ポケモンsv対戦season3ダブル:5つのパーティ構築(ハイパーボール帯)

戦績:50戦弱で勝率5割いかないぐらい(レート1510)

◆はじめに
 シングル以上にアイデアが思いつくダブル。しかし、キツさもシングル以上。パラドクス解禁はマイナーポケにはツラい。
 だが最後にはパラドクス切り構築であっさり沼を抜けたので、「同じ土俵で戦わなければいいんだな」と思い至った。
 

◆経緯概観
 最初3つのパーティを作って「まあマスター行くぐらいなら余裕だろう」と高を括っていたのが大間違い。ハイパー帯で沼り、構築再考を余儀なくされる。これが2月23日のこと。

 そしてその日中に一つの構築を改良した4つめのパーティで挑むが、こちらも全く通らず撃沈。
 仕方ないのでヤケクソでまた3つのパーティを2日で用意したが、最初の一つが環境に刺さってあっさり勝ち上がってしまった。これが2月26日のこと。

◆パーティ一覧
・追い風封印パ
・怒りの急所パ
・湿原パ
・改良怒りの急所パ
・お墓の前で祈るS操作パ(唯一環境に通用する)
・Sダウンパ(未使用)
・ヤケクソ晴れパ(未使用)

今までの構築記事粒度で書くと長くなりすぎるので、ポイントを抜粋してさっくり反省していきたい。

◇◇◇

◆追い風封印パ

▼ポケモン
・フワライド
テラス:妖 道具:メンタルハーブ 特性:かるわざ
技:おいかぜ、ふういん、アクロバット、ちからをすいとる
調整:追い風時にテツノツツミ抜き(なおクォークチャージは抜いてない)、残り耐久振り

・オーロンゲ
テラス:忘却 道具:なし 特性:いたずらごころ
技:トリック、ふういん、ドレインパンチ、マジカルシャイン
調整:耐久ほぼ最大効率振り

・バクーダ
テラス:炎 道具:いのちのたま 特性:ハードロック
技:せいちょう、ふんか、ねっぷう、だいちのちから
調整:追い風時イッカネズミ抜き、C特化

・テツノブジン
テラス:鋼 道具:忘却
技:ワイドガード、トリックルーム、かなしばり、ムーンフォース
調整:耐久最大効率

・テツノツツミ
テラス:忘却 道具:気合いのタスキ
技:フリーズドライ、こごえるかぜ、ハイドロポンプ、アンコール
調整:最速C振りのテンプレ

・ウルガモス
テラス:鋼 道具:ゴツゴツメット 特性:ほのおをからだ
技:いかりのこな、むしのていこう、ギガドレイン、あさのひざし
調整:最速60族抜き、残りHB

▼コンセプト
 パラドクス環境になったということで、晴れパが増えると予想し、「相手の晴れにタダノリしたいな~」と考えたところからスタート。
 あえて古来種のパラドクスを切り、晴れ軸を出しやすくして、バクーダで成長を積もうという魂胆。

 それだけだとコンセプトが局所的なので、サイコフィールド下でも機能する「封印」に着目。トドロクツキ、ハバタクカミ、テツノカイナのメインウェポンや追い風を封印して、自分だけ使えるようにポケモンを選んだ。

 特にフワライドが面白く、下記の特徴がある。
・追い風とトリックルームを両立できる
・シングルでは小さくなるバトンが有名
・封印、力を吸い取る、気合いだめ、クリアスモッグ、道連れ、鬼火、投げつけるを覚える
・ゴーストなので猫騙し、神速が効かない
・イダイナキバのメインウェポンを空かせる
環境に刺さっている訳ではないが、予測困難な拡張性を秘めている。

 あとはワイドガードとトリル要員のテツノブジンと、水除けのテツノツツミを入れたが、あまり使わず。
 ウルガモス、というか取り分け「虫の抵抗」がかなり強かった印象。

▼雑感
 封印は決まると面白いが、決まった後の展開が特段なく、今一歩ギミックが要るという感触。
 それとトドロクツキがあまり居らず、フワライドが腐りがち。メンタルハーブではなくてオボンの実の方が良さそう。
 また、晴れパが案外おらず、耐久の低さ的にもバクーダの成長は使う機会がない。というかバクーダ自体選出機会がない、悲しいかな。
 ピンポイント気味のポケモンが数匹いる構築は使いづらさが全面に出てしまうと感じた。

