『ディオーン・スピヌロスム』というちょっとだけ絶滅危惧種。
こんにちは
はじめましてAT.1011の木村です。
初めてブログを書かせて頂く事になって
正直何を書こうかすごく悩みましたが、
今回は植物の仕事を始めて、
最初に魅了された植物をご紹介いたします。
紹介する植物は『ディオーン・スピヌロスム』という
ソテツ科ディオーン属の裸子植物で
主にメキシコ原生地に自生しています。
ディオーン属は10種類存在すると云われています。
裸子植物とは子房が無く、胚珠が剥き出しになっている植物で日本だと『松』が有名です。
本体をよく見てみると全体が白い毛に覆われていて
現地に自生しているものは10m以上のものもあり
葉も1m以上になるそうです。
成長がとても遅く、入手した時の樹形を長く維持できるので
「大きくなったらどうしよう…」
というよくあるお悩みにも、ある程度融通が効く植物になっています。
僕がこの仕事を初めて10年経ちますが、
丁度その時に出会ったのが、
この『ディオーン・スピヌロスム』でした。
それまでのソテツのイメージは
祖父の家の庭に植っている地味で硬い葉の
いわゆる渋い庭木でしたが
この『ディオーン・スピヌロスム』を初めて見た瞬間
一気にソテツのイメージが変わりました。
光沢のあるシルバーブルーの鋸葉に
小さくても、そこにあるだけでしっかりとした存在感は衝撃的でした。
しかも調べていくと『ディオーン・スピヌロスム』は
国際自然保護連合(INCN)によって
2010年に絶滅危惧ⅠB類に指定されてしまったようなのです。
※ 絶滅危惧ⅠA類 = 絶滅する危険性が極めて高いもの
※ 絶滅危惧ⅠB類 = IAほどではありませんが、近い将来その危険性があるというもの
こんなに魅力的な植物が
近い将来無くなるかもしれないと思うと残念でなりませんが、
少しでも多くの方に存在を知っていただけたらな…
という信念のもとに
この仕事をやっているわけでもありませんが
10%くらいは思っているつもりではいます。
こういったあまり知られていない植物や
それにまつわるエピソードなど、
これから少しずつですがお話しできたらと思っていますので
宜しければまた覗いてみて下さい。
お付き合いありがとうございました。
AT.1011 木村