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田舎の大将

Atsucoは澄み切った青い海と山に囲まれた大自然あふれる田舎町に
3人兄妹の末っ子として生まれた。

母はAtsucoがお腹にいるとき
ずっと男の子のような気がしていたと言っていた。

しかし生まれたのは女の子。
だからなのかはわからないが
元気な野生児のごとく自由な子どもに育つ。

だがそのキャラクターが頭角を表すようになったのは
もう少し大きくなってからの話。


Atsucoの両親は公務員で共働き。
産休制度もない時代に母は産後半年で仕事復帰をしたそうだ。
当然Atsucoは0歳時の頃から保育園にお世話になることになる。

幼いころは人見知りで保育園の先生や近所の大人に
あいさつするのも嫌だなと思っていたほど。

「あっちゃん、3歳のときね…」って話すのが口ぐせ。

大人たちにはとにかく「手のかからないおとなしい子」と言われて
自分はそうなんだと思い込んでいた。


一方で2歳年上の姉は難しい性格でわがままで気分屋。
家族は皆姉に手を焼いていた。

母は「3人兄妹は真ん中の子どもの育て方が難しい」と聞いていたようで
姉に手をかけているのは幼いながらに感じ取っていた。

なのでAtsucoは「お姉ちゃんとは違って
手がかからない子でいなければならない、
早く自分で何でもできるようにならなければいけない」
と強く思っていた。


そして「あっちゃん、3歳のときね…」の3歳のとき
保育園の遠足で隣町にある鴨川シーワルドまで
歩いて行くという今考えると

 チビたちが一体何時間歩いたんじゃー

と思える行事があって
そのときに先生がAtsucoのある異変に気づくことになる。

3歳児のAtsucoに一体何が起こった?

次回につづく…

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