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2023年のアーマード遍歴

ご挨拶

皆さまこんにちは、あつがみ(@Atsugami_dmp)と申します。
今回は私が2023年に擦りに擦り続けた<アーマード>というデッキタイプについて、各弾でのカードプールの広がりや構築の遍歴などを振り返りながら、記録として残しておこうと思います。

当記事の内容はあくまで私目線なので、贔屓目ありありです。
また当時のデッキ構築のパターン、各カードの考え方は無数にありますので、その内の一つとしてゆるーく見ていっていただけますと幸いです。

それでは早速どうぞ。

カードプール・構築の遍歴

DM22-RP1 ゴッド・オブ・アビス 第1弾「伝説の邪神」~
DM22-RP2 ゴッド・オブ・アビス 第2弾「轟炎の竜皇」

そもそもの始まりとしては、
デュエルマスターズの主人公から切札ジョーから斬札ウィンへと切り替わり、そのライバルとして登場したプリンス・カイザの使用テーマが<ボルシャック>であり、そこから強化や種族の派生が成されていきました。

それまでの<ボルシャック><メンデルスゾーン><ボルシャック・栄光・ルピア>などのマナ加速から大型ドラゴンを出していく赤緑基盤が主流でしたが、
ゴッドオブアビスではボルシャック名称のドラゴンとそれをサポートするファイアーバードという切札勝舞時代の元祖赤単色構成でテーマ化されており、単純に今まで<ボルシャック>デッキの強化というよりは新たなデッキタイプを定義づけしていく方向性でのカードの収録となりました。

そんなゴッド・オブ・アビスでのボルシャックの目玉と言えば彼でしょう。

轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー

以下カイザー

 かっこいいね。能力面では新能力<シビルカウント>で周りの赤いカードとともに強くなって、最後にはパワー55000&無限攻撃というド派手なデザインであり、まさに竜皇の名にふさわしいものでした。

なんですが…

弱いのよ。

既存の赤緑ボルシャックには無限攻撃がオーバーキル気味だし、
何より単体でSAにもならないというのが一年前の現代DMであってもでかすぎる欠点であり、あまりにも世間評価の低いものでした。
正直今でも思います。どーにかならんかったんかマジで。

そんな王様が頼りにならん新ボルシャック界でしたが、その部下はしっかり強力なカードが揃っていました。

ボルシャック・バラフィオル

以下バラフィオル

自分のボルシャック全てがアタックがする時に捲りを行え、自身はタマシードで基本立つので除去に強く、条件達成時にはSAを地で持っているのできちんと即時打点になりつつ捲りもできて、弱いところを見つけるのが難しいくらい良いカードです。
興奮と冷静を持ち合わせてる器用な奴。

ボルシャック・フォース・ドラゴン

以下フォース

4000という範囲の広い除去cipを持ち、攻撃時には味方全体にパンプSA打点増強のムキムキ集団になります。これを通せると基本勝ちますが、肝心のこいつは動く時まではタマシードなので、バラフィオル同様除去に強いとかいう明らかにやべぇデザインしてます。弱いの地でSAないとこだけなんよ。これほんとに3コスでいいんか?

そんな優秀な部下に支えられたカイザーさんを主軸とした新生赤単ボルシャックのサンプルリストはこちら。

基本プランは<コッコ・ルピアGS>(以下コッコGS)の軽減などを上手く使い、場に赤のクリーチャーやタマシードを4つ並べることを目指します。
そうするとバラフィオルフォースが動きますので、殴りながら捲りつつ、フォースのムキムキ付与・<アニー・ルピア>のSA付与&ドラゴン2回攻撃・カイザーの無限攻撃で勝負を決めていくことになります。

特徴はタマシードを初動としているところでしょうか。ゴッドオブアビスで登場した<マルルの炎杖><NEXの手甲>でシビルカウントを稼いでいきます。特に<NEXの手甲>は小型の継続除去・手札入れ替えがデッキの強さを支えてくれ、SA付与によってフォースの唯一の弱点を克服し即時の爆発力を実現してくれたりと、本当にこのデッキタイプが新たに生まれる裏のきっかけであると感じられます。

