2020年度(令和2年度)行政書士合格体験記

(1)大原を選んだ理由と行政書士を受験した理由
私が大原の行政書士講座を選んだ理由と行政書士を志した理由は以下の4つです。
①令和元年度第51回社会保険労務士試験に2回目で合格したのは、ide社労士塾の他、1年目と違い、名古屋大原会とLECの滝先生のテレフォンチューター制度の御蔭だと思っています。名古屋大原会に大変お世話になり、今後も名古屋大原会に堂々と参加して、幹事も引き受けたいので、何としても大原で行政書士に合格したかったためです。
②大原名古屋校はide社労士塾と同じで電話質問が自由であり、行政書士講座の大内山先生は社労士講座と兼任で、社労士受験時代から大変お世話になっていたのも理由です。
③行政書士を受験した理由は、大学時代に教授などから「お前なら必ず合格できる」「行政書士は食えない。行政書士合格を履歴書に書くと、司法書士を狙っているみたいに思われて就職できなくなる」と言われていて受験しなかったのですが、私自身が社労士開業に併せて、入管業務に魅力を感じたことも有りました。また、社労士開業(社労士登録)までに雇用契約を切られる可能性も有ったので、出来るだけの事はしたかったのが一つです。
④私は法学部卒業で、企業で法務部の経験も有り、ビジネス実務法務検定2級も取得していますが、法律を独学で学ぶのはとても難しいと思っています。大学時代のベネッセの公務員講座で挫折してお金を溝に捨てた過去も有ります。大原の講座で、法律初学者のつもりで勉強したかったです。社労士独立開業準備などで思うように勉強時間を確保できませんでしたが、何とか合格する事ができました。

(2)学習方法について
youtube動画だと、独学による方法で、ひたすら過去問を繰り返したという人が多いですが、私はお薦め出来ません。なぜなら、体系的な理解とならないからです。社労士試験とは違い、記述問題が有ること、3人以上の人物が登場する問題も多いので、問題演習もある程度、必要ですが、テキストを完璧に理解する事を目指して下さい。

(3)択一試験対策について
私は大原のトレーニング問題集を講義後に2回、8月お盆以降の直前期に1回しかやりませんでした。それで3回連続正解した問題を振り返ることは、根拠は違うかもしれませんが、一切見直しをしませんでした。逆に間違えた問題を無理ないペースでひたすら繰り返しをしました。特に2度以上間違えた問題を直前期に繰り返しました。何回転とか意識はしませんでしたが、3回連続で正解できるまではひたすら繰り返しました。間違えた問題に限定すれば、私はそれほどの量でもありませんでした。なお、大原のトレーニング問題集で出題頻度の低いために初学者は飛ばした方が良いと記載されている★マークと先生が講義で省略しても良いと仰られた箇所について、択一の問題集ではスルーしました。

(4)記述対策について
私は模擬試験も本試験も記述は苦手でした。なかなか上手に記述ができませんでした。模擬試験や各予備校の問題集とテキストの突合せを行い、論点を潰すようにして下さい。もし、本試験で知らない問題が出たら、丁寧に問題文を読んで回答する事と、句読点を含めても、45字は超えないようにして下さい。なお、記述は1問につき、20点あるので、先生が講義で省略しても良いと言った箇所でも、記述式問題集に記載されている問題と模擬試験で出題された問題については、盲点を無くすためにマークするようにしていました。

(5)一般知識対策(政治経済)について
「ニュース検定」「日経キーワード」「現代用語の基礎知識」などを予備校の先生が薦めていますが、私は「ニュース検定」のテキストをひたすら読みました。6月と10月に追補版もあるので、それが「日経キーワード」や「現代用語の基礎知識」との違いです。(※「日経キーワード」や「現代用語の基礎知識」については正確でないので間違ってたら、申し訳ないです。)あと、2020年はLECの横溝先生がアメブロで出題予想されるページを絞ってくれたので、それも勉強を効率化できました。「日経キーワード」は購入しましたが、殆ど使わずに書き込みもせずに、試験終了後にブックオフに売りました。社会保険労務士の労働一般の選択対策は盲点を無くす事が重要なのですが、行政書士の一般知識対策は少し異なると思います。

(6)一般知識対策(文章理解)について
大原のトレーニング問題集の他に、他校のオプション講座として、LECの横溝先生の文章理解講座(割引で約1万円)、TACの小池先生の文章理解講座(5,500円)を受講しました。大原のトレーニング問題集は30問近く、LECの講座は28問近くなので、1度には解答できません。また、問題と解答が左右開きで一体であるために、偶に解答が透けて見えたり、カンニングしてしまたりって、モチベーションが落ちた事があります。TACは10問程度で、問題冊子と解答冊子が別々なので、先生の力量は別として、TACとLECの文章理解講座で迷ったら、TACの方がお薦めです。余力があれば、両方やって下さい。私は模擬試験や問題演習では正答率が低く不安でしたが、本試験の日に落ち着いて、集中力の高い状態で解答したら、3問中3問正解出来ました。

