雨ふりの日と風の強い午後

空が一面の鉛色になってまもなく
大粒の雨が降り出した

堰を切って泣き出した人間のように
ザアザアザアと降り続く
いろんなものを洗い流して
植物や畑に植えた野菜達にも
ザアザアザアと降り注ぐ

夕方には強風が吹いて
いろんなものがワッサワサと揺れる
大きな流れる雲も
なんだか分からないもののように
揺れて流れる

何にもないと思えるような日にも
必ず何かはあって
それでも
今日なんて早く終わってしまえと
強く思う日もあったりするけれど
きっと誰かにとってはかけがえのない一日
だったりするのだろう

晴れじゃない一日の夕方の空が
その日の最後にみせた美しさに
心が動いた日