また受けの面では<大和ザンゲキ剣><スーパー・スパーク>が採用されています。

<大和ザンゲキ剣>は相手クリーチャーを置き換えで破壊するため、当時環境で活躍し始めていた黒単アビスのジャシン帝とジャブラッドの耐性を貫通できる除去で、当時環境ならではの採用ですね。

<スーパー・スパーク>は言わずもがな、前のめりなデッキですので先に相手の盾を無くし、返されてもトリガー全タップから逆転というプランが取れるのが強みです。印象的だったのは10体以上並んだ緑単オービーに踏ませ、横向きになった集団にカイザーの55000無限攻撃を当てて全滅させて勝ったことがあります。流石に汁でた。

このデッキタイプは各カードの優秀さによりCS入賞の結果が残せるほどのポテンシャルがありました。最初のカイザーの評価からは思いもよらない活躍となりました。

また、この直後位に赤白基盤という別バージョンも現れました。

赤単との最大の差別化点は<チャラ・ルピア>(以下チャラ)の存在でしょう。
コッコGSと違い、下限1コストのドラゴン2軽減ですので、なんとフォースが1コストでキャストすることが可能です。また、その軽減がコッコGSより1ターン早くやってくるので赤単からの共通プランであるバラフィオルフォースで攻めていく速度が速くなっています。
その他は2コスの光メタクリ(奇石 ミクセルなど)による妨害、<凰翔竜機ワルキューレ・ルピア>のブロッカー付与などより器用な動きが可能になっています。ただ勿論文明が増えていますので、色事故が起きやすくなっているのが欠点ですので、単純な赤単の上位互換デッキというわけではありませんでした。

そんな無事にそれなりに強いデッキとして成立できたカイザーさんの次なる発展は、まさかの種族を変えての強化でした。

DM23-SD1 スタートWINデッキ 竜軍・オブ・ボルシャック ~ DM23-RP1 アビス・レボリューション 第1弾 「双竜戦記」

アビス・レボリューションからは5文明5種族が中心のテーマとしてカードプールが展開することとなり、<ボルシャック>は火文明担当の<アーマード>として引き続き強化を貰う形となりました。

公式としては新たな種族デッキを組んでもらいたいとのことなので、
当然色んなコスト帯のカードが刷られました。まずは初動から。

アシスター・コッピ

以下アシコピ

2コストで各5種族の使用コストを1下げるサイクル。
地味ですがしっかりテーマのカード使う速度を速めてくれ、やはり大事。
後述のカードもそうですが、今回は呪文も種族を持っているためそちらのコストも下げてくれます。
更に各自固有の能力を持っており、こいつはPA2000で控えめ。
地のパワーが高いのでギリ許せ…ないです別に。
今になって思えばこのサイクル最後まで使い続けてるのアーマードだけやな。

ボルシャック・ヒート・ドラゴン / ヒートブレス・チャージャー

以下ヒートブレス

もう一つの初動としては手札が減らないチャージャーを貰いました。
これまた地味ですが、このタイプのチャージャーが強いのはデドダムが証明してくれています。
アシコピのところで記載した通り、呪文面が種族を持っているので軽減が乗ります。
また、上面もSA持ち6コスということでバラフィオルの当たりになりつつ、即時打点や更なる捲りを行ってくれるちゃんとした強化カードです。

そして何よりこのアビス・レボリューションは5文明5種族だけでなく、
新能力<メクレイド>がプッシュされたシリーズでした。
アーマードもそれに漏れずメクレイド持ちが刷られましたので
順に見ていきましょう。

ファイン・撃・ピヨッチ / 「暴竜爵は不滅なり!」

以下不滅

4コストでメクレイド5、つまり5コス分の仕事をするかもしれないということで、まぁまぁ妥当な適正コストでしょう。
アシコピから繋げることで3ターン目からアクションを起こせることや何より不滅から不滅自身を唱えられるので狙いをメクレイドから引っ張ってこられやすいというのが最大の強みでしょう。
ではその"狙い"とは….?

