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クリスマスの奇跡

街はすっかりクリスマスムードに包まれてファンシーなイルミネーションが目立つようになった。

そんな光景を見ながら小さいころは自分もイルミネーションを見て、はしゃいでいたなと懐かしさを感じていた。

実は先日そんな僕にクリスマスプレゼントのような素晴らしい出会いが訪れた。

いつものように学校に行っていると一つのメールが入った。先日のマーケットの主催者からだった。

内容は「先日はマーケットお疲れ様。この前のマーケットであなたのお茶を買った人があなたと繋いでほしいと言っているけど、連絡先を教えてもいい?」というものだった。

そのメールを見て最初はもしかしてクレーム?と思ったが、そのメールには転送メールが付いていた。

「こんにちは、先日のマーケットでYusandoというお茶を買ったんだけど、実は今回また追加で購入したくて、販売していた彼の連絡先を教えてくれない?」

その内容を見たとき、嬉しすぎて言葉を失った。自分の販売によってお茶の良さがその人に伝わりさらに購入したいという俗に言う「ファン」が出来たのだ。

シリコンバレーの有名なアクセラレーターYCombinator創業者のポールグレアムは「100人のユーザーよりも10人のファンを大切にしろ」と言っていた。

そう!そのファンが出来たのだ!

早速その人と連絡を取ることになった。彼女は番茶が気に入ったのか、番茶を20個ほしいと注文してきた。

え!番茶を20個も!?と驚いたが、在庫ならたくさんあるので問題なく彼女の家まで届けた。

その道中、このお茶を気に入ってくれた人はどんな人なのだろう?いつ購入してくれた人だろう?と考えていた。


そして予定時刻に彼女の家に到着してベルを鳴らすと、ワンワン吠える愛犬と共に彼女が出てきた。


驚いたが僕は確実に彼女の顔を覚えていた。


そうそれは初日に1時間半頑張った末に初めて購入してくれた日本好きのあの女性だった。

頭の中で色々なことが繋がった。

とりあえず中に入ってと招かれて家の中に入ると旦那さんと共に「このお茶を飲んで改めて本当にいいものだとわかったの。だからこのお茶をクリスマスプレゼントとして知り合いに配るわ。」と言ってくれた。

僕は驚いたり嬉しかったりで英語がいつも以上にうまく話せなかった。

そんな感じで感動を与えてもらってばかりだったが、実は僕もサプライズを用意していた。

それは番茶以外の4種類のプレゼント

番茶が好きすぎてたまらない人と思い、他の味も楽しんでもらおうと準備していたのだ。

彼女は案の定、大喜びで「ありがとう!」と言いながら、今度は大量のお菓子をくれた。

今の僕にとって食料は何よりも価値のあるものなのでとても嬉しかった。

それは世の中の本質的な価値と価値の交換とはこういうことだなと改めて教えられる出来事だった。


よく耳にする言葉で ”需要と供給” という言葉がある、互いに求め合うから交換が成立する。それをより簡単にするため生み出されたテクノロジーがお金だ。

それがいつしかお金という手段が目的になってきた。資本主義の慣れ果てとはそういう事だ。

中学生の時に家庭科の先生が「お金とは有り難いものだ。しかしそれは汚いものにもなる」と教えてくれた。今だからその意味が理解できる。

価値というのは一概にお金で表せるものではない。それは人々がその数字に頼っているだけで実はもっと価値のあるものを互いに提供しあっていると思う。

今回のマーケットで失敗して色々と考えさせられていたが、この機会で改めて大切なことに気づかされた。

一度落ちつき切り替えて、いい新年を迎えたいと思う。

メリークリスマス!

貴重な時間を使って読んでいただけるだけで嬉しいです!!ありがとうございます!