【ユーリ美術館】まあるい人

画像1 何かに包まれたような声で私を呼んでくれた人。柔らかくてまあるくて小さくて、友人の母はそういう人だった。おばさんは今年の桜を見ることなく、あっちの世界に旅立った。前触れもなく突然に。いつも団地の中をゆっくりお散歩していたのを知っている。今年もおばさんちの家の前の桜並木は美しく咲き誇ると思うよ。おばさんはまあるくて優しいイメージだったから、まあるいピンクの入ったお花のブーケと桜の香りのするお線香を送ったの。先日死者はお供えものは食べれないけど匂いは届くってネットで読んだから。またあっちでお会いしましょう。

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