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雑感 2023/6/14 譲れなかった想い

6月13日のファンクラブイベントで、私に刺さった言葉。

俺たちの音楽で、聴いてくれるみんなの人生を肯定したい。

そうか。
…と思ったが、どこか、違和感も感じた。
彼らの音楽は、言葉は、常に私のそばにあったけれど、彼らから受け取っていた想いはそんなものじゃない。
私の人生を肯定してくれたのは、私にとっては、彼らじゃない。

◇  ◇  ◇

私にとって、SOPHIAとは何なのか。
過去に何度も自問したが、答えが出た例がない。
でも、いい機会だ。言葉にしてみよう。

SOPHIAは、私にとって、絶対的な拠り所。
彼らに出会い、「私はSOPHIAが好きだ」ということだけをアイデンティティにして生きていた中学生の頃。
90年代後半、デビューから4~5年、いちばん脂の乗っていたこの頃の彼らの言葉が、今でも私の源流にある。
自分には何もない、周りには相手にされない、そう思っていた私に、一本背骨を通して、胸を張れるようにしてくれたのがSOPHIAだった。

彼らがいれば、何も怖くなかった。
彼らは、どんな時でも私のそばにいてくれた。
絶対に、彼らは私を裏切らなかった。
背中を押してくれたのか、涙を乾かしてくれたのか、気分を上げてくれたのかは分からない。
苦しいとき、泣きたいときに口ずさむのは、決まって "もしも君が迷ったなら" だった。
あの空の向こうに、同じ雲を見ている彼らがいる。
それが、心の支えだった。

いろいろな事情があり、彼らに触れることのできなかった期間が断続的にある。
その間も、想いが薄くなったことはあっても、彼らは私の中にいた。そばにいた。
歌は、言葉は、メロディーは、何があろうとも消えることはない。

そして、知らない間に、私に断りもなく、彼らは活動を休止していた。
もっと言うと、黒柳は勝手に「俺様!」を閉じていた。
もっと見ておくべきだったと後悔はしたが、彼らは私の中にいた。怖くなかった。寂しくはなかった。
歌は、言葉は、メロディーは、何があろうとも消えることはない。

◇  ◇  ◇

彼らから離れていた頃、出会った人がいる。
何故、その人が私を特別扱いするのか、私には全く分からなかった。
私に何かがあるなんて、考えたこともなかったから。

でも、そうではないと言われた。
私が嫌いな、ひた隠しにしていた私を、それも私だって言ってくれた。
全然理解できないけど、涙は止まらなかった。

私は、怒ったり、泣いたり、天邪鬼したり、無視したりした。
嫌いだって言ったりもした。
それでいいんだって言われた。
意味が分からなかった。でも、涙は流れた。

一筋縄ではいかないことばかりだ。
それでもそばにいて、そこにいるだけでいい、そのままでいいって言ってくれる。
そうやって、私の存在を肯定してくれる。
そんな人が、私にはいる。

私にとっては、それこそが、私の「人生を肯定」してくれる存在だ。
だから、冒頭の発言を、私はすんなりとは飲み込めなかった。


SOPHIAはこう言った。

"一人で生きていこう 誰にも頼らないで…"
それができるなら 向日葵ハナは枯れない

"ALIVE" SOPHIA

それが正しいと、ずっと思っていた。
強くならなければいけないと思っていた。
だから、強がっていた。

だけれど。
そうじゃない。誰かに頼ることは強さだ。弱い自分だって、受け入れてくれる人がいる。
その人は、そう教えてくれた。
涙が止まらなかった。

◇  ◇  ◇

5人の存在が私の人生を変えたように、その人もまた、私の人生にコネクトした大切な存在だ。
どちらがどうというようなものではない。
ただ、一つだけ言えるのは、生身の存在は、いつ、何が起きるか分からないということ。
そして、リアルで関わることが出来る存在は、双方向であるということ。

それぞれに、それぞれの長短がある。
私は、自分の中で両者でそれを補い合って、毎日を過ごしている。
どちらが欠けても、私が私でいられなくなる。
だから、伝えたいことがある。


いつも、どんな時も支えてくれて、本当にありがとう。
あなたがいるから、私は何とかここに立っていられます。
そして、大好きです。
これからもずっと、これまでのように、愛していきます。
願わくば、ずっと私のそばに。



譲れなかった想いは 何処に置いたっけ
失くしたくなかったものは どんなものだっけ

"大切なもの" SOPHIA

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