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«サンガレビュー»J2開幕 強風との戦いに勝った京都サンガ vs相模原

こんにちは。Atsudです。曺貴裁政権の幕開けはアウェーでの相模原戦です。

スタメン

【ハイライト】2021明治安田生命J2リーグ第1節vs.相模原@ギオンス - YouTube - Google Chrome 2021_03_01 18_06_16

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京都は4-3-3、相模原は5-1-2-2です。J2もサンガ以外の知識は皆無に等しいので、京都について整理しておきます。おそらく、このメンバーはベストメンバーではないです。というか、まだベストメンバーの選考段階だと思います。ウタカvs野田vs李のCF争いは昨年の活躍を見たときに李のスタメンは予想外でしたし、野田のベンチ外も意外です。ウィングには白井が入りましたが、彼はそこまで攻撃的な選手ではないです。選手や配置の使い方はオーソドックスな4-3-3ではないです。

戦術・戦い方を見るには不十分な試合

 この試合は酷い風にさらされました。前半は京都にとって向かい風、後半はその逆で追い風でしたが、特に向かい風にさらされた前半はサンガにとって苦しかったはずです。ショートパスでさえも風邪で勢いを落としてしまうくらいでしたから、もちろんロングボールの多用が見られます。そういう事を前提に、今から説明する開幕節の戦い方を読んでください。

ボールを持った時のアクション

 ビルドアップの局面では、あまり繋ぐことを意識しませんでした。基本ロングボールを蹴りこんで混沌とした状況、デュエル勝負に持ち込んでいます。ただ、もちろん繋ぐこともありました。4-3-3から両SBを高い位置に上げて、アンカーの川﨑が下りて2CBを補助する形です。また、相手が5-3-2での守備だったので基本ワイドでのボール保持が中心となりました。両WGはハーフスペース寄りに位置し、WGという位置に選手を配置しない形でした。

 右サイドでの攻撃は、李が寄ってきて、白井がハーフスペース、飯田がワイドに、そして福岡がそこに入り込んでいく形で、オーバーロードを作っているように感じました。

荻原のクロス・川﨑の守備・ウタカのキープ力

 この試合、特に目立ったのがLSB荻原のクロスでした。データが無いので説得力のある話はできませんが、印象としてここのクロスはこれからの京都の武器となるはずです。右ではオーバーロードを使い突破を図りましたが、左での攻撃では李が補助しに行かず中でクロスを待っていたので荻原のクロスを生かす攻撃だったのではないかと感じています。

 また、川﨑の守備も目立っていました。スタミナもあって後ろでボールを刈り取れる能力はすさまじかったです。「京都のカンテ」「J2のカンテ」とも表現されるべき選手だと思いました。

 そしてやはりウタカはスーパーな選手だなと感じました。アバウト気味なボールも自分の足元に収め、2人程度からのプレスからは簡単にボールキープできてしまいます。彼が直接的に関わっていませんが生まれた2ゴールはウタカ投入後の出来事で、彼の保持能力が無かったら生まれていないゴールです。

個人評価 

 大変勝手ながら、皆さんも見たいであろう個人採点をします。sofascore的な基準で採点してみます。

 若原:7  強風の中でさえも相手GKと比べても蹴る能力、セーブする能力は確かであることを証明した。打たれた枠内シュート本数は6本かつビッグセーブは無かったがしっかり無失点に抑える。
 バイス:8  守備時の安定感とビルドアップ時のパス技術は昨シーズンと変わらないレベルの高さ。加えて今シーズン初ゴールかつ、非常に重要なゴールを決めた。
 本多:6.5  強風の中、背の高い相模原のトップに対してもその対人能力はスキを見せることはほとんど無かった。ただ、1回だけ犯したミスは非常に危険なミスだった。
 飯田:6  シティでいうウォーカーのような使われ方の中で何度かクロスから見せ場を作ったが、彼のスピードと突破能力を生かした攻撃形態をチームとしても作れるように制度設計してほしい。守備では昨年までJ3にいた選手に対して脆さを見せてしまった。
 荻原:8  サンガファンの期待を裏切らなかった。荻原にとっても彼の左足とドリブルがサンガにとって重要であることを示した試合となっただろう。
 川﨑:7  ネガティブトランジションでのボール奪取能力は今シーズンも見られそうだ。2点目の起点となる守備も完璧だった。
 福岡:7  右でのオーバーロードの中で上下動が激しい監督の要求を満たした。攻撃的な局面で多くのチャンスを演出した。新加入選手に負けずに、主力選手に上り詰めて欲しい。
 松田:6.5  先制点のアシストを記録したものの、本来の能力を見せるまでにはいかなかったはずだ。局面局面では個のレベルの高さを見せたが、左サイドで荻原と宮吉が良い関係性を築く中、居場所を失うことも多かった。
 白井:6  WG起用に関して疑問の残る試合になった。クロスの良い選手と聞いたが、チームの方針としてハーフスペースに位置取ることが多く、自分の能力を活かせなかっただろう。
 宮吉:7  左ハーフスペースでの荻原との関係性は良好だった。また、左サイドにいるだけではなく、積極的に右サイドの攻撃にも参加していた。今年がサンガ史上最高の逸材が花開く年であることを期待したい。
 李:7  良い意味で期待を裏切った。バイタルエリアでボールを収め、攻撃を活性化させた。やはりウタカとの実力差は感じるものの、今年は重要なピースになりそうだ。
 三沢:7.5  強烈な印象を与えたスーパーゴールだけではなく、短い時間で示したポゼッション時のポジショニングやオンザボールの捌きも評価されるべきだ。森脇が高く評価するJ3からの刺客はJ1昇格へのビッグサプライズだ。
 ウタカ:7  スーパーな選手であることは37歳になっても変わらなかった。とくにオンザボールでのレベルの高さは際立っていた。何度見てもJ2にいる理由が分からない。

2節にして正念場

 内容より結果が重要だった開幕節を乗り越えたサンガですが、いきなり正念場を迎えることになります。松本山雅を迎えてのホーム開幕戦です。今年もJ1昇格争いが激しい中、その候補である山雅との試合です。僕は帰省していて、現地観戦します。次節のレビューは生で見たサンガを伝えられたらなと思います。


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