依頼:賭場への付き添い
依頼元:https://twitter.com/111onht/status/1781757183253938207
『賭場への付き添いを頼みたいんだ。
危ないところじゃないが、一人じゃ退屈でね。
どうせなら一緒に遊んでくれる奴だと嬉しいんだが……どうだ?』
依頼人:ギャンブル好きのヒューマン
●
「よしきた、賭金50ルプで始めよう」
「……付き添いだけって話じゃなかった?」
「まあいいだろ、兄ちゃん。それに俺はこうも言わなかったか?」
一緒に遊んでくれる奴だと嬉しい、と。
不敵な笑みを浮かべる依頼人に、ターボは深い溜息をつく。
ターボはギャンブルの類とは無縁で生きてきた。
けれども、今は依頼を受けた身。依頼人の要望には、可能な限り応えるのが筋というものだろう。
「わかったよ。で、ルールは?」
「おっと、そこからか。まあいい、教えてやる。せいぜい楽しむがいいさ。そんでもって……俺を楽しませてくれ」
簡単な説明を受け、青年は示された席に着く。
今回のゲームはブラックジャックだ。
――プレイスユアベット。
ベッティングエリアに適当にチップを投げ込み、ターボの人生初の勝負が始まった。
「ノーモアベット。……あら、見ない顔ね? よろしく、お兄さん」
ハーフリングの女ディーラーがカードを配る。
その数字を確かめて。
(カードを追加する時は、と)
他のテーブルの客の動きを真似るように、ターボはテーブルを軽く叩く――一回。
(まだいけるかな。合計を21に近づければいいんだよね)
今一度、テーブルを叩く――二回。
(これで17か。微妙だけれど、手堅くここで降りようか……?)
視線を上げる。女ディーラーの営業スマイルからは、何の感情も読み取れない。
進むか、止まるか。
何の手掛かりも得られない。何の保証もありはしない。
それでも、決断は己で下すしかない。
(……なら、僕は)
進む――三回。
テーブルを叩き、カードが配られ。
ターボの手中に収まった数字は――。
「まさか、21ちょうど。……ははは、そうくるとはなあ! ビギナーズラックか。それとも兄ちゃん、勝負師の才能あるんじゃないか?」
「……どうも」
酔いが回った依頼人に、ばしばし背を叩かれるターボ。
自分でも信じられないことだが、どうやら勝利を収めたらしい。
「気に入ったぞ! 兄ちゃん。何でも好きなもの頼みな! 俺の奢りだ!」
賭場ゴールドリーフ。
上の階の酒場にならばともかく、此処に再び足を運ぶことがあるかはわからないが。
「それじゃ――」
今だけは、此の世界の独特の匂いに酔わされるのも悪くはないだろう。
「キツめのを、一杯」
* * *
宣言回数「3」
引用RT末尾:8+9+4=21点→報酬200ルプ
ソロorPT:ソロ参加
報酬:200ルプ(+付き添い中の食事は依頼人持ち)
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