◇◇◇

◆怒りの急所パ

▼ポケモン
・ミミッキュ
テラス:ノーマル 道具:サンの実 
技:トリックルーム、なげつける、シャドークロー、じゃれつく
調整:HA

・ウルガモス
テラス:飛行 道具:するどいツメ 特性:ほのおのからだ
技:むしくい、オーバーヒート、いかりのこな、むしのていこう
調整:HB

・バクーダ
テラス:草 道具:とつげきチョッキ 特性:いかりのツボ
技:じしん、いわなだれ、フレアドライブ、ふんえん
調整:A特化、S補正↓、余りチョッキ混みの耐久最大効率

・グレンアルマ
テラス:悪 道具:ピントレンズ 特性:もらいび
技:ワイドフォース、ワイドガード、ふんえん、トリックルーム
調整:HA、S補正↓

・イエッサン♀
テラス:忘却 道具:サイコシード 特性:サイコメイカー
技:このゆびとまれ、ふういん、まもる、テラバースト
調整:HB

・テツノツツミ
封印パと同じ型

▼コンセプト
 バクーダの怒りのツボを活かす構築。怒りのツボ持ちでバクーダは一番Sが遅いので、トリックルーム下で運用することになる。
 結論から言うと、今まで作ったパーティで一番弱い。

 プランは2つ。
 ミミッキュがトリックルームし、ウルガモスがサンの実を虫食い。ミミッキュ交代でバクーダに当てて、A6段上昇バクーダと、オーバーヒート打ち放題ウルガモスが出来上がる。
 もう一つは、グレンアルマがトリックルームし、ミミッキュがサンの実を投げつける。ミミッキュ交代で噴煙を相手諸共当てる。

 問題点も2つ。
 まず、この指とまれ及び怒りの粉に弱く、イエッサンやイッカネズミ、モロバレル相手に後手に回る。
 そして何より、攻勢に出るまで最低でも3ターンかかる点がマズい。
 ギミックパは始動要員を崩されると終わるのは共通だが、このセットアップ必要ターン数が、その安定感の無さの要因となっている。

▼雑感
 ポケモン個々の型としては悪くないものの、炎かぶりなことやセットアップの遅さが弱点として露呈している。
 せめて前者だけでも改善できないかと改良版も試したものの、先に言ってしまうとやっぱり弱かったので、怒りのツボを活かすというのが間違っているのかもしれない。

◇◇◇

◆湿原パ

▼ポケモン
・ウェーニバル
テラス:水 道具:ロゼルの実 特性:じしんかじょう
技:みずのちかい、アクアステップ、インファイト、アンコール
調整:HA

・マスカーニャ
テラス:草 道具:こだわりスカーフ 特性:しんりょく
技:くさのちかい、トリックフラワー、はたきおとす、かふんだんご
調整:HA、無振りスカーフで最速ドラパルト抜き、H252振りで臆病テツノツツミのフリーズドライ耐え

・バクーダ
テラス:炎 道具:いのちのたま 特性:ハードロック
技:ふんか、ねっぷう、だいもんじ、だいちのちから
調整:C特化、Sアーマーガア抜き

・ニンフィア
テラス:炎 道具:とつげきチョッキ 特性:フェアリースキン
技:ハイパーボイス、テラバースト、シャドーボール、でんこうせっか
調整:HC

・ドラパルト
テラス:鋼 道具:たべのこし 特性:クリアボディ
技:おにび、ゴーストダイブ、まもる、ドラゴンアロー
調整:HS、最速テツノツツミ抜き

・ミミズズ
テラス:毒 道具:オボンの実 特性:どしょく
技:とぐろをまく、アイアンテール、ボディプレス、ねむる
調整:HD

▼コンセプト
 種族値的に相性が悪いせいか使われない湿原を使ってみようと考案。
 湿原のSダウンは脅威の1/4なので、決まれば相手追い風下でも大体上を取れるし、鈍足なバクーダでも先制できる。

