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【ダブル S23】雨ザシアンスタンダード 【最終63位】

1.初項

 忙しかったりルールが好きでなかったりモチベーションがなかったりで最近はほどんどランクバトルをやってなかったが、オシャボガオガエン色違いザシアンが使えるようになるといっためちゃくちゃ単純な理由で今期は真面目にやることにした。

 真面目にやったシーズンはそれなりの結果を残せるほどの強さがあることを証明できたのはよかったのかもしれない

 構築の完成度にはとても満足しており、雨ザシアンという並びの完成形に近い出来になったのではないかと自負している。敗因の9割以上が自身のプレイングミス(主に選出ミスや技選択ミス)や技外しによるものだったので、構築パワーは他のどの構築にも劣っていないと思っている。今まで何度か最終2桁順位を達成したが、今回は今までの構築と比べても、最高の完成度となった自信がある。

 ただ、きついポケモン(後述)はどうしてもピーキーな立ち回りになってしまうので、そこら辺なんとかなればもっと良い構築になったのではないのかなあとか思ったり思わなかったり。



2.構築経緯

 オシャボガオガエン色違いザシアンが使いたいからこの2体を軸にすることにした。この2体を軸にするとなると必然的にサイクル要素が強まるため、サイクルをする上で適したポケモンを優先的に採用する流れとなった。

 この2体だとグラードン、エンテイ、ランドロスや高耐久水がめちゃくちゃ重いのは明白。これらを見るために、クッション性能とサポート性能が高いペリッパーと、使い慣れていてサブアタッカーになり得るレジエレキは自然と入った。

 ザシアンの攻撃試行回数を増やしたいので、ヘイトを集めれるかつ、ついでに相手のトリックルーム戦法を妨害できるモロバレルを入れて、すんなりここまでの5体の並びは確定した。

 この5体だとウルガモスで攻撃を吸いながら隣の高火力ポケモンで殴ってくる構築や、身代わりランドロスで展開されたときにどうあがいても勝てないことが判明したので、高火力全体技で殴れて雨とのシナジーもあり、一番数を増やしていた(と思われる)カイオーガ軸への安定感を上げるために、最後のパーツとしてキングドラを入れて構築が完成した。



3.個体詳細

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ザシアン@くちたけん 
性格:ようき
特性:ふとうのけん
実数値:185(140)-220(236)-135-×-135-203(132)
技構成:きょじゅうざん/じゃれつく/せいなるつるぎ/まもる

H- C222カイオーガの雨しおふき耐え
     C152レジエレキのメガネかみなりを93.8%で耐え
     C217黒バドレックスのアストラルビット×2、球+1をほぼ耐え
     C197ムゲンダイナの+1かえんほうしゃ耐え
  その他諸々(忘れた)
A - 余り(なるべく火力に割きたい)
S - ほとんどのザシアンを抜けているであろう願望込み


 欲張った配分にした結果、火力も耐久も素早さも中途半端な(きもい)ザシアンが生まれた。伝説の攻撃を1度耐えるという安心感とミラーで上を取れてる(と思い込んでいる)ことで対戦のプランを立てやすく、ザシアンを通すための最適解を選択しやすくしていた。当初はAを削った調整で運用していたが、ミリで耐えられることが多すぎたのが気に入らなかったので火力振りにした。この配分で勝ちを拾ったことがあっても負けた試合はなかったので、ようきザシアンの調整はこれが最善であると感じた。

 技構成はきょじゅうざんまもるは確定。耐久調整を活かすために耐久が下がるインファイトよりせいなるつるぎを優先。残りはみがわりとじゃれつくの択で、両方使ってみた結果、みがわりよりもじゃれつくがあったおかげで拾った試合の方が多かったのでじゃれつくで決定。きょじゅうざんのPPに不安があったり、カイオーガをはじめとした高耐久水に対して打点を持っていたりで動かしやすく好感触であった。みがわりという中間択を作れる技も魅力的ではあるが、居座って殴り続けるよりもサイクルに取り込んだ方が使い勝手が良かった。

