偶然が必然に変わる時(51)マリア様の話
「へ〜っ!そんな事があったのですか?」
「そうなの、でも最初〇原さんは"お婆さん、そんな大切な物を僕が預かるわけにはいけませんよ!"と、お断りをしていたのだけど、
お婆さんが"私は、もうこんな歳になって、 これから先何年も生きられるかわからないし、〇原さんの"折り鶴"に込められた歌の為にもこのマリア様を是非そばに置いてやって頂けないでしょうか、、、"と、
あまりにも強くおっしゃるので"お婆さん、わかりました!それでは僕の方で大切に預からせて頂きます、、、と、いう事になったのね!」
「へーっ!そんないきさつがあったのですね!」
「そうなの、それから東京に帰った〇原さんは、お預かりした大切なマリア様を特別なケースに入れて新大久保の事務所に置く事にしたのね!」
「はいはい」
「で、それから暫く経ってニューヨークから日本に来ていた恵子さんが、事務所を訪ねて来てくれて雑談をしていた時に"あらっ?HMさん!さっきから何か凄いエネルギーを感じるんだけど何か置いてる?"と突然言い出したのね、、」
「へ〜っ!さすが霊能者の、〇野さんですね?」
「そうなの、それで恵子さんに"もしかしてこの事かしら?"と、事務所の棚に置いてあったマリア様のケースを持ってきて恵子さんに見せたのね、、、
すると、"わ〜っ!これだわ〜っ!このエネルギー凄いわね〜‼︎"と、驚かれて"HMさん、このマリア様は何処から来たの?"と、聞かれたので"実は、
この前長崎のコンサートに行った時に、あるお婆さんが訪ねて来て、、、"と、このマリア様が〇原さんの元に来た一連の流れを説明したのね、、、」
「はいはい」
「そしたら、恵子さんが"へ〜っ!そうだったのね!来るべきものが、来たってわけね〜♪"と、笑みを浮かべて意味深な事を言うのね、、」
「ほぉ〜!」
「でも、その時は敢えてその意味については恵子さんは何も語らず、"HMさん、このマリア様のお写真を一枚撮らせて貰って良いかしら?"って言うので"いいわよっ!"って言うと、
恵子さんは持っていたカメラを取り出して、"カシャッ!"と、写真を一枚撮られたのね、、、」と、HMさんはその時の状況を詳しく話してくれた。
「あ〜っ!なるほど!その時の写真がニューヨークの〇野さんのお店に飾ってあったと言う訳なんですね、、、」と、このマリア様の謎が解けてスッキリした僕は「HMさん、今日は本当にお時間を取って頂きありがとうございました。
たまたまニューヨークで出会ったマリア様の写真に、こんな素敵なエピソードがあるなんて知りませんでした、、、」と、HMさんに感謝の気持ちを伝えると、
「亜人夢さん、実は今日そのマリア様を持って来てるのよ〜♪」
と、まさかのHMさんの言葉に
「え〜っ!ほ、本当ですか〜っ?」
と、ビックリする間も無く、HMさんは持ってきたバッグの中から白い布に包まれた木のケースをテーブルの上に置いた。
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