[第6話]鳩を逃す。
ある時、こんな依頼が。
鳩除けのネットが貼ってあるのにどこかの隙間から一羽の鳩が入り込んでしまって出れなそう。賃貸の管理会社に連絡しても確認しますの一点張りで話が進まない。洗濯物も干せないし何とかならないか、とのこと。
なるほど、とにかく現場に向かいます。
と伝え、依頼開始。
鳩を逃す。
読者の皆様の中にたかが鳩で…って思う方がいらっしゃるかもしれませんが、鳩って実はなかなか厄介なのです。
まず、鳴き声がうるさい…
鳩は平和の象徴なんて言われてますが、あれは嘘です。朝方の5時とか6時ごろに何羽かで大合唱された暁には殺意が芽生えるほどムカつきます。さらに糞には病原菌が含まれており、美観が損なわれるだけでなく健康被害が発生するんです。
そして、場所に対して執着心と帰巣本能があります。過ごしやすい場所が見つかると休憩→待機→ねぐら→営巣とどんどん縄張り意識をもちます。マンションのベランダ等は対象になりやすく、一度気に入られると簡単に出ていってくれません。
さらにさらに、厄介なのが奴らは鳥獣保護法という法律によって守られており、卵や鳩に危害を加えることは犯罪となるのです…。
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とまあ、とにかく鳩をほっとくと厄介。
僕も前住んでいたところで鳩がよく休憩しており、悩んでいたので熱くなってしまいました…
現地に到着。
お邪魔させてもらって、まずは状況を確認。
いますねえ、クルック〜。
よく見ると鳩って結構怖いですよね、まあまあでかいし。
まあこれだけ言いましたが、入り込んでしまって出られない鳩自身も可哀想ですね。
優しく捕まえて、玄関から出してあげる作戦。
鳥獣保護法の観点でOKか気になったので日本鳩対策センターに確認してみたら、鳩を追い払う程度の行為ならよっぽど大丈夫とのこと。
鳩を傷つけないようゴム手袋を装着。
怖くないよ〜おいでおいで〜
バサバサバサバサッ
反対側に逃げる鳩。あなたも怖いだろうけど僕もね、色々怖いから堪忍してちょうだい。
ニーブラッ!!!
捕まえました。ほんっとうに優しく包み込みます。捕まえると意外と大人しくしてました。敵じゃないって分かってくれたのかしら。
それ〜っ!
気持ちよさそうに飛んで行きました。
もう戻ってくるんじゃないよ…
その後、また同じように鳩が入らないよう管理会社と打ち合わせをして、対策をするとのこと。
休憩鳩には忌避剤や、剣山などが効果的で鳩に安全な場所だと思われないようにすることが大切だそう。
野鳥を素手で触ったり、飼育のために捕獲することはしないように。
今回はご依頼いただきありがとうございました。
つづく
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