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共に地平線を目指そう

この7月でRuten株式会社は1期目を終えた。


このnoteを書いて集まってくれたメンバーと走り出して、もう1年ちょっとが経った。

いま読み返してみて、このnoteひとつの想いで1年間も共に頑張ってくれたことに感謝を伝えたい。


今日はひとつの節目ということで、この1年間で見えてきたRutenが目指すものを改めて書き残したいと思う。

だから今日は、先日まとめたRutenの設立趣意書を公開しよう。

もし、共感できる人がいたらベクトルを合わせて力を貸して欲しい。

僕たちは新たな時代を創る。


この設立趣意書はビジョナリーカンパニーに触発されて作ったものだが、ビジョンや価値観は基本的にずっと変わっていない。

だからこれが本当に僕が信じている世界の本質だ。

原体験であるシリコンバレーに飛び込んだのは、もう2年も前の夏になる。

その頃からこのnoteを読んでくれている人もいると思うが、簡単な僕の経歴をまずは紹介する。

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大学3年生の夏に渡米したのがきっかけで、普通の大学生からいわゆる意識高い系の大学生に変わった。

帰国後、国際交流団体を立ち上げながら自分自身も留学に行こうと計画をしていた。

当時は今よりももっと楽観的だったので、計画性がなく、トラブルもあり、結局所持金3万円だけを握り締めてアメリカの西海岸シリコンバレーに留学した。

案の定、留学の途中に路上生活を送ったが、その中で助けてくれた現地の方や、noteを介して支援してくれた方々のお陰で生き延びれた。

それと同時に僕が感じたのが、資本主義社会という現実だった。

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シリコンバレーやサンフランシスコは資本主義を生々しく感じさせた。

ビリオネアとホームレスが同じ空間にいて、ホームレスの人たちは、まるで背景かのように誰にも相手にされない。

大きなヒエラルキーが嫌でも目に見える残酷な都市だった。

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お金とは相互扶助を数値化し、より効率的に助け合いが循環するテクノロジーだったはずが、世界中の共通価値となり、その価値を皆が目的として追い求めるようになった。

そして、実態よりもマーケットキャップが先行する過剰な資本主義や、ヒト・モノ・カネの集中によって生じる地価の高騰に問題があると感じて、帰国後にこの会社を設立した。

僕たちが実態として実現するものは分散型の社会。その社会を人が循環するという考えをベースとしている。

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Rutenという名前には二つの意味がある。

一つは万物流転。全ての物事や世の中は移り変わっていくという意味。
場所やコミュニティを移り変わることで人として移り変わっていくという意味でつけた。Rutenは自分の外よりも自分の心に重きを置いているので、どちらかというと諸行無常や行脚の方が近い気もする。

もう一つが恩送り。シリコンバレーではPay It Forward(恩送り)という言葉がよく使われていた。現地ではスタートアップエコシステム(起業家が生まれる生態系)は、恩送りの文化で成り立っていると言われていた。

Rutenには、関わる全ての人が利他を循環させ、持続可能な恩送りを生み出したいという想いがある。


貧困問題、搾取、格差社会、感染症、差別問題など、この世の中にはたくさんの負がある。それらの負を解決するために設立された企業はビジョンや理念を掲げる。

僕はRutenの存在意義やビジョンを言葉にまとめるため、この1年間自分の思考や価値観を書き残してきた。

その結果出た答えが、ビジョン(目指す方向)基本的価値観(軸として大切にしたいこと)というベクトルだった。

ビジョンとは地平線であり、どこまで進んでもゴールはない。進むべき方向というのが正しいと思う。そしてその方向に進む上で、自分たちはどうありたいかが大事だと考えている。

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僕たちが目指す地平線は「人々に余裕を与え、自由に生きられる世界を創る」こと。