(7)商法・会社法について
捨てても良いという人もいますが、私は捨てるのは勿体ないと思います。民法・行政法や一般知識の情報関連の方が優先順位は高いのですが、出題される範囲は多くは無いので、飛ばす箇所は有っても良いのですが、1点でも多く取る気持ちで勉強して下さい。

(8)各予備校のオプション講座について
ガイダンスなどでお世話になっているLECの看板講師の野畑先生の直前道場を3つ受けました。野畑先生は行政書士の過去問を的確に分析され、他の資格試験の事も熟知しており、出題予想に定評があるので、本試験当日の勉強したことで、本試験当日に落ち着くことができました。金欠と時間不足で大原の「重要論点講義」を受講できなかったのは後悔しています。

(9)市販書について
市販書はTACのみんなが欲しかったシリーズ、TACの生講義中継シリーズ(但し、年度版でないので最新刊で無い場合は要注意)、LECのトリセツシリーズのように分冊でないと、テキストへの書き込みが難しいと感じます。私はLECの野畑先生が作成されたトリセツのテキストで予習し、トリセツの問題集で復習をしました。野畑先生のトリセツについては、40分程度のミニ講義が10本(2021年は15本)無料で付いており、本当に良かったです。
また、大原の講義は行政法の終了日が8月1日と、他の予備校に比べると遅く不安だったので、TACの佐藤リサ先生が作成された「行政法生講義中継」も利用しました。でも、予備校の講義が終わった後には、予備校のテキストがメインになり、殆ど使っていません。

(10)模擬試験について
私は大原、TAC、LEC、伊藤塾の会場模試を計11回受けました。市販書の模試は、自宅でTAC、LEC、伊藤塾、成美堂出版、伊藤塾ハーフ模試を14回受けました。その他、クレアールの基本確認択一模試も受けましたが、クレアールの解きまくり総合答練の2回は難しすぎて、試験前々日に時間不足と実力不足で断念しました。模試は25戦全敗でした。10月に9日間で模試6回とか3時間の試験とはいえ、死にそうでした。コロナ禍で4月~6月に遊ぶ事もできず、勉強にメリハリを付ける事もできず、10月以降は社労士開業準備などで勉強時間を十分に確保できなかったので、とても合格できるとは思いませんでした。でも、本試験は200点(択一法令104点、一般知識52点、記述24点)で合格出来ました。令和2年度行政書士試験の合格者の平均点は195点との事なので、上位3~4%の順位で合格できたみたいです。(※合格すれば、何点でも一緒ですが・・・)言いたい事は、模試の結果が良くても後述しますが、本試験の日に心に隙が生じるとマイナス作用する事があり、悪くても、気にせずにいた方が良い果が出ると思います。しかし、間違えた箇所は当日に出来るだけ、解説講義を聞き、間違えた理由とテキストの記載箇所を明確に把握する事が大事です。

(11)本試験当日
①私はあまり食べないようにしていましたが、食べ過ぎも食べなさ過ぎも良くないので、食べるものは模擬試験などで検討して下さい。しかし、本試験は予備校の模試とは違い、不便な場所にある事が多いので、体力とエネルギーを遣います。その点は考慮下さい。私はブドウ糖やクエン酸も摂取しました。
②賛否両論ある携帯電話とスマートフォンですが、私は会場には持って行きませんでした。

(12)今年残念だった人へ
行政書士に合格出来ないのは、①勉強量が不足している②合格に向けた勉強方法が間違っている③本試験当日に集中力を欠き、ミスしたの3つのいずれかだと思います。私は現在の行政書士はとても独学で合格できない試験だと思います。合格できたのは大原とTACとLECと伊藤塾とクレアールの御蔭です。辰巳法律研究所(リーダーズ)も素晴らしいのですが、名古屋校が廃校になり、模擬試験も名古屋での受験がなかったので、お世話になる事ができませんでした。私は日商簿記2級の合格も4回掛かりましたし、高校の英語の授業では授業中に課題をクラスで1人だけ覚える事が出来ず、放課後に追試をされた位、出来が悪い人間ですが、何とか行政書士に合格出来ましたので・・・
また、私の模擬試験の点数が低くて、毎回とても落ち込みましたが、TACの小池先生がwebガイダンスで仰っていた、「無勉強なら、行政書士試験の問題に3割も正解出来ない」と言われた事に私は勇気づけられました。

(13)最後に
堅苦しい事を書きましたが、8月お盆までは息抜きの時間を大事にして下さい。私はコロナ禍根で思うように行きませんでしたが、8月のお盆までは、平日の勉強時間が確保できるのであれば、土日のどちらかは軽く勉強でも良いと思います。11月初旬の本試験にピークを持って行く事が大事です。
最後に大原の持田先生、大内山先生、永谷先生、簑島先生、LECの野畑先生、横溝先生、大橋先生、日高先生、TACの小池先生、神田先生、佐藤先生、大山先生、鈴木先生、伊藤塾の伊藤真塾長、志水先生、平林先生、井内先生、坂本先生、森先生、岡先生、クレアールの杉田先生には本当にお世話になりました。リーダーズ(辰巳)の山田先生と竹内先生と村瀬先生には、あまりお世話になる事が出来ませんでしたが、試験直前の応援ハガキは本試験の際に励みになりました。

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