【カーボンニュートラル推進企業紹介㉔】ベストトレーディング株式会社     ~企業努力で着実に脱炭素へ~

カーボンニュートラル-。脱炭素への取り組みは国際レベルのものから個人での活動まで様々です。
 厚木市内で脱炭素の取り組みを進めている企業に、どのように「脱炭素への挑戦」をしているかをインタビューしました。取り組み理由や具体的な進め方、これから取り組む企業へのメッセージなど、1社ずつご紹介します。取り組みを始める一歩に、また活動を促進させるヒントにしてはいかがでしょうか。
 24社目は厚木市金田に本社、工場を構えるべストトレーディング株式会社。一般廃棄物中間処理業、プラスチック類・ペットボトルの分別・圧縮・梱包、産業廃棄物中間処理業、使用済み飲料容器(缶類・ペットボトル・ガラスビン)の分別・圧縮・梱包のほか就労移行支援B型事業所を運営しています。


ロゴマークが光るベストトレーディン株式会社

設立は昭和34年です。平成11年4月に相模原市で空き缶リサイクル事業を開始しました。同年7月に、グレンツェンと日本総合コンサルタンツ株式会社との合併後に社名をベストトレーディング株式会社へ。同年10月、障がい者雇用を開始。平成12年に障がい者福祉的就労支援事業所認定。平成13年に厚木市金田に工場を移転しました。

 これまでに、「第5回かながわ新エネルギー賞受賞」「かながわ地球環境省(厚木市推薦)受賞」などを受賞しています。また、経済産業省の2023年度「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に厚木市内では同社だけが選ばれています。  

工場の電力の一部に太陽光発電を使用

 持続可

同社工場

能な社会を目指し、紙やプラスチック、アルミ、スチールなど再生可能資源の回収を一手に担っています。モノは生まれ、消費され、同社が行う回収と選別を経て新たなモノに生まれ変わります。
 資源の回収からリサイクルまで循環型社会の社会貢献につながるサービスを提供しています。

 同社では3つの工場が稼働しています。第1工場では、学校給食で排出される飲料紙パックの再資源化を行っています。紙パックはとても優秀なリサイクル原料です。最終的にはトイレットペーパーなどに加工されます。
 第2工場では、自販機オペレーター会社や飲料メーカーから排出されたペットボトルやアルミ缶、スチール缶などの資源ごみを機械で分別し、さらに人の手で異物を取り除きプレスして保管・出荷しています。
 第3工場では、厚木市をはじめ、自治体や市民からの委託を受け、ペットボトルやプラスチック容器等の再生利用に関わる作業を行っています。収集したものを圧縮し、結束材で梱包して俵状し、再生樹脂会社に渡され高品質なリサイクル製品へと生まれ変わる基盤を担います。

太陽光パネルが設置されている屋上

 クリーンエネルギー推進に注力し、第2・3工場屋上に太陽光発電装置が設置されています。第2工場の発電力は71キロワット、第3工場の発電力は38キロワットで、工場で使う電気の全体使用量の3~50%を賄っています。 

出来ることから取り組む

 カーボンニュートラルへの取り組みは地道な積み重ねも大切です。
営業車の5台はハイブリッド車で1台は電気自動車を使っています。工場のフォークリフトは、軽油使用から電気を動力とする最新型を使っています。

 事務所内の電気は消費電力の少ないLEDを使用しています。また、廊下やトイレなどは人を察知して電気が点灯する人感式を採用しています。

効率を向上させCO2排出削減に貢献

 業務のひとつ、廃棄物の回収作業。回収に使う車両からもカーボンニュートラルへの取り組みの意識の高さが伺えます。

 車載アームによって積載コンテナの積み下ろしを自在に行うアームロール車ではなく、鳥の翼を広げたようなイメージで左右に開くウイング車を採用しています。

 

ウイング式トラック

「昔は1カ所で回収したら工場に戻り、また、違う場所に向かい回収して戻るという作業が当たり前でした。車両の特性上仕方ないことでした。効率も悪く、またCO2排出を増加させ環境負荷に繋がっていました。ウイング車にすることで、何度も工場に戻ることなく、一筆書きのように最短のルートで複数カ所を回ることが出来るようになりました。作業効率向上とともに燃料消費削減につながりCO2排出削減につながっています」と堀内継由社長は話します。

社員の力を結集し会社の成長と環境保全に務める

 

発電の電力量などを表示

同社は『必要とされ、愛され、感謝される企業を目指して!挑戦と革新をもって、社会に貢献し続ける』を掲げています。
 現在社員は49人。これまでも社員の声から様々な点を改善し、より良い環境へと進化させてきました。意識の高い社員が揃っているのも特徴です。「会社の成長と社会貢献には、社員ひとり一人の力が必要です」と堀内社長。

 

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