資本主義社会の中で、金銭や身体、精神的な可処分が削られ、人生において余裕が少ない人が多くいる。

僕たちはRutenを通じて全ての人の生活と働き方に余裕を与えることで、自由に生きられる世界を創る。

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そして基本的価値観は「自分も含め、関わる全ての人のwell-beingを大切にする」こと。

人生のゴールとは、皆それぞれ自分の中にあると考えている。

仏教でも如実知自心という言葉があるが、世界とは自分の外ではなく、実は自分の心の中にある。

なので、社会への変革心や正義と同じぐらい自分の心を知ることが大事で、どうありたいかや、どういう状態が幸せなのかを考え、自分と関わる全ての人のwell-beingを大切にする文化を作りたい。

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そんな僕たちRutenは従来の株式会社とは違った資産を増大させる組織として存在する。

資本主義社会の中でお金というガソリンは必要になるが、あくまでも手段であり、僕たちが最大化する資産はエモーショナルエクイティ(感情的資産)だ。

スターバックスやLyftなどが有名だが、個人が力を持つ時代にエモーショナルエクイティは感情論ではなく本質になる。

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さらにもう一つ。Rutenという人やプロダクトの集合体こそが目的であり、ある人やあるプロダクトに依存したらエコシステムが崩壊すると思っている。

だから僕はRutenという集合体の中で絶対的なカリスマを作りたくないし、僕自身はずっと黒衣でいい。

ホラクラシー組織は流行りの分散型組織やギグワークのような意味で掲げているのではなく、企業はただのラベルであり、そのエコシステムの上で個人が能動的にプロジェクトを発起できる集合体だと考えている。

ドラッカーは、ポスト資本主義社会のなかで知識労働者とサービス労働者の間で新たな階級闘争が起きると予言した。

つまり、それぞれが主体となってアイデアを形にする創作プロセスこそが、この豊かな時代における娯楽であり、人生の豊かさだと思う。

Rutenは、それらの集合体かつエコシステムだと考えている。

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ただプロジェクト立ち上げにもいくつかのルールを設けた。これはビジョンや基本的価値観にも通じている項目だ。

実際に今現在、いくつかの事業を同時並行で行っている。

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この3つ以外にもいくつか事業があるが、今は主に「handshake」というwebアプリに集中している。

ただ、近いうちに多拠点型サテライトオフィス事業も動かしたいと思っている。

コロナの影響もあり少し厳しい状態ではあるが、Rutenというエコシステムには確実に必要なインフラなので、水面下で準備を進めている。


そして最後に、Rutenのメンバーとして加わって欲しい人はRutenで幸せになれる人と伝えておきたい。

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well-beingを大切にすると言う基本的価値観と同じで、世の中に優しく、周りの人に優しく、そして自分自身にも優しくなれる人がそうだと思っている。

人は成長欲求や社会への変革心が強ければ強いほど、自分自身や身近な人を大切にできなくなってしまう。これは自分への戒めでもある。

忙しいが理由で友人や両親を大切にできなかったり、高い志を持っていても世の中を変えられない現実から「なんて無力なんだ。もっと頑張れよ!」と自分には強い言葉をかけてしまう。

仕方ないことだと思うが、well-doingを追求しすぎるのではなく、well-beingを大切にできるチームでありたいと思う。

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僕たちが描く未来のカタチは分散型のエコシステムの中で自由に生き、新たに本質的な経済を創造すること。

それは地平線であり、どこまで進んでもゴールはないかもしれない。

ただ、辿ってきた道や、道中で出会った人、共に進む仲間は現実であり、身近なところから少しづつエモーショナルエクイティを生み出していきたい。


長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回話した内容と今後の活動について、8月30日にオンラインイベントでお話しします!

こちらのイベントは、Rutenの活動資金としてのライブファンディングも含んでいます。Rutenの想いやビジョンに共感していただいた方や、まだよくわからないけど興味をもっていただいた方など、是非ご参加ください!


【環境】

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【チーム】

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貴重な時間を使って読んでいただけるだけで嬉しいです!!ありがとうございます!