 湿原発動要因の二匹は確定。あとは範囲攻撃と高いDを両立するニンフィア、格闘パラドクスや足速パラドクスに何やかんやできるドラパルト、物理受けと地面フェアリー耐性のあるミミズズを採用。

▼雑感
 決まれば強いが、結構決まらない。というのも、先発テツノツツミ+ハバタクカミや、どちらかorテツノカイナの並びに致命的に弱すぎる。
 こちらの先発のどちらかを落とされれば、もう一方はほぼ置物になってしまう。あと、4ターンで決着をつけにくい耐久型に弱い。

 それから、ハバタクカミのついでにニンフィアも対策されがちで、あまり通らなかった。
 一方でドラパルト、というか鬼火が環境に刺さっており、格闘パラドクスの処理方針はほぼ決まった印象。なおこのドラパルト単体なら、ドラゴンアローより身代わりの方が強い。

 湿原パはポテンシャルこそあるものの、現環境だと相性が悪い始動要員しかいない。過去作からの移送が可能になれば湿原も要対策となるだろう。ゴーストテラスゲッコウガ+ジュナイパーが一番安定するだろうか。

◇◇◇
 
◆改良怒りの急所パ

▼ポケモン
・テツノカイナ
テラス:電気 道具:ピントレンズ
技:気合いだめ、ヘビーボンバー、かみなりパンチ、ドレインパンチ
調整:AD

・ヤミラミ
テラス:忘却 道具:ロゼルの実 特性:いたずらごころ
技:おにび、さくおくり、ひかりのかべ、リフレクター
調整:HB

・バクーダ
テラス:草 道具:とつげきチョッキ 特性:いかりのツボ
技:いわなだれ、じしん、ストーンエッジ、しねんのずつき
調整:AB、S補正下げ

・ハバタクカミ
テラス:鋼 道具:気合いのタスキ
技:マジカルシャイン、シャドーボール、いたみわけ、トリックルーム
調整:BC、最速90族抜き

・サーフゴー
テラス:飛行 道具:ふうせん
技:ゴールドラッシュ、シャドーボール、わるだくみ、じこさいせい
調整:HC

・ファイアロー
テラス:飛行 道具:こだわりハチマキ
技:ブレイブバード、フレアドライブ、おいかぜ、おにび
調整:AS

▼コンセプト
 改良前に比べ単体性能を上げ、ギミックに依存しないパーティとした。
 逆に言えば、ギミックパターンは一つ。テツノカイナの気合いだめヘビーボンバーと、ハバタクカミのトリックルーム展開。どちらにせよ読まれなければ問題なし。

 バクーダの技構成は、A6上昇じしんや岩雪崩で落とせないイダイナキバとカイリューへのメタ。意外にもこの構成はワルビアルには不可能で、地震の威力的にケンタロスとの差別化になっている。フレアドライブは打つ相手がおらず過剰火力。

▼雑感
 失念していたが、アルマイエッサンに致命的なほど弱い。こういうときに限って遭遇する。
 スタンパ寄りの構築はプレイング力が明確に試され、まもるを切っていることが致命的となる。また、サーフゴーなどはハバタクカミとともに炎タイプでメタられており使いにくい。

 炎タイプは鋼とフェアリーを半減しつつ、鋼に弱点がつけて、技威力も高いものが揃っているという攻防バランスの取れた最強クラスのタイプ。当然、地面技や水で対策され、ついでにバクーダもやられる。
 逆にいえば対策ははっきりしており、地面枠や水枠へのメタができれば切り返していける。具体的にはイダイナキバとテツノツツミを押さえればよく、それらをメタったパーティを考案することになる。

◇◇◇

◆お墓の前で祈るS操作パ

▼構築経緯
 実は再考案した3つの構築のうち、最後に出来上がったパーティ。というのも他2つは「強いと思うが使ってて面白いか?」というモチベーションネックがあった。
 簡単に言うと、晴れパは先発パラドクス相手に落とされにくいドータクン始動トリルパとドレディア及び古来パラドクスの択を押しつける構築、Sダウンパはウルガモスとワタッコの2段階範囲下げを軸に鬼火や火炎玉テツノツツミで物理をメタった構築。
 「いたずらごころスキスワ→きのこの胞子」みたいな誰でも後続エースになれる構築よりも面白味はあるが、もう一歩オリジナリティが欲しかった。

