映画「花束みたいな恋をした」
ホワイトデーにこの映画に来る人といえば、
そう、カップルだらけよ。
そんな中、肩身の狭い思いをし私は行ってきた。
(恋人はお仕事です)
結果、ひとりで泣いた。
坂元裕二さんが脚本ということで、面白くないわけがない、とは思っていたが、期待を超えてきた。
タイトルや予告編から想像する限り、よくある恋愛映画だと思っていたが……観て良かった。
「そんな人は今村夏子さんのピクニックを読んでも何とも思わないでしょう、きっと。」
言葉のチョイスが絶妙で最高。言葉が楽しかった。
「始まりは、終わりの始まり。」
よく聞く言葉ではあるが、この映画のテーマでもあった。この物語では終わりに対して決して否定的ではない。
むしろ"終わるために、充実させる。"
もっと言えば、
"死ぬために、生きるを充実させる。"
そんな風にも捉えることができた。
ただ、この映画の面白さは展開や教訓ではない。
「共感」だ。
カップルの出会い、生活、会話が非常にリアル。
わかる、わかる、わかる!!!
と全てに共感し、感情移入し、涙が出る。
逆に言えば、きちんと人と付き合ったことがない人、あるいはまた別の生き方をしている人からすれば少し物足りないというか、最大限に楽しめないのかなとも思った。
物語的な起承転結とかハラハラやワクワク、そんなものを楽しみたいのであればディズニー映画を観るべきだ。(ちなみに私は先日、「ラーヤと龍の王国」字幕版を観てただただ感動しマスクがびしょびしょになったので今回は替えのマスクをきちんと持ってきた。)
とにかく、この映画を観た後、
私は真っ先に今村夏子さんの「ピクニック」を
Amazonで購入したのである。
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