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【カーボンニュートラル推進企業紹介⑮】株式会社大塚庭園 ~環境に配慮した緑地帯の創造。環境教育にも尽力~

 カーボンニュートラル―。脱炭素への取り組みは国際レベルのものから個人での活動まで様々です。
 厚木市内で脱炭素の取り組みを進めている企業に、どのように「脱炭素への挑戦」をしているかをインタビューしました。取り組む理由や具体的な進め方、これから取り組む企業へのメッセージなど、1社ずつご紹介。取り組みを始める一歩に、また活動を促進させるヒントにしてはいかがでしょうか?
 
 15社目は、造園・土木・舗装ほか工事業を手掛ける株式会社大塚庭園です。無農薬花壇やゴミの削減等、環境に配慮した緑地帯の創造のほか、地域の小学校とも交流を通して自然について学ぶ機会を提供しています。
 同社は創業以来、「人や物、自然にいつまでも謙虚に思いやりのある姿勢」「自然の恵みやお客様、社員への感謝の気持ち」「お客様のニーズに素直に耳を傾け想像以上の満足と笑顔の提供」―。
 『謙虚』・『感謝』・『素直』の3信条のもと、お客様の想いを第一とし、地域貢献活動も積極的に取り組んでいます。 

「緑」は生活の中に彩りを加え、安らぎを与える


 街路樹や企業の事業所、大学のキャンパスに至るまで様々な緑地管理を行っており、草刈りや消毒、樹木の刈込み、剪定など年間を通して美しい緑の維持に努めています。


取り組みなどを語る大塚社長


「樹木の生育や結実の調整、樹形を整え季節ごとや樹種の特性に応じた剪定を行うことは、風通しを良くし樹木の成長の促進や害虫から守る事につながります」と大塚慶之社長は話します。
 
 土木分野では土木部隊を専門に配置し、未来に残り続ける基盤づくりに取り組んでいます。その他にも、急傾斜等の特殊伐採や10,000㎡を超える大規模な伐採工事なども手掛けているそうです。

 大塚社長は 「『緑』は何気ない生活の中に彩りを加え、安らぎを与えます。私たちが生活していく中でも切っても切り離せないとても重要なものです。もちろん、地球にとってもです」と思いを口にします。
 
 

植栽の様子


 林野庁の資料によると、樹木が吸収し、蓄積する二酸化炭素の量は1本1本異なっています。適切に手入れされている樹齢36~40年のスギ人工林は、1ヘクタール当たり約302トンの二酸化炭素(炭素量に換算すると約82トン)を蓄えていると推定されているそうです。1世帯から1年間に排出される二酸化炭素の量は、4480㎏(2017年時点)。
 これは36~40年生のスギ約15本が蓄えられている量と同じくらい。また、この排出量を40年生のスギが1年間で吸収する量に換算した場合、スギ509本分の吸収量と同じくらいだそうです。スギのデータを記しましたが、ひとつひとつの植物においても少なからず、二酸化炭素を吸収しています。
 

ひとつひとつ丁寧に植栽する社員

意識を高く持ち、取り組みを前へ

  同社は、2023年9月に厚木市と連携を深め、より地域に根差した活動を行うために第2期「あつぎSDGsパートナー」に登録されました。SDGsの理念に共感し、市と共に目標11の「住み続けられるまちづくりを」・17の「パートナーシップで目標を達成しよう」に尽力しています。SDGsの達成への意識を高めるとともに地域課題の解決にも意識を向け、取り組みを推進することができると考えているそうです。カーボンニュートラルへの取り組みも同じように意識を高く持ち、取り組んでいるそうです。

子どもたちに環境教育で協力 


子どもたち参加の教育体験

 市内近隣の小学校と協力し、子どもたち向けに造園体験プログラムを行っています。「自然と触れ合う機会をつくることで、自然の大切さなどを知るひとつのきっかけになってもらえたらと思い、約4年前に始めました。この体験が将来の成長に役立てば嬉しいですね」と話します。
 子どもたちと共同で花壇の作成等を行い、緑地帯の創造を行っています。子どもたちと作成する花壇には薬剤等を使用せず、ありのままの緑地を造っています。また、イベント内で発生した材木等のごみは、子どもたちとリメイクして土産にすることでゴミの削減に努めているそうです。
 ここで使われるのは、地元の生産者から仕入れた植栽樹木。地産地消、地域経済の促進にも尽力しています。

出来ることから取り組む 

 そのほかにも、事務所の電気やエアコンの節電、移動時の車の法定速度での運転やアイドリングストップなど、CO2排出削減に向けた取り組みも忘れません。
 
「CO2排出削減への取り組みは個人の意識が大切だと思います。子どもたちの未来のため、地球に住む全ての生命に対して、小さなことでも今、私たちができることに取り組むことが重要だと思います」
 
 
 
 

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