 そこで思いついたのが、「そういえばミカルゲの強み前回見つけられなかったな」というのと「ベラカス面白い技使えるんだよなあ」という思い返しから発展した案。
 詳細は下記に記載していくが、シナジー要員として組み込んだもふもふハカドックがパラドクスに刺さりすぎており、瞬く間にハイパー帯を抜け出せた。
(まあサーフゴーやアルマイエッサンに遭遇しなかったのも大きいかもしれない。)

 今回は割と完成度に自信がある。が、潜るよりもこうして構築記事を書いてる方が好きなのでササッと切り上げた(果たして上位帯に行かない構築記事に需要があるのか、は置いといてだが)。

▼パーティ

★ミカルゲ
テラス:鋼
道具:ロゼルの実
特性:すりぬけ
技:いたみわけ、トリックルーム、おにび、バークアウト
調整:BD252振り、補正B↑S↓

☆雑感
 ミカルゲの特徴は「猫騙し無効+悪戯心の挑発無効」にある。つまり、妨害されにくいトリックルーム要員である。
 あと無駄の多い種族値も、現環境の痛み分け使いという点でみれば、最もHPが低く、痛み分けをしているだけで高耐久に負荷をかけていけるメリットもある。
 今は積み技持ちのパラドクスがいないので通用しているが、遂行速度が遅い点は見逃せない。竜舞やA上がり寿司にはトリックルームと合わせた相方との連携が要る。
 強くはないが役割は遂行できる燻し銀なポケモン。

★ベラカス
テラス:悪
道具:メンタルハーブ
特性:テレパシー
技:スピードスワップ、さいきのいのり、じこさいせい、むしのていこう
調整:H奇数B振り余りD、補正B↑S↓

☆雑感
 逆さまから名を読む、太陽っぽいのが本体かもしれない謎の虫。
 耐性は酷く、合計種族値も頼りないものの、A50で無駄が少なく技が優秀。隙をみて瀕死で休む味方を再起させる社畜の鑑。
 なお催眠術は覚えず、敵復活以上のクソゲー要素はない。いや、自己再生は覚えるのでそうでもない。

 スピードスワップで相手のSを奪って上から虫の抵抗を当てていこうというコンセプト(なお読まれて交代、何故か相手のプレイングミスで勝てたが)。
 耐久は悪くないので、現環境のパラドクスはトドロクツキ以外自己再生で受けきれる。火傷入りで竜舞を持ってなければテラスを切ってトドロクツキも受けられる。まあこちらも有効打ないので基本不利ではある。
 特性については、パーティに相方を巻き込む技がないものの、パッチが足りなくてシンクロにできなかった。鬼火とトリルが構築の軸なのでこれはこれで問題なし。
 テラスはゴーストを半減できて、悪戯心を無効化できる悪。トドロクツキを重く見るなら電気でも良いが、イダイナキバが重くなる。イダキバは悪でも重いけど。

 あと補足としては、再起(ないし再帰)の祈りのおかげで、味方の交換サイクルを回したり、味方を落とすことの焦りが減る心理的な副次効果がある。役割はパーモットと択になるが、テツノカイナの技範囲が被らないのと、地面技とフェアリー技に弱点をつかれず、トリックルームやテレパシーの保有でダブル適性のある点が優秀といえる。

★イッカネズミ
テラス:ゴースト
道具:こだわりスカーフ
特性:フレンドガード
技:おさきにどうぞ、このゆびとまれ、いかりのまえば、すりかえ
調整:HS

☆雑感
 おさきにどうぞ+トリックルームをみて真似た型。Sブーストテツノドクガまで抜けており、味方にスカラベの再起があるため強気にお先に失礼できる。
 フレンドガードやネズミザンの印象のおかげで、何もしてなくてもほぼ注目の的状態みたいなもの。とはいえこの指止まれの強さは、アルマイエッサンに悩んだ者なら知っている。テラスはこれと相性が良いゴースト。
 すりかえは対耐久やサポーター向けの技。まあパーティの他のポケモンが優秀で、イッカネズミほどの強ポケでもあまり選出機会ないし使用機会がなかったのは贅沢な話だ。