 ザシアン自体はありえんほど高火力をたたき出せるが、いかんせん単体攻撃なので守るで誤魔化されやすく、デバフを食らうと腐りやすい上、禁止伝説の中だと対策は簡単な方なので個人的な評価はあまり高くない。ただ、タイプが優秀でサイクルしやすく、広い攻撃範囲をとんでも火力で打てる点は好みであり、使っていて非常に楽しいポケモンであった。


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ガオガエン@オボンのみ
性格:しんちょう
実数値:202(252)-135-130(156)-×-135(100)-80
特性:いかく
技構成:フレアドライブ/DDラリアット/ねこだまし/すてゼリフ

H- 振り切り
B- A222グラードンのだんがいのつるぎほぼ耐え
     A244ザシアンの+0インファイト耐え
     A183エンテイのストーンエッジ×2耐え
     A182ウーラオスのすいりゅうれんだ耐え
   など
D- C152磁石レジエレキの10まんボルト×2耐え
     C222までの抜群タイプ一致威力90技まで耐え


ここまで書いておいてあれだけど調整は割と適当。万能的に受けられるように最低限の数値を引きながらほぼ均等に耐久値を伸ばした。よほど不要であると判断したとき以外は基本的に選出。威嚇ねこだましすてゼリフで盤面をコントロールし、ザシアンの攻撃試行回数を稼ぐ。

 持ち物はオボンのみorシュカのみで考えていたが、万能受けな配分にしたために汎用性をもたらすためにオボンにした。シュカがあればなあって思うことよりもオボンの回復で拾えた対戦の方が多かったのでこっちでよかったと思う。

 環境に草タイプが多く、反動ダメージで能動的にオボン発動を狙えるフレアドライブは確定。ザシアン軸の都合上、上から行動される黒バドレックスが重く、居座って倒せる駒を増やしたいのでDDラリアットを採用。悪技をDDラリアットにした理由は、黒バドレックス相手にA-1での乱数を意識したため。盤面整備ができ、ザシアンを動かしやすくできるねこだましとすてセリフは確定。


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ペリッパー@ゴツゴツメット
性格:ずぶとい
実数値:167(252)-×-167(252)-115-90-86(4)
特性:あめふらし
技構成:ウェザーボール/ぼうふう/まもる/ワイドガード

HB- 振り切り(特化しないと色々受からない)
S- 素早さに割いてないガオガエン抜けてる願望


 ザシアン→ペリッパー出しで大体の攻撃は受かる。ガオガエン+ゴリランダーでねこだましサイクルしてくる構築が激増しているので、これらには後出しの際のゴツゴツメットのダメージと弱点を突く攻撃でダメージレースを優位に進めていくことができる。また、雨とワイドガードをチラつかせることによって相手のコータスや白バドレックスといったトリックルームアタッカーの行動を不自由にさせることも可能。ザシアンで対晴れに有利意識を持ったのも、このポケモンのタイプと特性が優秀だったからに他ならない。

 ゴツゴツメットは不足している火力分を補い、サイクルを優位に進めさせるため。このポケモンに求めた役割はクッション+相性補完(+サポート)なので、クッションとして受けだした際に与える定数ダメージでこちらの攻撃の圏内に入れることができたりと大いに活躍した。

 環境に多い草タイプへの打点として暴風は確定。やけどを狙えるねっとうよりも、高打点であり晴れ下でも腐らないウェザーボールを優先した。4倍弱点を突かれる以上、一時的な縛り関係を解除できる守るは欲しい。残りの一枠は、ワイドガードがあることによって隣のポケモンを積極的に動かせるようになる機会が増えることを高く評価して採用。おいかぜは打つ暇もなければこのポケモン自体の素早さが低いために有効利用しづらい点から不採用となった。


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キングドラ@いのちのたま
性格:おくびょう
実数値:159(68)-×-115-146(244)-115-143(196)
特性:すいすい
技構成:だくりゅう/りゅうのはどう/れいとうビーム/まもる

H- 10n-1
C- 余り
S- 準速90族抜き


 高火力範囲技+雨とのシナジーを評価して採用したが、だくりゅうという不安技がメインウェポンな都合上、基本的には選出しない。ただ、このポケモンのおかげでザシアンが苦手としていた晴れ軸やカイオーガ軸への勝率が非常に高かったため、補完のサブアタッカーとしてはこれ以上ないほど合っていた。(波乗りが味方巻き込まないor濁流の命中率が100だったらもっと積極的に選出してたんだがなあ...)

