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囲碁HotWeek(2023年11月11日)

比較的温暖な過ごしやい日々が続いていましたが、週末になって急激に気温が下がってきて寒さを感じる今日この頃です。

1.棋戦情報

1.王座戦

11月14日(火)に王座戦第3局が実施されます。
井山王座・碁聖としては来年1月に開催される一力棋聖との棋聖戦の前に年内王座を防衛したいところ。
逆に挑戦者の余八段としては、タイトルを奪取してタイトル戦線に名乗りを挙げたい所でしょう。

2.天元戦

11月22日(水)に天元戦第3局が実施されます。

一力棋聖も年内天元を制覇した上で、来年1月に開催される棋聖戦の前に三冠を達成したい。逆に関天元としては今まで防衛して温めてきた天元は意地でも死守したいでしょう。

2.アマチュア大会

1.虎丸カップ子ども囲碁大会 11月26日(日)

この大会の概要をみると、本当に今の学生世帯は恵まれていると思います。
現役の名人と打てれるチャンスなので、関東圏の小中高生は奮って参加したい。

3.その他

今週の囲碁HotWeekは、棋譜並べについて説明したいと思います。
囲碁5級位からプロ棋士の棋譜を並べると思うのですが、どのような棋譜を並べていますか?

恐らく、今の時代であれば

・一力遼棋聖・本因坊
・芝野虎丸名人・十段
・井山裕太王座・碁聖
・関航太郎天元
・許家元九段、余正麒九段

など今を時めく棋士の棋譜を選択しているでしょう。
貴方が院生や囲碁を強くなって全国大会優勝を目指すんや~という非常に強い志を持つ方々は、上記棋士の棋譜でも問題有りません。

ただ、未だ六段の免状を持たれていない場合には、AI流が頻繁に出現する上記棋士の棋譜は、難し過ぎて理解に苦しむ可能性が高いです。

最新のAI定石、AI布石の研究は上を目指す囲碁人には必要ですが、先ずは基本的な棋理を徹底して学んで強くした方が上達が早いです。
昔の棋譜を並べて棋理に強くなるだけで、十分県代表やネット碁七~八段位は目指せます。

それではお勧めの棋士の棋譜を紹介します。

1.武宮正樹 元本因坊

武宮正樹先生の白番は、焦らずじっくりとしたヨセが非常に定評があり、半目勝負の名局が数多く存在します。武宮正樹先生の白番でジックリ厚みを攻めや地の変換に上手く活用している棋譜は、時代に関係無く通用します。
また、武宮正樹先生は細かいごちゃごちゃした事を余りせずに大場大場の対局感が優れているので、アマチュアが参考にすると成長しやすいです。

2.依田紀基 元名人
依田紀基先生は、捨て石の名人とも呼ばれ石の形も非常に美しいです。
更に、半目勝負を非常に理解しており、安定した布石や石運びがアマチュアが成長するには、非常に良い名局が沢山有ります。

3.羽根直樹九段
羽根先生も半目勝負上等の細かい囲碁を得意として、ヨセが非常に上手い先生です。私も羽根先生の棋譜を何度も並べた事により、ヨセに自信ができて序盤焦らずドッシリした囲碁が打てるようになりました。

4.河野臨九段
河野先生も石が浮つかずドッシリしており、僅差の勝負に強いです。
その上で、中盤や終盤におけるヨセが、勝っても負けても無理筋を打たないのでアマチュアが並べて勉強になります。

5.その他
趙治勲、張栩、山下敬吾、高尾紳路など名棋士の碁は沢山有りますが、アマチュア六段にならないと、理解が厳しい深い読みと攻撃力に基づいた乱戦が多くなり易いです。

是非騙されたと思って、武宮・依田・羽根・河野4先生の棋譜を並べてみて、半目勝負の名局を10局前後、初手から最終手まで棋譜をみずに並べられるようになると、アマチュアの天下六段までは直ぐに上達できるはずです。


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