コロナ禍の中、ALSり患の方より、礼服のご注文を頂きました。

左右分割2

「長男の結婚式に着ていくに礼服を創ってください」とお電話を頂きました。

お父様はASLのり患者です。

10月初旬に結婚式とのこと、早速千葉県 I市にあくる日にお伺いすることにしました。

発症から5年余り、人工呼吸器を装着されています。

手足は硬直があり、ベッドで寝た状態で採寸しました。

車いすで式場に出られることですので、その車いすの起き上がれる角度(約30度)を確認して、その体勢でかっこよく、着せ易い服創りを考えています。

1モーニングコート

新郎の父、の正式な礼服はモーニングコートですが、車いすに座った状態ではモーニングコートの最大の特徴である後ろ裾の長いタンザクが、お尻の下の隠れてしまい、逆に邪魔な存在になります。

ディレクタースーツ

そこで、お勧めがディスカウントです。モーニングコートに次ぐ正装ですのと座った状態では、あたかもモーニングコートを着ているように見えます。


明日仮縫いにお伺いいたします。10月初旬の結婚式に間に合わせのにはぎりぎりの日程です。

それと、仮縫いは私一人、奥様だけでなくプロのヘルパーさんの手助けをお願いすることになりますので、その方のスケジュールにも合わせなくてはなりません。台風が近づいていますが・・・!

人工呼吸器を装着され、身体の可動範囲が少ないので、上着は背中の真ん中で切り離し、左右別々に着せ付け、後ろで合わせるような仮縫い服を創りました。

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上着は全体のバランス、大きさ、着せ易さ、そして見た目のカッコよさを確認。

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ベストは、車いすの背中に抵抗が無いように、背中部分の裏生地を省きました。上着と周りを確認。

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べったり寝た状態ですので、スラックスは足首だけを入れて、脇縫い目をファスナーで開閉できるようにして、履かせやすく、お尻がスムースに収まるかを確認。

以外に身をとされるのが、インナーのカッターシャツ。

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シャツまでオーダーというわけにいきませんので、(過去にオーダーされた方はありました)少し大きめの既製品を求めていただき、リフォームすることにしました。袖下から脇縫い目を解き前後を分けます。その縫い目線に細めのマジックテープを取り付け、開閉することによってカッターシャツが着ることが出来ます。


段取りよく仮縫いができますように・・・




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