ボルシャック・アークゼオス

以下アークゼオス

ということでぶっちゃけこの記事の一番の主役ですね。
約一年間こいつを擦りに擦りました。
能力はcipでメクレイド5を行えます。やばいのはこいつが5コスなので、自分自身を呼んでこれるというところ。さらには先ほどの不滅もメクレイドを行えるので、現実的な確率でアークゼオスが何体も分身していきます。
この分身戦略が一年を通してのアーマードデッキの強みとして確立していくこととなります。
また、場のファイアーバードの数だけパワーと打点を上げる能力と、
ファイアーバード登場時に一体とバトルを行えるという能力がありこれも強力。継続的に相手の面を荒らせるので、デッキとしてのメタクリなどの対応力が格段に上がり、特にメクレイド全体の天敵であるガイアッシュを動きのついでに超えていけることが他の4文明にはない長所でありました。
おまけに<決闘者・チャージャー>で拾えて綺麗に3→5ムーブを行えるとか本当に最高かよお前。

….とつい主役のオタク語りが止まらなくなりましたが、一応カイザーさんにも新形態が与えられています。

覇炎竜 ボルシャック・ライダー

以下ライダー

こちらもブレイク枚数毎にメクレイド5を行うということで、
流石にその動きが通ると、盤面の数がアークゼオス分身も相まって爆増するので基本勝ちますね。アーマードはメクレイド5でアークゼオス捲って戦っていこうねというデザインなのでしょう。

そんなメクレイド戦略を搭載した新型赤単ボルシャック…
もとい<赤単アーマード>のサンプルリストはこちら。

<赤単ボルシャック>の基本プランであるバラフィオルフォースの高出力はそのままに、メクレイドの面展開や山札からの狙ったカードを引っ張ってくる性質から、
バラフィオルフォースカイザーのシビルカウントの達成の速さ
バラフィオルの捲りとは違いフィニッシュの再現性がある
といった強化ポイントを貰い今までのものとは速度と安定感が段違いになりました。

また、その他のファイアーバード達も優秀です。
<コッコ・武・ルピア>(以下武)は墓地メタと面除去を兼ね備えた新時代のシステムクリーチャーです。5c等の通常の墓地デッキも勿論ですが、何といっても環境で暴れまわっていたアビスに対して強烈に刺さっていました。
着地→アークゼオスで面除去→武で墓地掃除
こんな動きされたら普通にキレられました。
<ザーク・砲・ピッチ>(以下砲ピッチ)は貴重なエレメント除去ということで、青魔導具の新世壊の除去は勿論、アークゼオスでは一歩取り切れない面を焼いてくれること、後はトリガーなのも受けが少ないこのデッキにとっては地味にありがたい存在でありました。
最後に<クック・轟・ブルッチ>(以下轟ブルッチ)。このデッキは5コス帯で戦っていくので本当はライダーを使うことが難しいのですが、このカードの軽減で合計5コスでキャスト出来ます。この動きはアシコピヒートブレスから最速4ターン目に起こせるのでそこからゲームを展開、またはこのカードのドラゴンSA付与によって、ゲームエンドまで持っていける強力なプランです。
後はおまけGSもかなり味。

ここまで優秀な新規達によって素晴らしい力を得た<アーマード>。
前弾の時点でCS入賞くらいできてるんだから今回ので環境デッキになるんじゃねえのか?もしかしたらもしかするかも?

…といった妄想を2秒くらいしたんですが、当時環境には"現実"がいました。

流石に3ターン目に即死ループかましてくる奴がいるのにアーマードは、
というかその他のテーマデッキは環境で息をする権利はありませんでした。
なんでアシコピ出した返しに死ななきゃならんのや。
なんで4投必須で積まなあかんのや。

といった感じで夏の殿堂発表まではDM環境は終わっていたため、しばらくは息をひそめる感じで粛々とフリー用デッキとして構築を練る羽目になりました…

DM23-RP2 アビス・レボリューション 第2弾「忍邪乱武」

そんなテーマデッキとしてはお通夜ムードの中登場した新弾でしたが、
ちゃんとデッキの可能性を広げてくれるカードは追加されました。

雷炎翔鎧バルピアレスク

以下バルピア

やはり注目の追加ターンを取りたいとこですが、
既存のアーマードではファイアーバードの展開が難しく条件達成が厳しいため、地のSA&展開要因として運用し、別の専用デッキとしてファイアーバードに寄せきる構築や、革命チェンジし即座に自身を出し直す動くなどで輝かせていました。

