、今はまだ回復局面、それを意識する必要はない。でも何時そうなってよい準備は必要である。

今は、景気回復or景気拡大

 景気拡大は何と言っても雇用環境の改善です。

 ・失業率
 ・就業者数
 ・給与所得

 上記の3つが改善が必要。消費者の購買意欲は向上しない。購買意欲が向上しないことで、企業の収益も向上しない。よって、収益が向上しないので給与も向上しない。給与が向上しないことから、購買意欲が向上しない。
 では景気回復局面における株式投資は? それは金利との関係が重要。現在の低金利環境は、金利以上の利回りが期待できる。個人投資家の預貯金は株式市場へ流れる。こうなると、株式市場は活況を呈する。
 しかし、本当に景気が改善されると、その資金は現金化され、消費に回る。よって株式市場は下落することになる。
 また、景気が拡大においては債権市場との関係にも変化が生じる。

 つまり、ローリスクで利回りを確保できる債権市場へ資金が流出する。全ては金利との関係で株式市場が決まる局面を迎える。
 そうすると、景気拡大局面において、成長株へ流出した資金は一旦投資家のキャッシュとなる。そして、再び成長株への投資、又は他銘柄への投資と今度は成長株ではなく違う銘柄へ資金が流入する。その新たな流入先は「シクリカル株」である。景気回復するので業績が良くなる、業績が良いので資金が流れるという話。

景気敏感株の買い時

 景気の循環とともに循環する景気敏感株。トレードはそのように行うべきか。その買い時、タイミングはいかに尽きる。

 ・金利
 ・経済指標(特に雇用統計、失業率、時給、就業者数など)

 日々、上記2つは最低でもチェックする必要がある。
 最後にまとめます。

 ・シクリカル株は、景気の流れに沿って値動き
 ・景気は循環
   景気回復 ⇒ 拡大 ⇒ 後退 ⇒ 悪化 ⇒ 景気回復…


ここまで読んで頂きありがとうございます。