【ダブル S10使用構築】疾風速攻スタン【最終50位/レート1942】

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1.はじめに

上位ポケモンが使用禁止という初めての縛りルール下で慣れない対戦が続いたが、無事3シーズン連続最終2桁順位で終わることができて達成感に満ち溢れている。今回はいつにも増して真面目に書いたので、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。



2.構築経緯

今期は安定感のある強い構築を作ったもん勝ちだと考えており、初見殺しギミックや知識不足なポケモンを使われても巻き返せる、あるいは相手の展開に巻き込まれることなく自分が主導権を握りやすいような安定感を意識した構築を作ることを目指した。


最初に目を付けたのは襷CSアシレーヌ+サマヨールの並びで、前シーズンでいうサマヨバンギみたいな動かし方ができ、相手に様々な択を押し付けつつ意表を突いた行動をすることで、こちらが主導権を握りやすくすることができるのではないかと考えた。ここでアシレーヌを最速にし、サマヨールに凍える風とトリックルームを同時採用することで相手の初手に対して様々な行動パターンを作り出し、S操作と削りをこなすことで有利盤面を作りながら裏のダイマックスエースに繋げるような動きを理想とした。これを軸にダイマックスエースやサブアタッカー、補助要員の考察を進めていった。

この軸でのダイマックスエースに求められる役割は、試合を決定づけさせることである。有利盤面で降臨させてから勝ち確まで持っていけるスペックを持ったダイマックスエースは、パッチラゴンが一番適任だと判断した。幅広い技範囲と高火力による抜き性能の高さはこのルールで使えるポケモンの中だと随一であると考えており、様々な相手に対して殴り勝つことができる十分な性能を持っていることを評価し、採用することにした。

サブアタッカーとして、ダイマックスに依存しなくパッチラゴンに便乗してスイープしていけるハチマキ一撃ウーラオスを採用。一貫性のある高打点技をノーリスクで連発できるほか、トリックルーム軸に対して明確に有利なアタッカーとしてこの軸に合うポケモンであると判断した。

アシレーヌ+サマヨールの軸が相手の構築に不利を取ったとき、主にサマヨールが選出できないときに自然と選出出来てかつ似たような役割を果たせるポケモンとして、先制で追い風ができるファイアローを採用。明確なS操作手段を持ち、追い風を撃ちつつアシレーヌで大きく削りを入れながらパッチラゴンに繋げる動きが非常に強力であり、この流れが作れた対戦はほとんど勝ちに繋げることができた。

ここまでの5体で最もきついのが、意識外、あるいは強制的にトリックルームをしてくるような構築であり、この流れを作ってしまうと相手に試合の主導権を握らせてしまうような自分がされて最も嫌な展開になる。そこで、トリックルームをされて相手の思うような展開にするくらいなら、強引にでもこちらが主導権を握れるようにしてしまおうという逆転の発想で、チョッキナットレイを採用。このポケモンはダイマックスすることで様々なトリックルームアタッカーに対して互角以上に撃ち合える性能を持っており、自身の耐久を上げながら殴りつつ相手の猛攻をしのぐことで逆にこちらが主導権を握れるような展開にできるのではないかと考えた。結果、うまくトリックルームを枯らしたら裏のポケモンでスイープして勝ちというパターンを確立することができた。



3.個体紹介

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アシレーヌ@気合の襷
特性:潤いボイス
性格:臆病
数値:156(4)-*-94-178(252)-136-123(252↑)
技:ハイパーボイス/マジカルシャイン/ムーンフォース/ハイドロカノン


削りや縛り範囲を増やすのを意識した技構成。隣のS操作に乗っかりながら範囲技を連発し、少しでも相手を削ってから裏の起点を作る。相手が落とせると踏んで打ってきた技を耐えながら反撃をすることで、意表をついてダメージを稼ぐことができたり、1ターンでも耐えて相手のダイマックスターンをより多く稼ぐことに役立ってくれた。


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サマヨール@進化の輝石
特性:お見通し
性格:図太い
数値:147(252)-*-200(252↑)-80-151(4)-45
技:ナイトヘッド/凍える風/トリックルーム/サイドチェンジ


S操作をすることで、アシレーヌが上から攻撃できる展開が多くなり、ダメージレースで優位に立つことができた。凍える風とトリックルームを同時採用しているという珍しい技構成になっているが、この構築のコンセプトである「主導権を握る」を表しており、どちらも重宝した。どこからも挑発が飛んでくるので、挑発されても十分に仕事をこなすことができる技構成にしたのは正解だった。サイドチェンジは隣のポケモンの被弾を減らせたり、細い勝ち筋を掴めたりできるが、読まれてしまった場合に決定的に崩されてしまうので使う場面は慎重に見極めましょう。(この技構成になる前に挑発を採用していた名残で最遅にしていないが、多分最遅の方が強かったかもしれない。)


