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facebookという名のユートピア

ついに日本帰国まで残り2週間となった。とても濃いかったこの留学生活もついに終わろうとしている。

ということで何かやり残したことはないかなと考えていると、とんでもないことに気が付いた。

そういえばシリコンバレーにいるのに企業どこも見に行っていない!

ちょうどそんな時にfacebookのキャンパスに入れる機会があったので、今更ながらシリコンバレーの職場環境を見に行くことにした。

GAFA(Google,Apple,Facebook,Amazon)の職場環境はネットや話で散々聞いていたので今更あまり驚くこともないだろうと思っていたが、そこで実際に見てきたものが衝撃的だったので紹介する。

先にfacebookのことを軽く説明すると

・2018年の営業利益が249億ドルの広告代理店
・マークザッカーバーグ(CEO)の純資産は710億ドル(世界5位)
・社員数約3万人 (白人57%という超ダイバシティ)
・社員の平均年収は約24万ドル(約2600万円)
・本社のサイズは世界で最も長い


そんな感じの世界最高峰の大企業を実際に尋ねてみると、社内にはユーモアあふれる内装とフレキシブルな働き方があった。

木の絵は屋上に通じている階段を意味する

屋上なのに地上と錯覚させるような土と草

テレカンができる謎の空間 (屋上)

社内のいたるところにカフェ、食堂、冷蔵庫、お菓子の棚、アイスクリームショップなどがあり、いつでもどこでも無料で食べ放題

野菜はすべてオーガニックのものが使われている健康志向の高いタダご飯

もはや職場ではなくリゾートのような場所

そしてザッカーバーグに感謝しながら頂いたランチ

その後もアイスを食べて、スムージーを飲んで、ピザを食べた。


ここまでは誰もが想像できるようなGAFAの社内環境なのだが、僕は次の場所でとんでもない光景を目にした。

それがここだ。


そう、facebookの中には小さな町があり、ほとんどのものは無料なのだ。

この町にいる人は皆facebookの社員かその家族、知り合いなど。もはや彼らはfacebookという一つの共産主義社会の中で生きていると言える。

ここには美容室や、歯科、クリーニング、自転車の修理屋まで様々なものが揃っている。

またファミリーのような社風を創るために社員は家族や友達を無限に呼ぶことが出来る。

さらにそこらにある古本のシェアができるボックスや

外部の製品を社内で無料配布広告するなど、その仕組みづくりの頭の良さに驚かされた。


働き方には波があるらしいが、僕の友人は11時出勤で16時に退社すると言っていた。ランチの時間なども自由で、今のところ技術面でクビになるようなことほとんどはない。

なのにシリコンバレーのエンジニアは平均2年で職場を変えるため10年間facebookで働いた社員は少なく、もし10年間働くと毎週木曜の早朝に行われる全世界共通朝礼でスピーチを行う。

たった33歳でこのユートピアともいえる国を作ったマークザッカーバーグの偉大さに改めて驚かされたのと同時に、共産主義の実現可能性が少し見えた瞬間だった。

ここにはフリーライダー(労働を控えて利益を得る人)とも思われる人がいるが、それは労働量の問題であって、テクノロジーによってほとんどの人が同じだけの情報に触れられる現代では、やはりクリエイティビティやアイデンティティが大切な資産になると感じた。

日本では朝早くから満員電車に揺られて終電近くまで働き、それでも年収1000万円に行く人は少ない。仕事に追われて年に1度でも旅行にいければいいというマインドだが、そんな考えすら持たない世界がここにはあった。

どこか日本におけるこれまでの努力を否定された気分にすらなったが、そのユートピアを日本でも創ろうというモチベーションに繋がった!

貴重な時間を使って読んでいただけるだけで嬉しいです!!ありがとうございます!