リトル・翔・バルピア

以下バルピア(まさかの略称被り)

ついに低コストの生き物もメクレイド5をし始めました。
2回目の攻撃って弱くない?といった第一印象でしたが、前のめりに殴っていく構築やプレイングをしてみると、早期にアークゼオス展開ができ、押し付け性能が凄まじい。複数並ぶとこれまた受けデッキを貫通できるほどの爆発力を叩き出せるすげえやつでした。
あとめちゃかわいい。からあげクンみたいで。

太陽との邂逅

以下邂逅

そして今弾で最もやばい強化カード。まさかの3種類目のメクレイド5のカードが登場しました。「いいんか?」って感じでした。

これによりアークゼオス分身は勿論、メクレイドから狙いを持ってくる再現性がさらに跳ね上がりました。
さらには全体SA化も地味にバグ。今までアークゼオス分身させても轟ブルッチ等がないとすぐに殴れずゲームテンポが悪かったのですが、これを打ちながら展開することでそれらがすぐ殴れ、一気に勝負に決められる、
単純にデッキにSA化できるカードが増えたことが大きかったわけです。
このカードに関しては強力過ぎて、今後のアーマードデッキにとってはコンセプト上必須となる一枚となりました。

そんなメクレイドの更なる強化やファイアーバード戦術が新たに加えたアーマードのサンプルリストはこちら。

デッキの爆発力はそのままに、
邂逅の所で述べたメクレイド12投になったことでの強みを活かしながら、
Wバルピアでの押し付けと共に隙あらば追加ターンを狙っていく形を使用していました。
そして魂の4投。これでサガに一矢報います、勝てませんが。

そういった感じでアーマードに新たな風が吹いた忍者乱武でしたが、
次弾でも違った意味での新たな風が起きました。

DM23-EX1 大感謝祭 ビクトリーBEST

この弾ではかつての昔の種族を強化するのがテーマなのですが、そこにアビス・レボリューションの5種族も種族欄につけて同時に強化しちゃおうという斬新な試みがなされた弾でした。

アーマードの担当はこれまた切札勝舞のテーマである<サムライ>でした。

ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」

以下武偉

武者ドラゴンの転生体は4コスまで下がり盾の触り方もブレイクへ強化されました。さらにはその除去がcipにまで行うことが可能になりました。
アーマード視点では1コス重くなった代わりに範囲が広くなり自力で動けるようになったフォースのような印象でした。流石に強そう。

ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」

以下弐天

ムサシの転生体は初の赤白持ちの新規アーマードとなりました。
能力面は盤面に応じて範囲が変わるエレメント除去とドロー効果と攻撃時に手札の枚数以下のカードをプレイできると。おまけにGSと。
今までの赤白軸に更なる汎用性が生まれて、流石に強そう。

竜牙 リュウジン・ドスファング

以下ドスファング

この令和に出てくるクロスギアはメクレイド持ちでした。コストは5ということで、これまたアークゼオスよろしく分身が可能です。さらには、無料クロスした先のサムライの攻撃時にもメクレイドを行うことが出来ます。
この攻撃時にもというのが最もキモくて分身すればするほどその後の面展開が膨大になります。普通にデッキのサムライ全部出てきます。
正直こいつに関しては、赤白というカードプールの弱さに紛れているだけで普通に壊れてるレベルだと思います。
クロスギアのやっていいレベル超えてる。

そしてここまで強いサムライのカードをどうやってアーマードに落とし込んでいこうかなあなんて考えていると事件が起こりました。

…サムライ、環境入り。

ビクトリーBEST発売週から新規を軸にしたサムライデッキが全国各地のCSで入賞のオンパレードの大活躍を見せます。
武偉弐天の面除去によってメタが効かず、そこへドスファングの出力を当てられると、ほとんどのデッキは耐えることが出来ませんでした。

冷静に考えてみると弱い部分がないもんなぁ…
じゃあもしかして…

俺のアーマードはサムライでいいのでは?