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パッチラゴン@命の球
特性:はり切り
性格:陽気
数値:166(4)-152(252)-110-*-90-139(252↑)
技:電撃嘴/ドラゴンクロー/地震/燕返し


初手の並びで起点を作った裏から降臨させて暴れてもらう。サマヨールや後述するファイアローのS操作とも非常に相性がよく、この構築に最も適したダイマックスアタッカーと言うことができる。上から制圧してしまいたいのでフルアタにし、様々なポケモンを1撃で倒してもらうほか、ダイマックス同士での打ち合いや抜き性能に特化した技構成にした。


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一撃ウーラオス@拘りハチマキ
(キョダイマックス個体)
特性:不可視の拳
性格:陽気
数値:176(4)-182(252)-120-*-80-163(252↑)
技:暗黒強打/インファイト/不意打ち/毒づき


暴力の塊。ダイマックスに依存せずに、高打点を守る貫通で打てるので制圧をより安定してこなすことができた。トリックルーム軸には悪技が一貫していることが多いので、上から大きく削りを入れることができるほか、スイーパーとしても強力な動きをこなすことができていた。このポケモンだけスペックがずば抜けてるのでシリーズ6は本当にウーラオス入れ得だと思う。


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ファイアロー@鋭い嘴
特性:疾風の翼
性格:陽気
数値:153-133(252)-92(4)-*-89-195(252↑)
技:ブレイブバード/フレアドライブ/追い風/守る


今ルール唯一の先制追い風できるポケモン。初手に出して追い風打ってもらう以外にスイーパーとしての運用もすることがある。初手に出す際にはなるべく早く退場してもらいたいので反動技を積極的に採用した。ファイアローが無視され続けている展開が続いたとき、不意にダイマックスを切って先制でダイジェットを撃つことで隣のポケモンで上から奇襲を仕掛けるといった使い方もできる。


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ナットレイ@突撃チョッキ
特性:鉄の棘
性格:勇敢
数値:181(252)-160(252↑)-152(4)-*-136-22(↓最遅)
技:ジャイロボール/パワーウィップ/ボディプレス/地ならし


トリックルーム重い問題を1体で解決してくれた神ポケモン。相手のトリルダイマックスアタッカーに対して互角以上に撃ち合ってくれる性能を持っており、トリルターンを稼いで裏でスイープするという図式を作り出せた。地ならしという技は、ダイアースにすると威力110と微妙ではあるが、技範囲を広げてくれたり特防を上げられたりと、より多くのポケモンに対して撃ち合える性能をもたらしてくれた技だった。ダイアースは打つ機会が非常に多く、はたき落とすを切ってまで採用してよかった技であった。



4.選出

基本①

初手:アシレーヌ+サマヨールorファイアロー
後発:パッチラゴン+ウーラオス

相手がトリックルームを撃つ手段を持っていなかった場合orトリックルームをさせずに制圧できると判断したときの選出パターン。S操作と削りを行い裏で制圧する。


基本②

初手:アシレーヌ+サマヨール
後発:ナットレイ+ウーラオス

トリル軸に対する選出。トリックルームを誘発してこちらが逆に試合を支配する展開に持っていく。トリルターンを稼いでウーラオスでスイープする。


基本③

先発:アシレーヌ+サマヨールorファイアロー
後発:パッチラゴン+ナットレイ

追い風トリル両対応選出。展開によって後発どちらかでダイマックスを切りましょう。


5.あとがき

構築を組む際に意識していた「主導権を握る」という戦い方を体現できた構築を組むことができたものの、逆に相手が上手くS操作をいなしてきたときの対応が自身のプレイング依存になってしまっていたので、むしろ扱いにくい構築が出来上がってしまったことは否めない。ただ、ほとんどの対戦でコンセプト通りの勝ちが量産できたので、自身の考えが通用していたという意味では満足した構築の出来となった。今期は構築作りに悪戦苦闘しており、満足に対戦数を重ねられずにいたので、来期以降は早めに構築コンセプトを確立して対戦数をこなしていけるようにしたい。

また、初めて経験する縛りルールで結果を出すことができたのは、自身にとっては大きな自信となった。来期以降はより高い順位を目指したい。


6.戦績

最終50位 レート1942

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