依頼:薬草の仕分け

依頼元:https://twitter.com/_XwX_tm/status/1783172393416200582

『巣っ子論で2種の薬草が混ざってしまいました!
 見た目が似ているし量もあるので
 めちゃくちゃ時間がかかります!助けてー!』

 依頼人:クラオト


「全部で何枚でしたっけ?」
「……1000枚以上?」
 山盛りの緑を前にして、ターボ・コリンズは溜息をついた。
 依頼人曰く、混ざった葉は2種類だという。
 たった2種といえども、見落とさずにきっちりと分けねばならない。
 薬にした場合、双方の効果があまりにも違いすぎるゆえだ。
 片や、フェリーウッド。魔力を回復する薬の素材である。
 片や、うずまきリリー。こちらは混乱のデバフがかかる薬となる。
 混在しようものなら、大変なことになると容易に想像がつく。
(図鑑は見せてもらったけど……多すぎてどっちがどっちやら)
 おまけに、自然の恵みたる葉は、絵に描いたような綺麗な形のものばかりではない。
 さて、どうしたものか……。
「あー、良かったらこれどうぞ」
「ああ、どうも。ハーブティー、っていうのかな。特徴的な香りが……ん?」
 茶の香りに刺激を受けてか、ターボは一つ思いつく。
 見た目では判別しづらくとも、犬獣人の自分ならば――。

「見つけた。これで、4枚目だね」
 また一枚、嗅ぎ分けた。
 そう、手掛かりは見た目のみにあらず。
 種類が違う植物ならば、匂いも違ってくる。
 集中して大量の葉の中から嗅ぎ分けていくゆえに、作業自体はけして早くはないが。
「あ、これも魔力の葉だね。茎の形も……合ってる。よし、5枚目」
 仕事そのものは確実だ。
 少しでも分類完了に近付くならば御の字であろう。
「それにしても、ほとんどが混乱の葉みたいだなぁ」
 ハーブティーを飲んで一息。
 酷使した鼻をリセットして。
「うん、もう少し頑張れそうかな」
 最終的に、ターボが担当した山の中からは10枚のフェリーウッドが見つかったという。

 * * *

 引用RT参加:末尾10=10枚
 ソロorPT:ソロ参加
 報酬:10ルプ

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