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偶然が必然に変わる時(39)・・NY編

「それにしてもラッキーな流れが続いたのですね!」

「そうですかね、たまたまかもしれないですけどね、、、」

「いやぁ、鈴木さん、それはたまたまじゃなくて、きっと鈴木さんは運が良いんですよー!実はチャイナタウンにも不思議なお婆さんがいるんですけどね、、、」

「えっ?中国人の?」

「いえ、その方はチベット人なんですけど、ダライ・ラマと幼なじみで、今でも親交があるみたいで、、、」

「えーっ!あのダライ・ラマとお友達なんですか?」

「はい、それでチャイナタウンで占いをやっていまして、、、」

「へーっ!何占いなんですか?」

 「それが、中国独特の占いみたいで、何占いかはわからないのですが、とにかく良く当たるんですよね!」

「へーっ!面白そうー♪」

「僕がニューヨークに来て、しばらくしてチャイナタウンの路地を歩いていたら、道端に座っていたそのお婆さんから急に声をかけられましてね、、、」

「えーっ!突然ですか?」

「はい、それで僕の事?と思って立ち止ったら、
ねーっ、あなた!今日は地下鉄に乗っちゃダメよ!って
言うんですよね、、、」

「へーっ!」

「それで、その時は急いでいたので変な事を言うお婆さんだなと思いながらも、その場を立ち去ったのですが、

そのお婆さんの言葉が気になったので、いつも乗って帰る地下鉄は辞めてバスに乗って家に帰ったんですよね、、、」

「はい、はい、、、」

「で、家に帰ってTVをつけたら地下鉄で事故があって死者が出てるって言うニュースが流れていまして、、、

それで「えっー!」と思って映像を見ていたら、何とその電車は僕がいつも乗ってる電車だったんですよね!」

「えーっ!マジですか?」

「はい、あの時あのお婆さんに声をかけられて無かったら、きっとあの電車に乗っていたと思うとゾッとしましてね、、、」

「えーっ!武藤さん、そのお婆さん凄いねー!」

「はい、それ以来そのお婆さんとお友達になって、ちょっとした相談事等も聞いて貰ったりしているんですけどね、、、」

「へーっ!メチャ気になりますねー!そのお婆さん?」

「鈴木さん、もしこちらに来られる様でしたら、その
お婆さんご紹介しますよ!」

「えーーっ!武藤さん本当に良いんですか?」

「はい、いつでも!」

「実はニューヨークにはまだ一度も行った事は無くって
是非機会があったら行きたいと思っていたところなんですよね、、、」

「あっ!それだったら近いところで大きなファッションの展示会がありますよー♪」

「あーーっ!○○○○という展示会じゃないですか?」

「あーっ!そうそう、その展示会です!」

「いやぁ、その展示会も前々から一度行きたいと思っていたところ何ですよねー♪」

「えーっ!そうでしたか、展示会以外にも最近はソーホーやブルックリンにもお洒落なお店がたくさんオープンしていますので、鈴木さんだったら面白いモノがきっと見つけられると思いますよ!」

「えーっ!本当ですか?直ぐにでも行きたいですねー♪」

「はい、是非来て下さい!いつでもご案内出来ますので、、、」

「ありがとうございます!じゃ、武藤さん一度その展示会に合わせてスケジュール調整しますので、またご連絡させて頂きますね!」

と、、、ポイ捨てしようとした一枚のFAXからこんな展開になってしまい、この電話で次のニューヨーク行きが決定してしまったのだ、、、つづく。



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