見出し画像

柴咲コウの一人称

俳優の柴咲コウさんが二十五周年を迎えるそうだ。映画「青天の霹靂」の子守歌で号泣した事ともう一つだけ思い出がある。まだ携帯が無意味にぱかぱかしていた頃の話だ。今またGalaxyが折りたためるスマホを作っていると聞いてそこに意味はあるんかと思ってしまう。大地真央の声で再生して欲しい。

あの頃は連絡手段と言えばメールだった。大抵ぶるぶる通知が来るものだけれど登録してないメールアドレスから来ると迷惑メールフォルダに入ってしまう。そちらを確認すればいいから、と登録しないから必然的に迷惑メールフォルダを確認する時間が増える。そうすると迷惑メールが目に入ってくる訳だ。一人で寂しい人妻とか女子高生と遊べるとかカップ数とか。一応当時私は女子高生であった。あかんやろ。それから迷惑メールはどんどん進化して有名人を騙る事になる。芸能人が騙されてニュースになった事もあった。漫才コンビがネタにした事もある。そういう訳で私の携帯にも嵐の二宮君やら福山雅治さんやらからどかどかメールが来た。なんというか今でも引っ掛かりそうな人間は引っ掛かりそうなラインナップだな。強い。当時はメールを開かなくてもある程度の文章が確認出来て、件名と合わせて笑いを誘ったものだった。その一つを紹介したい。

件名:柴咲コウって知ってる?
本文:実は俺がその柴咲コウなんだ

んな訳あるかい。その頃既に飛ぶ鳥を落とす勢いだった彼女である、だから迷惑メールの名前騙りに使われたのであろうになんでこんな面白い文面になってしまうのか。確かにロッカーが全力疾走しているとかオオアリクイに夫を殺された人妻とか、文面をツッコミどころ満載にして開けさせる手法もあったがそれにしたって出オチが過ぎる。私はこれを一頻り笑い友人達に口頭で伝えた。メールは秒で削除したので。

そういう訳で柴咲コウさんを見るとついそのメールを思い出してしまう。因みに神木隆之介さんは二十八周年である。強い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?