 採用理由であるだくりゅうは確定(外しによる負けはあれど命中率ダウンで拾った試合は無かった。解せない。)。だくりゅうの命中不安を考慮して、他の技は安定した打点を持たせることによって少しでも単体性能を上げたかったのでりゅうのはどう、雨下以外でも安定的に草に打点を出したかったのでれいとうビームを採用した(何回か凍らせて勝った対戦があったので多分正解だった)。りゅうせいぐんは命中不安と居座り性能が落ちるのを懸念して、ぼうふうは雨下じゃないとまともに打てない上に一貫性も取りにくいので不採用となった。


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レジエレキ@きあいのタスキ
性格:おくびょう
実数値:155-×-70-152(252)-71(4)-277(252)
特性:トランジスタ
技構成:10まんボルト/エレキネット/ボルトチェンジ/まもる


 高耐久水に対して高打点で攻撃できたり、エレキネットで隣のポケモンを補助できたりと万能な活躍をしてくれた。大抵のスカーフ持ちを素の速さで上から叩けるのは本当にずるいと思う。

 相手の追い風下でも強引に動かせるのと、このポケモンに行動保証がついたら非常に強力になるため、この構築ではきあいのタスキ一択。相手の追い風下でもタスキを盾にエレキネットを撃つことによって、こちらが上を取って制圧するといった展開も少なくなかった。火力アップアイテムを持っていなくても火力は十分であり、サブアタッカーとしての役割は十分に果たしてくれた。


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モロバレル@バコウのみ
性格:なまいき
実数値:221(252)-×-111(164)-105-123(92)-31
特性:さいせいりょく
技構成:かふんだんご/キノコのほうし/いかりのこな/まもる

H- 振り切り
B- A244ザシアン+1きょじゅうざん耐え
    A183エンテイのせいなるほのお耐え
D- C177一致ぼうふう+C222カイオーガの雨しおふき耐え
     C222カイオーガの雨しおふき×2耐え
     C217黒バドレックスのアストラルビット×2orサイコキネシス耐え
     C197ムゲンダイナの+1かえんほうしゃ耐え
S- 最遅


 こちらも万能受けになるように調整。基本的にはあまりキノコのほうしは多用せず、いかりのこなで攻撃を吸ったりかふんだんごで隣を回復させる使い方をする(全人類ほうし対策してるため)。このポケモンも雨との相性がよく、オッカのみを持たせずとも炎タイプを止めることができる点も良い。

 雨軸に積極的に出す都合上、飛行アタッカーと対面しても積極的に行動したいためバコウのみ。メンタルハーブとバコウのみで拾える試合がほぼ五分五分だったので好みによって使い分けるのが良さそう。次点でくろいヘドロなんかもあり。

 このポケモンに攻撃性能を全く求めていないため、最低限の攻撃技となりながら隣を回復させられるかふんだんご、ヘイトを稼ぎやすいのでまもるを採用。キノコのほうしといかりのこなは存在意義なので当然確定。



4.選出

①基本選出
先:ガオガエン+アタッカーⅠ
後:ペリッパーorモロバレル+アタッカーⅡ

 ザシアンを通せそうなとき、迷ったときはとりあえずこの型の選出をする。ガオガエンと裏のクッションでサイクルしつつアタッカーを通していく。場合によってはアタッカーをもクッションにしながらダメージレースを進めていくプランを取ることもある。

