「すばらしき世界」

西川美和監督のインタビュー動画を観て、
気になったので映画館へ行ってみた。

ああ〜映画館で観る映像と音楽は格別だ。

重い題材にも関わらず、タイトルを始め全体の雰囲気や音楽が和ませているせいか、体感しているような親近感を感じた。
そして役所さんが、キュートで一生懸命に生きている男の姿は、前科がある、ないに限らず誰もが共通していることだった。

社会と少しずれているだけでこんなにも生きづらい世の中だということ、この映画を通じて深く感じた。

まっすぐに生きてる三上(役所さん)を羨ましく思った。こんなに真っ直ぐ生きられるなんて。
不器用で、迷惑もかけ、でも嘘がなくて。

こんな風に生きたいなぁ、と思いつつも、どこかで理性が邪魔をする。真っ直ぐ生きることに恐怖を感じてる。そういう人間が生きづらい世の中だから。

個人的に、最後の方に出てくる介護施設で働く障害を持った少年がひどく印象的だった。
なんというか、真っ直ぐすぎて涙がでてきた。

しかしこの少年もどうやら生きづらそうだ。

社会は、真っ直ぐな人間を受け入れることに恐怖を感じているのだろう。

弱い人ばかりだから。

人間とはなにか、どうあるべきなのか。
そんなものを問い詰められた気がした。

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