四年前の色彩歴史
小さい頃からマニキュアに憧れがあった。カラフルな色は見ているだけで楽しいし、ラメが入っているタイプもあって爪の色があんな風になったらどんな気持ちになるのだろうと思っていた。しかしスーパーにあるテスターでその憧れは打ち砕かれた。臭かったのである。なんであんな臭いがするのか調べた事もあったが忘れた。尚途中から成分が変わっているので別の成分を使っても鼻に来る臭いは消せなかったようだ。幾らその時子どもでもマニキュアを塗ったら爪からあんな匂いがするとは思わなかったが、同じ頃にマニキュアを塗ると皮膚呼吸が出来なくなって爪が弱くなる、と聞いたのもあって遠ざかってしまった。しかし時代というのは変わるものである。もう見てもらった方が早い。
元々顔料のお店であるそうで、ここのネイルは臭いがしない。敢えて限定品にチョコレートの匂いをつけている、みたいなものはあるがマニキュア独特の嫌な臭いがしない。色も落ち着いた可愛らしいものが多くてついあれもこれもと買ってしまう。今数えてみたら十七色あった。専用の除光液もあるがお風呂に入ると簡単に剥がせてしまうので全然減らないまま五本くらいある。どうしようもない。とにかく手軽で楽しいので下手ながら出かける時には積極的に塗っていた。それが五年前の話である。つまりコロナ前であるという意味だ。お出かけ出来る機会はすっかり減って序に出張が増えたり仕事を辞めたりして本当に四年手を付けなかった。普通のマニキュアがどうなるのかはよくわからないが、ラメの入っているものは分離していて塗る前に振る必要こそあるが普通に使えるようだ。
最近は改心して仕事のない日はちまちま塗っている。除光液は減らないがこれからもまた指をキラキラさせていきたいと思う。
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