 ザシアン軸という都合上、サイクル戦は不可避であるため、相手の行動読みを積極的に取り入れながらダメージレースを優位に進めていく必要がある。


②対カイオーガ軸
先:レジエレキ+キングドラ
後:モロバレル+ザシアン

 有利意識はないが、カイオーガ軸に負けた記憶があまりないので多分有利。キングドラを常に居座りつつ、レジエレキ+モロバレルで盤面整備しつつザシアンを通す。余程尖ったカイオーガ軸でない限り基本この動きで勝てると思われる。唯一キングドラをピンで選出する相手。


③黒バドレックス軸
先:ガオガエン+ザシアン
後:レジエレキ+何か

 微不利。黒バドレックスに隙を作ってしまうと一気に崩されてしまうため、対面処理を意識しつつ黒バドレックスとガオガエンの対面を常に作れるように意識する。ガオガエンが削られすぎると全体が受からなくなってしまうため、なるべくHPを維持する立ち回りをする。


④ゼルネアス軸
先:ザシアン+何か
後:臨機応変

 不利。ゼルネアスの処理をザシアンに一任しているため、ゼルネアスを守る動きをしてくる相手のムーブを読んで裏をかいていくプレイングが求められる。雨選出で強引に削るか、ザシアンやモロバレルをゼルネアスと対面させて、なるべく積む隙を作らないように立ち回る必要がある。


⑤グラードン軸
先:キングドラ+何か
後:ペリッパー+何か

 有利。ペリッパーを裏に置いておくことでいつでも雨始動できるようにしておく。草タイプを迅速に処理しキングドラを通す意識で立ち回る。交換で雨にできるようにペリッパーはなるべく裏にいる状態を維持したい。


⑥白バドレックス軸
先:ガオガエン+ザシアン
後:ペリッパー+モロバレル

 微有利。ザシアンを介護しながらトリックルームターンを稼ぐ。キノコのほうしやワイドガード、ガオガエンサイクルで相手の行動を凌ぎ、トリックルームターンが終わったらザシアンで無双する。相手の構築にカプ・レヒレがいる際はレジエレキを選出するなどの臨機応変な対応をする必要がある。



5.きついポケモン

・みがわりゼルネアス
 ゼルネアスの処理をザシアン+モロバレルに一任してる以上無傷でみがわり貼られた瞬間に絶望的な盤面になる。シーズン最終日付近に急増したため、最低限の順位で切り上げることにした最大の要因。
対策:ザシアンゼルネアス対面を作りゼルネアスの行動を制限する

・化身ランドロス
 地面技の通りがよくデバフも撒けないため雨選出で押し通すしかない。こちらも無傷でみがわり貼られたらむちゃんこきつい。
対策:気合でみがわり壊してザシアンの圏内まで削る

・スカーフレジエレキ
 1体の犠牲がほぼ生まれてしまうので情報アドバンテージを得れる代わりに数的不利を取る展開になる。取り巻き次第ではかなり厳しくなる。
対策:マッチングを回避する



6.総括

 最終2桁順位を目標にしていたので、無事達成できてよかった。今後また真面目に取り組むことがあるか分からないが、久々に上位で対戦できるという充実感を味わえたので、時間を作ってまたポケモンをやりたいなと思うようになった。

 久しぶりのランクバトルだったが、ザシアン軸を使いながらも終始一貫して安定感のある対戦ができて、さらに使いたかったポケモンを軸にしてこの順位になれたので、内容、結果共に満足している。

 正直なところ、もっと上位を目指すなら、対策なしで自然に対策されてしまうザシアンを捨てて別の軸を使った方がいいと感じた。ザシアンというポケモンは単体攻撃しかできず、デバフに弱い為、高度な読みとプレイングを必要とされるので、安定して勝ちを積み上げるのは難しい。自分は安定行動を軸として戦いを進めていくことを得意としているので、積極的に読みを通していくことを普段からしておらず、ザシアン軸を使い続けいていても必ず最上位帯で壁に当たるだろうという予感は常にしていた。それでも今期はザシアン軸を使い続けたかったので満足できる順位で切り上げることにした。

 今後失うものは(多分)ないと思うので、また機会があったらより上を目指したい。その機会がいつになるかは自分にも分からないが。



7.戦績

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