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体はずっと頑張ってくれてたのね

私は以前ブラック会社で働いていた。
休みは週一、希望休は無し、朝9時から夜の11時まで働いて休憩時間は30分。
しかしその30分も取れずにずっと働きっぱなしの時も多かった。
到底1人ではこなしきれない仕事を抱えていたのでミスを繰り返しほぼ毎日上司に怒られていた。

こうなってくると私は精神的に崩れ始めた。
仕事終わりや休日はストレスで過食を繰り返した。
夜遅い時間もご飯の量やカロリーを気にせずに無心で食べることに夢中になった。

夜寝る時に涙が出て、朝起きれば体が重く泣きながら支度をしていた。

休日は誰かと会う気力もなく、また明日から始まる大量の仕事や怖い上司の事が頭から離れなかった。

当時21歳の私は上司に仕事量や就業時間の事について何も言えなかった。
これが出来なきゃ社会人として駄目で、世間の役に立たない人間だと思い込んでいたからだ。

いっそのこと自分の体にガタがきて倒れてくれたらいいのにと思った。
しかし私は昔から風邪もあまり引かないし、体力もとてもあり健康そのものだ。

当時の私はそんな自分の体を憎み、何でまだ大丈夫なんだよと嫌悪感を抱いていた。

その後、色んなことが無理になりその職場はやめた。

辞めた後、一時期大きい声が出せずボソボソ話すようになったり、大きい音や環境音にとても敏感になった。
元々明るくてお調子者だった性格も変わってしまい、思考回路が暗くなってしまった。

私の体は頑丈だったのではなく、無理に頑張ってくれていたのだ。
頑張らなくて良くなった時に、体や心に無理をさせた代償が来た。

仕事を辞めてから数年、今でも大きい音は怖いし、大きい声もすぐには出せない。
あの時私倒れるまで体に頑張らせていたら、もっと何かしら症状は出ていたと思う。

もう私は私の体や心に無理はさせない。
心はのびやかに、体はゆっくりに大事に大事にしてあげるつもりだ。

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