そうです。余りにもサムライが強すぎてアーマードの存在意義がすっかりなくなってしまいました。

だって武偉フォースと違って手札減らさず継続的に面除去できるし、
だって弐天銃ピッチと違って除去範囲広いしいっぱいドローするし、更に面展開するし、
だってドスファングアークゼオスと違って面の広がり方が段違いだし…

そんな感じでアーマードはサムライからすると、
遅い、リソースが増えない、面はこっちの方が増える、といった下位互換的な立ち位置でした。

ということで、
まさか新しい風が強すぎて本体が吹っ飛んでいくという展開に。
逆に笑うしかなかった。
唯一の救いはビクトリーBEST発売から間もなくサガが殿堂入りしたことでしょうか。これからの強化に期待するしかねえ。

そんな波乱の2023年アビス・レボリューションも後半戦。果たしてアーマードの立場はどうなるのでしょうか。

DM23-RP3 アビス・レボリューション 第3弾「魔覇革命」

今弾からエキスパンションのテーマが変わり、「革命チェンジ」がRevF編以来の復活を果たし、5文明5種族にも相方となる別文明が加わって多色戦略での強化となります。アーマードの相方は白、やはり主人公?文明に白を組み合わせるのはデュエマの伝統のようです。早速追加された新規を見ていましょう。

ボルシャック・アークゼオスNEX

以下NEX

まずはSRから。自身で軽減を持っているのでアシコピから3ターン目に着地します。またチャラからも3ターン着地となります。着地後の役割としては、ブロッカー持ち・エスケープ・離れても盾追加と防御寄りの性能で戦線を維持しつつ、攻撃時に5以下アーマードを出せるということで普通に展開は勿論、後述のカードと革命チェンジすると効果で自身が登場し無駄がありません。

総じて、地味ながら優秀な効果がモリモリであり、赤白のチェンジ軸でアーマードを組むならば白単色という色も相まって、採用はまずされるであろう一枚でしょう。

輝く革命 ボルシャック・フレア

以下フレア

今弾でデッキを組むならこいつを最終着地点にしてねって感じの5コス以上アーマードからチェンジできる一枚。NEX同様SAとかブロッカーとかアンタップとか能力がバチバチに盛られてて、発表時にはテキスト欄の限界に挑戦してるとか言われてたような。
某YouTuberの言葉を借りるとデュエマで地上戦をやる上で欲しい能力を全部持っているんですよね。個人的には複数面立つと、こいつの対応が追い付かなくなりバリューが跳ね上がる印象があります。

飛ぶ革命 ヴァル・ボルシャック

以下ヴァル

正直今弾で最も強いと感じた一枚。
登場時に他2体をタップアンタップする革命チェンジ持ち。
効果としてはそれだけなのですが、
味方をアンタップして打点増強は勿論、敵獣を寝かせての的の生成やブロッカーの無効化などの器用さもあり、何よりこれらのムーブを場のアーマードから何でもチェンジして行うというのが実に強力。

また、ビクトリーBEST発売より環境は5000VTに支配されていますが、こいつはその範囲をギリ避けるのも本当に偉いです。
赤白アーマードを組むにあたり、まず採用しないのはあり得ない、アーマードの攻め方に文字通りの革命をもたらしたと感じます。

ポッピ・冠・ラッキー

以下冠

手札山札以外からのカードの使用を禁じるメタカード。
メタ効果だけであればもっと軽いコストでやってくれていましたが、
なんとエスケープがついてしまい、場持ちが圧倒的によくなりました。
本当にアーマードに来てくれてよかった。メタが効く環境では積極的に採用したいカードとなります。

これらの新規によって生まれた新たな赤白アーマードのサンプルリストはこちら。

デッキコンセプトはアシコピ+不滅orチャラ+アークゼオスの3ターン目メクレイド展開による早期の盤面押し付けで相手を圧倒することになります。

前述の赤白サムライで良くね問題は、冠フレアのメタによって赤白サムライでは拾えない対面に対しての回答がこちらはありますので、差別化は普通に取れており、環境デッキともやりあえるものになっております。

<アナカラージャオウガ>には速度+冠フレアを両方直地させ、ジャオウガの素出しと聖域をけん制し反撃の隙を与えず勝つプラン、
<青黒ヴォゲンム>には主力のゼニスザークの破壊と蘇生を全て対応することができる冠の着地を通せると、後はメクレイドの火力でゴリ押しができる対面になります。

