タクシー乗車場所の出来事その1
私は、不定期に通院帰りにタクシーを利用させて頂いております。透析直後の体調はとても不安定で、油断すると血圧が一気に下がり酷い場合には、道端で倒れるという事が起きます。それを予防するためにタクシーを使っています。
1ヶ月前の事になりますが、19時過ぎのタクシー乗り場に私はタクシーを待っていました。コロナ前であれば、タクシーが数台待ち行列を作り、利用者の待ちは余り発生していませんでした。
それが、コロナによって、タクシーの運転手さんも夜間帯の営業も少し減ったと思います。運転手さんの多くが高齢者のため、命には代えられないということで営業時間の自粛をされている方が多いからでしょう。
私が、いつものタクシー乗り場に5分間程度待っていると私の主観で嫌いなタイプの婆様が近寄ってきました。慌てた感じでこう言いました。
「タクシーを譲って下さい。旦那が危篤で病院に直ぐに向かわないといけないの。・・・・(何か言っている)」
それに対しての自分の返答は、
「本当の緊急であれば、電話でタクシー呼べば良いでしょう。」
それに対しての返答は、
「電話を何回掛けてもタクシーが捕まらくないので譲って下さい。」
私は、この瞬間にこの婆様は、嘘をついているというのが直ぐに分かりました。自分は、学生の頃に多くのアルバイトをしています。特に大学生の頃は、水商売でボーイを2年程度していました。更には、300人程度の会社ですが採用担当者として数千人の若手と魂のぶつかり合いの会話してきました。
そんな自分は、20半ばには既に数万人以上の人達とアルバイトや仕事を通じて、多くの人達に対する奉仕活動によって、相手の心理を見抜く事が普通の方々より研ぎ澄まされているように思えます。
私は、この慌てた婆様を嘘が慣れた嘘つき常習犯だと直ぐに認識しました。
私が、この人が嘘つきだと判断した理由は次になります。
・私1人がタクシーの乗り場で待っている所から、例え乗り場に誰もいなくても、以後タクシーが来る時間は決まっていないため、どれぐらいの時間待たされるかが判断できない。ましてや、タクシーが30分以内に確実に来るとは言い切れない。(論理的整合性の欠如)
そして、私が更にこの人が嘘だと判断した第2の理由は、
タクシーの乗り場から徒歩5~10分で老人を看護できる大きい病院が1つあった。それ以外は、その駅からでは遠い病院だったこと。即ち、婆様が駅から降りて、タクシーに乗ろうとするのも不自然すぎたのだ。
もし、婆様の住まいがその駅近郊であれば、態々タクシー乗り場まで来るならば、自宅から電話してタクシーを呼んだ方が早い。更には、都内近郊であり、時間も19時前後で有り、天候も雨では無かった。これらの事を判断するとタクシー1台ぐらい呼ぶのには、15分前後で自宅に呼べたはずだ。
更には、もし自分が逆の立場で本当にタクシーが捕まらなければ、私だったら駅前の交番に相談して、パトカーを出してくれないか相談する。もしくは、タクシー会社に警察官か電話をして貰う相談をする。
私が、一番嫌だった事は、タクシーの乗り場に待つ人々には、人それぞれの計り知れない理由があるという事だ。
・私のように低血圧にならないように早く安全に帰宅したい。
・子供が腹を空かせて待っているので早く帰宅したい。
・今日は嫁の誕生日で早く帰宅して、祝ってやりたい。
・婆同様に、これから病院に急いで向かいたい。
・今日は、体調が悪いので自宅まではタクシーを利用したい。
・今日は、大金を稼いだので優雅にタクシーで帰宅したい。
などなど。タクシーの乗り場で乗車待ちする人達の乗車理由に関して、自分を他人より優先する正当な理由など誰にも無い。できる事は、待つか代替手段の行動を取るかしかない。
ダークな自分は、発した言葉とは別な言葉がよぎってしまった。
「婆さんよ。嘘つきが顔からにじみ出ているよ。お前よ、貴殿が俺より優先する理由の正当性を教えてくれよ。全部論破してやるよ。」
「お前みたいに社会のルールを守らず、他人の尊厳を大切にせずに、自分のエゴのみを優先させる事を何か知っているか?老害というのだよ。」
「お前みたいな嘘つき婆が、他の真面目なご高齢者に対する若者からのヘイトを生んでいるだよ。恥を知れ。」
・・・
恐らく懸命な読者ならば、相手が嘘をつこうがつかまいが、相手が本当の事を言っていた場合には、譲らない事による後悔をしないように、嘘だと分かったとしても先に譲っていたのだろう。
その上で、相手を気遣った思いやりのある言葉を投げかけて、善行を行いそれが日常だからと飾らないのでしょう。頭が下がります。
私は、良く「高齢者を労わろう。皆歳をとるのだから」というフレーズが大嫌いです。そのフレーズによって、戦争で若者が利用されたり、商売で中抜きをされまくる若者達がいる。今の日本では、それが選挙の道具として利用されて、高齢者にはぶ厚く、その他世代は茨の道という選択をされている。
自分自身の考えは、「国の成長の可否は、若手に健全な成長ができるための環境づくりが大切であり、若者を大切にする考えは国家の存亡に関わります。」
私は、「自分の事、自分の世代より若い世代の事を考えろ」を信条にしてきたつもりです。
何気な無い日常のちょっとした出来事でも真剣に考えると考えさせられる、そんな日常の出来事を今後も提供していきます。
【今後のラインナップ】
・タクシー乗り場でAV女優にあった?
・穴の開いた服を着た老夫婦実は?
・爺様と口論したらオウム返しに会った。
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