#トワツガイのここがいい


はじめに

そういえばちゃんと書いたことなかったなあと思って書いてみることにしました。ただ、じゃあ自分がなんでこんなドハマリしてるんだろうかと色々考えたけど、すごく個人的な、属人的な事情でハマってる部分が大きくて、その辺の大半は大っぴらには話せないので、ここでは言及しません。
気になる方は一緒に飲みましょ!!! ビール2杯くらい与えると多分勝手に喋り出します。
当然ですが全部主観だし、全部独断と偏見だし、普通に勘違いとかあるかもしれません。
そして、宣伝っていうよりはお気持ち表明って感じです。

物語について

私もオタクとして、ソシャゲ含め一応程々にコンテンツ触ってきたけど、物語を作りこんでいるコンテンツは沢山あって、もちろんトワツガイが相当丁寧に作られているのは十分理解してるけど、多分他にもあるんじゃないかなあとは思ってるんですよね(ただこんなにダークでシリアス寄りな作品は見てこなかったかも)。
ただストーリーでのキャラクターの動き方が丁寧で、目線や手の動き一つとっても、その場面場面でのキャラクターの心情を深く掘って、所作として表現している、これはゲームを始めた直後から驚きがありました。
こういう細かいところの作りこみに着目してみていくと滅茶苦茶楽しい。

カラス(右)とハクチョウ(左)はペアで仲良し、しかしハクチョウが第三者のことをやや過剰なくらいに心配している、カラスは隣でどこか不安げになっている、それがちゃんと映像として表現されている

登場人物の作りこみがすごい、それも滅茶苦茶分かります。ただこの点についても、恐らく他のゲームだって相当頑張っているはずで、実際、分厚い設定資料集とかを出してる作品はあるじゃないですか。トワツガイだけがずば抜けてハイレベルなのかというとそこはちょっと分かりません。
ただ一つ言えるとすれば、物語として都合がいい、百合を描くために都合がいい、オタクを釣るために都合がいい、そこにばかり意識して作られた人物像ではなくて、ちゃんと独立して存在できる人物がここに居ると感じられます。言い換えれば、「属性」をペタペタタグ付けされた、本体が主なのかラベルが主なのか分からないようなキャラクターではない、ということです。いや属性が完全に透明化されているというわけでもないんですが、自分に貼られた属性のために苦しむ人物の葛藤として描かれたりしていて、オタクに全然媚びてくれないのが良い。

そして私はカラスさんのことを滅茶苦茶可愛いと思ってます。

百合について

私はほぼ百合しか興味ない人間なので、百合じゃなかったらハマらなかったのは間違いないけど、ただ設定自体は必ずしも百合じゃなくても成立するんじゃないかなあと思ってます。
百合というよりバディものではないか、という意見もあって、確かにそうかなあと思いつつ、でもそんな「背中を預ける仲間」っぽさを強調したい印象は受けていなくて、やはりちゃんと正面から感情ぶつけ合ってる感じがするんですよね。
フラミンゴはフクロウのことが好き、だけどそれを明かす気はない、という描写があるのが結構鍵になると思っています。「同性」恋愛であることはほとんど意識させないくらいの作りになっている本作の中で、唯一そのあたりが浮かび上がってくるのがここで、ただそれも「幼馴染としての関係を変えたくないから」という理由が主で、つまりこの世界観の中では、女から女への感情も、その構造自体がやたらと注目されるものではない、という前提があるんですよね。
誰と誰がペアなのかは完全に固定であり、一部で関係が深いラインはあるもののペアを食い破るほどの力は全然なくて、こんなの本来二次創作の環境としては不便極まるはずなのに、上述の理由から、感情表現に変な制約がかからないのは良いところだと思っています。