また上のリスト以外にも、赤白アーマードだからこその強みはあります。
そう、<凰翔竜機バルキリー・ルピア>です。

以下バルキリー

…というかこいつからサーチされる<時の法皇 ミラダンテⅫ>(以下ダンテ)や<音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ>(以下ラフルル)の話ですが。
赤白サムライでは上記のロック系カードの探索を主に弐天のドローによって行っていましたが、それは不確定でありました。

一方、アーマードはメクレイド12投によってバルキリーに直接アクセスできる確率が高く、バルキリーを出せるということは上記ロックカードにも直接アクセスできます。

まとめるとアーマードはサムライと違いダンテラフルルロックを狙って行いやすく、それが大きな差別化点になります。

そちらのパッケージも折衷させた構築は、普通にCSで上位入賞を何度も成し遂げ、環境デッキ<赤白アーマード>として地位を確立するまでに至りました。

かくいう私もCSでベスト8になることができました。

・2023/12/30 ベスト8
第47回オリジナル日本橋CS

戦績
1回戦 アナカラージャオウガ 先○
2回戦 アナカラージャオウガ 後×
3回戦 青黒ヴォゲンム 後○
4回戦 アナカラージャオウガ 先○
3-1 9位上がり
本戦1回戦 黒単アビス 先○
本戦2回戦 ラッカライオネル 後×
ベスト8

なんと予選は環境トップ2デッキにしか当たりませんでした。
それでも先述での勝ち方のようにアナカラーには先3メクレイドを、青黒にはをしっかり当てて順当に予選抜けをしました。

構築の特徴としては、
まずはバルキリーダンテラフルル剣のフィニッシャーは勿論、
ヴァルをサーチし違うパターンで打点を出すことや、次のアークゼオスをサーチし後続を確保するなど、サーチ先によって様々なゲームプランを組み立てられます。
そして弐天。アナカラーの小型・青魔導具の新世壊の除去、ドローによる息切れ防止や展開札も兼ねており、バルキリーと並ぶメクレイドの当たりとしてデッキパワーを底上げしてくれています。

このように魔覇革命によってアーマードは無事環境デッキにまで強化されました。大変嬉しい限りです。
そして次はいよいよアビスレボリューションの最終弾、アーマードの行き着く先は果たして…

DM23-RP4 アビス・レボリューション 第4弾「竜皇神爆輝」

最終弾のテーマはゲーム中1回使用できる共通能力「終極宣言」と我らがアーマードの王、カイザーさんの最終形態の登場でした。これは流石に期待せざるを得ないですが、一体どのようなものになっているのでしょうか。

竜皇神 ボルシャック・バクテラス

以下バクテラス

早速最終形態に触れましょう。
cipで山上4枚からアーマードを好きなだけ出す効果と味方全体にブロッカーSAとエンド時アンタップを付与します。まさに最後に相応しいド派手な出力がでますが、それに対して10コストと多色7以上のボルシャックという厳しい革命チェンジ条件があります。
今度の王は"どう使うか"ではなく"どう出すか"というのが課題です。

ボルシャック・ヴォルジャアク

以下ヴォルジャアク

フレアと同じ条件のチェンジ先が増えました。しかもフレアより強そう。
各ターン1生き物が出たときに盾追加する能力と終極宣言でその盾をブレイクすべてブレイクし敗北回避をプレイヤーに付与します。

基本的に各ターンの盾追加で計7枚の盾をブレイクできる能力にはなりますが、現代デュエマはそんなことを許すと大体負けるので、相手にこいつの処理を強要させることになるでしょう。
ですがそこに破壊時7以下ボルシャックを出せるということで、疑似的な除去耐性まで持ってしまいました。

カラーリングである白の戦略を活かしながら、パワープレイもできてしまう非常によくできたカードデザインだと思いました。

ということで今弾の代表的なアーマード2枚に触れましたが、
正直な印象として思ってしまいました。

癖が強いと。

バクテラスは見た目からして使いづらそうであり、
ヴォルジャアクも単体でする仕事は素晴らしいのですが、実は終極宣言後にちゃんと勝とうと思うと、トリガーなどの専用カードの採用や、それによる多色枚数の増加といった構築の縛りが出来てしまいます。
早い話、既存の赤白アーマードにそのまま詰め込むことができない、とんだじゃじゃ馬だったわけです。
(一応バクテラスは赤緑ボルシャックで採用されており、そちらでは活躍していますが、アーマードテーマではないので省略します。)