★バクーダ
テラス:草
道具:いのちのたま
特性:ハードロック
技:ふんか、ねっぷう、だいちのちから、テラバースト
調整:HC、S補正↓のベラカス抜き

☆雑感
 モチベーション枠及び本人確認枠。とりあえず入れることから構築は始まる。
 その耐久の微妙さは再三語ったとおりで、どうやらサナギラスより少し堅く、ストライクよりも柔らかい様だ。この低耐久も、お墓の中では輝く。

 対面ではナメられているのか、スルーされラス1に残されることもあった。流石全seasonシングルダブル共にランク外ポケモン。ホウエンステータスは悲しみを背負っている。
 前述の通りダブルでは特に炎タイプは強く、それらを半減しつつ弱点をつけ、自身もその炎であるのは明確の強みだ。まあ似たようなことはセキタンザンでもできるし、耐久種族値の高さや特性の特異性、岩雪崩一致で飛行ノーマル耐性から優秀さには格差がある。この通りウインディ対策もあちらが上。

 ドラゴンが駆逐気味なのでテラスは草。一応単体での地面と水対策。
 こちらも前述しているが、大体その枠はイダイナキバやテツノツツミが担っており、前者は鬼火で、後者はバークアウト虫の抵抗で止まる。トリックルームにも対抗手段がないのもポイント。
 先制技対策にゴーストテラスもありだが、私の手持ちテラピースが足りない。まあ裏にはミカルゲとハカドックが控えているし、そもそも狙われるほど脅威に思われてもいない。
 素で逆注目の的状態、ステルスポケモン以上のステルスなので、存在が意表をついている。殴れればきっちり仕事はこなすあたり「絶妙に微妙」というのが言い得て妙。ホウエンステータスの中では使いやすい。
 熱風を外すこともあるが、有効急所で構築単位で重いキョジオーンを持っていったのがえらかった。

★バンギラス
テラス:フェアリー
道具:とつげきチョッキ
特性:すなおこし
技:ロックブラスト、かみくだく、かわらわり、テラバースト
調整:HA

☆雑感
 2/26時点のダブルでカブやセグレイブより使われている600族。上にはカイリューのみ。
 アルマイエッサンの並びとトドロクツキに強く、タスキやマルスケも許さない。すなかきとのシナジーが有名だが、このパーティではもふもふハカドックを偽装する枠として採用している。
 H振りで突撃チョッキを持たせると、砂下でテツノツツミやハバタクカミの弱点攻撃を2回ぐらい耐えてしまう。
 ダブルの岩雪崩は相手の上を取ってないと威力が低いだけなので、マルスケやタスキに強いロックブラストを採用。まあ自覚がないのか2回あてるぐらいで満足してしまう。岩雪崩で良かったなこれ。
 構築単位でみるなら、テラバーストをまもるに替えて、岩テラス弱点保険型の方が使い勝手がいいかもしれない。

★ハカドック
テラス:フェアリー
道具:カゴの実
特性:もふもふ
技:おはかまいり、じゃれつく、おにび、ねむる
調整:HA

☆雑感
 とんでもないエース。前シリーズのエルレイドやトリトドンの使用感を彷彿とさせる。
 もふもふの刺さりが尋常ではなく、H振りでトドロクツキのブースト飛行テラスアクロバットやイダイナキバのぶちかましを2回耐える。つまり鬼火を入れられれば眠るで受け切れるということ。
 合計種族値は高くないが、Cが50で無駄がないため充分。お墓参りを耐えられる相手はおらず、苦手なウインディやこの指止まれを構築単位で何とかできればまず負けない。