ゲーム性について

これはどうなんでしょうね……結構不満を持っている方が多いんだろうなと思うし、私も首をかしげたくなるポイントは滅茶苦茶あるけど、そもそも、ソシャゲでそんな抜群にゲーム性が優れてるものって多くない気がするんだけど??
ゲームとしての面白さだったらそりゃCivilizationとかマイクラみたいなもののほうが圧倒的に上だと思うんですよ(この部分はご自身が本当に一番楽しいと思う何らかのゲームを入れてください。マリオでもなんでもいいです)。料金もほぼイニシャル(と、マイクラはrealmも乗るけど)で済むし。

プレイ時間

だったら何がそんなに良いのか

ということなんですが、これはもう「トワツガイを好きになってくれている人が素敵」としか言いようがないんですよね。ここで言う「好きになってくれている人」というのはオタクと、当然ながら、原作を制作されている方々の両方になります。
このうち前者については、ここだけはまさに冒頭で申し上げた「個人的」「属人的」な経験ですが、大手のコンテンツに比べたら人は少ないながらも、一生懸命に絵描いたり字書いたり本にしたりしてる、もしくはそこまでせずとも妄想をtwitterに放流する人がいて、それ読んで楽しんでる人がいて、そこでコミュニケーションが生まれてる、その中に加われているのが滅茶苦茶楽しいんですよね。別に他のコンテンツでもそんなことあると思うので、だから「個人的」な経験なんですけど、でも私が抜群に楽しんでるのは周りにそういう熱心なオタクが沢山いて仲良くしてもらえているからっていうのは間違いなく確かなんですよ。
公式が提供したリアルのイベントって去年6月の舞台トワツガイ、7月のコラボカフェくらいで止まってるよね?? そこからオタク同士をリアルでつなぐものって同人イベントしかないはずなのに、なんでみんなそんなに楽しそうなの?? これからも一緒に楽しもうね?? 仕事とか勉強とか原稿とかで倒れないでね??

そしてもう一方ですが、制作側がオタクなんかよりよっぽど情熱的なのは当たり前なので、ここで何言っても傲慢極まるだけなのでお恥ずかしいものの、恥を忍んで色々書かせていただくと、私も別に業界の人間ではないし詳しくもなんともないけれど、生み出した人物を愛して、様々な角度から表現するために血のにじむような努力をしてくれているのは間違いないと思っていて、
・舞台
・ゲームの中の様々なストーリーや内緒話、他
・webの記事
・コラボカフェのコースターの裏面に描かれたキャラクターのセリフ
といった様々な断片から、人物の魅力を引き出してくださっているのは本当にありがたいです。CAGEチャット(メッセンジャーアプリ)機能は悪魔的な発明だとすら思っていて、私たちの最も身近にありイメージがしやすいコミュニケーションツールであるメッセンジャーで、人物同士の会話を再現するというのは魅力的です。しかもそこに返信の間や文体、リアルとの乖離などが極めて精緻に表現されている。人物が世界に対してどういう出力をしているのか、その人物の中に入りこんで観察することができる。ヤバイ。
そしてチャットは一人では成立しないので、推しキャラじゃない人物のチャットで推しキャラが登場してしまったらそれもガチャ回して取りにいかないといけない。ヤバすぎる。
Live2Dの機能を削るというような、なるほどうーん……と思うような改変もあるけど、人物により輝きを持たせるための努力を削減するような印象は一切なくて、やはり感謝の念に堪えません。そうやって生み落としてくださった断片を、こちらで取捨選択して勝手に何か補ったりして自由に創作できる環境があって、毎日楽しいです。寝不足ですけど。
ついでに、書いてる側の視点だと、物語の舞台設定やら時系列やら恐らく相当作りこまれているものの、(少なくとも現時点では)そこまで厳密に規定するような表現がされていないために、妄想の自由度が高くてありがたい、という側面もあります。

まとめ

とりとめもなく書いてしまったので全然まとまりがないんですが、
・魅力的な物語や人物や関係性が描かれているのは確か
・ゲームとしては恐らく普通……?
・私が楽しんでるからといって、全員必ず楽しめるかどうかは分からない
・制作側は本当に良いものを作ろうと頑張ってくれてる
・作るオタクも読むオタクも遊ぶオタクもみんな楽しそうにしてる
結局は人ってことですかね。


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