ですので専用デッキを組むかと考えるのですが、これが難しい。
この記事の執筆時点では今弾発売から2,3週間ということもありますが、構築の結論が出来上がっていません。
初動はアシコピチャラか3コスチャージャー主体か、ヴォルジャアク用のトリガーは何にするか、多色はどれだけ減らせるか、など、
頭を悩ませる要素が沢山あるわけです。

そんな中でも構築として考えている一例がこちら。

初動は3コスチャージャー型を選択し、3→5で
・SA5コスアーマードからヴォルジャアクを4T着地
<ドラゴンズ・サイン>(以下ドラサイ)で7コスを出しバクテラスを4T着地
といった感じで4T目ヴォルジャアクまたはバクテラスの着地をコンセプトとしました。

トリガー枠としては、ドラサイ<爆殺!! 覇悪怒楽苦>(以下ハードラック)を採用しました。
ドラサイは上のバクテラスのルートなど手打ちができることを評価。
ハードラックは通常時の除去もそうですが、終極宣言時のSST効果が強力で、デッキを定義付けできる程のバリューがある一枚として採用しました。

ただ、ハードラックは手打ちができず抜けるのも分かりますし、
ドラサイ枠は<ピース・盾・ルピア>でも可であり、その場合多色であるフレアはもう少し減らすこともできます。

また明確な弱点として<決闘者・チャージャー>に依存している部分があります。このカードがデッキの中心すぎるため、引いているか否かで出力のブレが激しいものになっています。現在はその点のカバーできる構築を考案中です。

そして勿論、既存の赤白アーマードも構築の幅が広がっています。

鎧機天 シロフェシー

今弾で各文明に収録された「フェシー」シリーズ。アーマード的には赤と白が追加されていますが、注目なのは白の方。3以上からという緩いチェンジ条件から、5以下の呪文を封じます。
それだけでも強力なのですが、そもそも6500ブロッカー2点と元のスタッツが非常に高く、エンド時アンタップもデッキのブロッカー戦術とマッチしてます。

既存の構築からはラフルルの枠に変わると思いますが、アシコピから繋げたり、メクレイドでの選択肢など、他のアーマードサポートを受けられるというのが地味ながら素晴らしい点だと思います。
勿論、ラフルルもロック範囲が違うので環境次第で入ってきますが、今はこいつで十分かと。ラフルルが抜けるならバルキリーも要らないかも?

結び

ということで、2023年のアーマード遍歴は以上となります。
大変な長文ながらここまでお読みいただき本当にありがとうございました。

結果アーマードは、赤白メクレイド5軸として無事に環境に入りました。
バクテラス型も頑張って練っていきたいですね。

総じて、今回のようないくつかのテーマを一年シリーズ通して強化していくという方式は、カードプールが限定されており「こうして使ってくれ」という公式のメッセージが伝わりやすいので、デッキの作る上で非常にやりやすかったと感じます。

来年以降がどのような方式になるかは分かりませんが、ドラゴン関係のテーマは引き続き擦りますし、またこのような機会でまとめ記事を執筆したいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

また今回の記事に対してのご質問・ご意見もX(@Atsugami_dmp)にて遠慮なくどうぞ。

改めてお読みいただきありがとうございました!
それではまた!

(カード画像は公式HP内のカード検索ページから、
デッキ画像はDECK MAKERから引用させていただいております。)

おまけ~ボルシャックサインはB~

本編で触れることが出来ませんでしたが、今回のアーマードの収録カードで一つあるんです。

ボルシャック・サイン

以下サイン

7コスのアーマードを発射し、場のエレメントを自壊させます。
癖が強く、別に能力面が好きなわけではないんですが、重要なのはこのカードにはシークレット、つまりBレアが存在するということです。

すなわち!

使用時に「サインはBー!」と言えるのです!!!!!!