 回復技的にねむカゴにしたが、試合の終盤に出す都合上、眠るは切っても良いかもしれない。その際は火傷も対策できるラムの実か、威嚇対策のクリアチャームが良いか。
 ゴーストタイプらしく、トリックや金縛りなどの搦め手も覚えるものの、普通に殴って倒してしまう方が強いだろう。遠吠えもお墓参りには過剰なので、最後に出すと割り切るなら、HBのボディプレス搭載でも良い。
 A無振りでも威力200のお墓参りなら、無振りイダイナキバとテツノカイナを確2、呪いの御札を持てばトドロクツキを確2にできる。HB特化ならウインディがA特化でもフレアドライブを2回耐え、返しのお墓参り2回反動込みで落とせる。

 テラスは他の技としてじゃれつくを採用しているから、悪も半減できるフェアリーにしているが、HB特化の格闘テラスでも良いし、炎とフェアリーを半減できる炎テラスでも良いだろう。

▼振り返り
 サーフゴーやアルマイエッサン、トドロクツキとあたってないので分からないが、格闘パラドクスと高速パラドクスはメタっており勝ちやすい。
 こちらはパラドクスが一体も居ないが、Sの高さを覆せるトリックルーム、積み技を持たないポケモンを機能停止させる鬼火や虫の抵抗、そして回復技があれば対抗できる。むしろ特性が確定している分、状態異常への対策が限られているパラドクスは、使うよりもメタった方が楽なのかもしれない。
(テツノツツミとハバタクカミのタイプとS種族値、イダイナキバとテツノカイナの対物理性能的に、ドラゴン物理環境→パラドクス環境としたいシリーズテラーの思惑の通りの流行ではあるが、それに乗るとプレイングの差が出てしまう。まあ害悪戦法が流行るより良いか←渦アンコ…)

 もう少しこのパーティを一般化するなら、ミカルゲの替わりに負けん気ビルドコノヨザルを入れ、ベラカスのスピードスワップをトリックルームに替える。また、バクーダの代わりにウインディを入れれば良い。
 ミカルゲのバークアウトと鬼火はウインディに代替させ、安定感のないスピードスワップをトリックルームに替えればある程度換えは効く。また、コノヨザルとイッカネズミの軸も相手に警戒させることもできるし、相手のウインディやモロバレルを抑制できる。
 ロマンコンボにはなるが、あえてウインディを正義の心で採用し、イッカネズミの袋叩きでAを上げ神速で一掃するというコノヨイッカのサブプランもアリだろう。
 トドロクツキ、キョジオーン、A上がり寿司という明確な弱点はあるので、このあたりはプレイングや運でカバーするしかない。

◇◇◇

◆終わりに
 ダブルがキツいのはおそらく2点理由がある。1つはシナジーが重要なため、単体性能・調整のバラつきがシングルに比べ敗因に繋がりやすいこと。そしてもう1つが、まもるをはじめとした読みの択が多すぎること。
 上記2つにより、あらゆる選択肢を想定するメタプレイングよりも、行動の選択肢を減らし強い軸を押し付ける構築が強く、安定したハバタクカミ+テツノツツミ、あるいはどちらかをテツノカイナにした並びが先発に来るため、その対策を怠れば負ける。そしてそれが安定するのは、対策が容易でないことを意味している。
 まあその並びはアルマイエッサンで対策できるし、それらに強いトドロクツキという三竦みをどのように崩していくかが重要だろう。なぜウインディが流行っているのかもここから分かるように、テツノツツミ以外にはメタが成立してしまっている。

 シリーズ1よりも厳しい環境だったためか、久々に環境に通らない構築で戦い続けるという感触を味わった。ここまで負け越したのは剣盾のS1マスター帯以来だったため、モチベも落ち込んだが、何とか活路を見いだした。逆に言えば、ここまでまともに経験値を積んだのは初なのかもしれない。
 ランクマとは別の話だが、空いた時間で剣盾以前のニコニコの動画を漁って、メタゲームの重要性を学んでいた。そこで気づいたが、どうやら私は『自身の思考能力&回転速度的に時間内での読みが追いつかず、俯瞰的に物事を捉える』癖があるらしい。あまり対戦には向かない頭脳をしており、こうして構築を練ったり記事を書いたりする方が気分がノッてくるようだ。
 なのでいかに自分の相性の良い方法でモチベを維持しつつ、勝率や発見を上げていけるかが個人的な課題になる。これは勝つためのゲームではなく、自分なりの楽しみを見出すためのゲームの記録である。

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