ビジュアルアーツ専攻/渡辺美紀

秋田公立美術大学卒業・修了展2022 　学生インタビュー　　

秋田公立美術大学卒業・修了展2022が2月16日〜2月20日まで秋田県立美術館・秋田市文化創造館にて行われます。それに伴って、出展者全員にインタビューを行い、卒制に対する意気込みや大学生活について語ってもらいました。

ビジュアルアーツ専攻
渡辺美紀

━━美大に入ったきっかけを教えてください。

高校の美術の先生がすごい絵が上手くて作家気質で面白くて、こんな先生になりたいなって思ってたり、大学に行けば絵が上手くなると思ったのが美大を目指したきっかけ。
けど絵を学ぶ場所じゃなくて概念ってかそうゆうのを学ぶところってのを大学入って知って、なんだろうなあ、美術のこと何にもわかってなかったなって思う（笑）

━━大学に入って変わったことはありますか。

価値観が変わったね…美大っていろんな考え持ってる人がいて面白いと思う。
大学に入る前は、先生や大人に言われたことが全部だし、それが正しいって思ってた。
だけど美大に来て、それが本当につまらないことで正しいとは限らないってことに気づいた。
でも、じゃあ誰の話も聞かないって言ったらそうじゃなくて、一人一人の考えを大切にしたいって思うし、その人が考えることを自分も考えたいっていう思いが強くなった。
だから美大に来てほんとによかったと思ってる。

━━今までの制作について教えてください。

今までの制作は、影響を受けたダークファンタジーの要素と私らしい鑑賞者をびっくりさせたいって思いが合わさっているような作品が多かったと思う。
人を驚かせたいというか、私は表向き真面目ぶってるけど、心の中では小学2年生の男子がいるみたいな（笑）
いたずらが大好きな末っ子気質が作品にも出てんじゃないかなって思ってる。

━━１番好きな制作過程を教えてください。

私は設計図を描くのが苦手だから、頭に浮かんだのを形にするのがすごく好きで、積み木で遊ぶみたいな感じで、浮かんだものをそのまますぐに絵とか立体に反映させるっていう工程がすごく好きです。

━━卒制の方向性を教えてください。

現段階では木材を使って家を作ってる。
最初はただの家を作って、ジオラマにしていこうかなって考えてたんだけど、先生の話を聞いてく内に、「先生に言われた通りに作る」みたいないい子ちゃんの型にハマろうとする自分がいることに気づいたから、卒制を通してそこをぶっ壊したいと思ってる（笑）
そこが自分の機転になると思ってて、ふざけていきたいなって思ってる。

━━影響を受けたダークファンタジー作品は何ですか。

ティムバートン監督の「コープスブライト」っていう作品が好き。
その作品のどこか暗くて、でも細かいところの表現がすごく綺麗だったんだよね…
暗いけど美しい「月光に照らされた蓮の花」みたいなのがすごく好きで、なんだろう、暗闇中にある柔らかい、儚げな光が好きなのかな？
小さい頃夜に車で外出することが多くて、帰りに車内から眠たい目でうっすら見る、街灯の柔らかい光が過ぎ去っていくのが印象に残ってるんだよね。
はっきり見えない暗さだから、見たいのに見えないとか、寂しさとか色んな感情があったんだろうね。

━━在学中一番楽しかったことは何ですか。

ビジュのみんな突発的に動く事がすごく多い人たちだなって思ってて、前日とか当日に行こう！ってなってご飯行ったりスイカ割りしたりしたのが楽しかった。

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