…はい。推しの子分かんない人本当にごめんなさい。
でも、デュエルマスターズでこんなに名前をいじれるカードも珍しいですし、推しの子も好きなので、何としても「サインはB」と言いたいだけデッキを作るしかないのです。そんな使命感と勢いで作ったデッキがこちら。

基本プランはチャージャー3→5と動き、サインからカイザーを出して破壊、
または<ボルシャック・爆・ルピア>を出して破壊。それらの破壊時の効果でライダーの着地を目指します。
そこからはブレイク時のメクレイド5で面展開しそのまま押し切ります。メクレイドのちょいテクとして、<レーホウ・衛・デカッチ>を出してサインで破壊すると攻撃中のライダーが起き上がり、もう一度メクレイド5を2回やります。気持ちいい。
コンボパーツはすべてボルシャックなので、<決闘者・チャージャー>で回収しに行けます。正直この利点だけでデッキがギリ成り立っている説も…

このように最高のクソデッキがこの世に爆誕して大変満足したのですが、
何とこのデッキに新たな動きがありました。

きっかけはアドバンスではさらにサインを上手く使えることが発覚したこと。
アドバンス要素である「禁断」「ドルマゲドン」「零龍」は場にあるエレメントとして扱う裁定があります。
つまり今までカイザー等を経由してライダーを出していましたが、エレメント破壊をそれらに当てることで直接ライダーを出すことが可能になります。

これならコンボパーツ2枚だし、空いた枠を他に回せるし、結構デッキになりそう。そしてこのデッキの進化はそれだけでは留まりません。
アーマードのメタ担当であるあいつがアドバンス環境では刺さりがめちゃくちゃに良かったのです。

そう、です。
外部ゾーンを多用するアドバンスにおいて、このタイプのメタが有効であることは既にとこしえが証明してくれています。(なぜかとこしえにエスケープついてる。)
中でも環境トップのモルトNEXTに対して出すとこれ一枚で3、4ターン以上平気で稼ぐので、そのままコンボ決めて勝てちゃうと。
このカードを組み込めばワンチャン環境とやりあえるんじゃないか?
ということで作ったデッキがこちら。

破壊用エレメントは<禁断>を選択。
一度コンボを決めればそのまま勝てるワンショットデッキなので<ピース・盾・ルピア>を採用し、殴り合いに対してカウンターができるようにしました。
さらには、デッキに白が入ることによって先述の<レーホウ・衛・デカッチ>でのアンタップコンボもヴァル一枚によって可能になりました。

思ったより強そうということで、10/15の超flat-CSアドバンスで使ってみました。

戦績
1回戦 モルトNEXT 先○
2回戦 聖龍マーシャル 後○
3回戦 モルトNEXT 先○
4回戦 モルトNEXT 後×
5回戦 赤青アポロ 後×
6回戦 ガイアッシュ覇道 先○
7回戦 赤青マジック 後×
4-3

ということで残念ながら結果振るわずでしたが、まさかの完走しました。マジック対面にプレミかましたり、赤青アポロにメクレイドを外して負けたりと惜しい部分もありましたが、可能性を感じさせられました。

ですが当日使ってみて気づいた致命的な弱点がありました。

まずは破壊するエレメントについて。
リストでは<禁断>を選択しましたが、こちらはコンボパーツや、ヴァルなどのメクレイドで捲りたいカードが封印に落ちてしまい、
メクレイドで簡単に山札が一周するこのデッキとしては大きすぎるデメリットでした。
かといって他のエレメントは、
<零龍>:相手に1ドローを与えるのは大きいデメリット。
<ドルマゲドン> :そもそもデッキのクリーチャーが殴れなくなる。
といった感じで非常に歯がゆいラインナップなんですよね。もう少しマシなものが出ること願って今は<禁断>を使うかなといったところです。

もう一つはライダーに依存しきっている点です。
サインの方はメクレイドで持ってきても使えますし、チャージャーによってマナも伸ばせますが、そもそものライダーを探す手段が<決闘者・チャージャー>だけでは乏しいのです。実際の試合でもそれで一戦落としています。

この点に関しては「竜皇神爆輝」での新規、
<堅き革命 ボルシュゴス / 「ボルシュゴス・スラッシャー!!」>によって、2コスサーチ呪文が増えましたので、もう少し練れそうかと思っています。
(バクテラスで頭がいっぱいいっぱいです…)

ということで以上おまけでした。
よかったら「サインはB」してみてね。

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