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2022年6月27日 「the GARDEN limited」 メンバー同い年以上限定ライブ



呼ばれた気がしたので、行ってきた。
ちょこっとだけ感想を書いておく。

「◯◯限定ライブ」というのはこれまでも色んなバンドがやってきたことで、特にファンクラブ限定や男女どちらか限定とか、学生限定などのライブが行われてきたと思う。

まさかユニゾンがやるとはちょっと意外だった。

同い年以上でもなく、10代でもないこのバンドの1番のファン層の人達が参加する資格のないライブ。この人達もいつか救済して欲しいと思いつつ、ライブに参加する資格がないと嘆いているファンの子たちを見ていると少し悲しい気持ちになったのも事実。

あなたは来てOK、あなたは来れないですよ、という括りがあるライブは出来れば無い方が良いと思うけれど、私は呼ばれてしまったのでそれは行くしかない。

この先も、みんなが平等に参加するチャンスのあるライブを続けてくれることを信じている。

何となくだけれど今回limitedというイベントが企画された背景にはやはりコロナの影響が大きいと思う。学生生活や日常の楽しみを沢山奪われた10代、コロナ禍でライブに行くこと自体親に反対されたり行くきっかけが減ってしまった人も多いだろう。

そして同い年以上。私みたいにコロナ禍でもライブに行きまくっている人も多いと思うが、その反面全てを諦めてしまっている人も多い年代かもしれない。バリバリに仕事をしてキャリアを積んでいる人はコロナでライブに行くという考えがなくなってしまっていたり、家事や育児に追われてライブに行こうと思わなくなった人もいる。私よりずっと年上の先輩方は外出すら控えていたりそもそもユニゾンが好きでも何となくライブに行くことをしなかった人たちがある程度いると思う。

多分私のような人間ではなくて、ライブが初めてだったりご無沙汰になってしまったファンに向けてのライブイベントなんだろうと思いつつ、横浜へ向かった。


横浜、暑すぎる。
まだそこまでの暑さではない地元から行くとこの暑さだけで身体が怠くなる。物販に並ぶ気力も無くなり、ギリギリまでホテルで体力を温存して会場へ向かう。

本日は2階席、真ん中くらいの列の上手側。
1階席が全く見えないくらいの席。ユニゾンと同い年以上の人が全国から集まりチケットはソールドアウト。凄いことだ。


仕事帰りの人でも余裕を持ってこれるようにという配慮なのか、開演が遅い。19:31にイベンターVintage Rock若林さんの影アナがあり、客電が落ちる。

いつものライブのように、絵の具が流れる。

拍手で迎えられたメンバーが定位置につき、静かに始まったのが「クローバー」だった。緑色の照明で優しく照らされたステージ、この1曲目で2020年の”LIVE (on the) SEAT”を思い出した。あの時と同じく、2曲目が「フルカラープログラム」だったこともある。
最近のライブよりチケット代が若干安いこともあり、いつものワンマンよりは曲数が少ないのだろうという予想はしていたがこの2曲が続いたことでまさか”LIVE (on the) SEAT”と同じセットリストなのか…?と思ったが、違った。

比較的ユニゾン初期に作られたこの2曲が続くことにドラマを感じつつ、「ようこそ!」と斎藤くんがコールして始まったフルカラープログラムで虹色に照らされたステージを見るとユニゾン、好きだなぁという気持ちでいっぱいになる。

そして続く「君の瞳に恋してない」。田淵がめちゃくちゃに動き出したりメンバーが楽しそうにそれぞれの演奏を楽しんでいる。貴雄は早速立ち上がったりしていた。1サビ終わり間奏明けのベースの音がちょっと歪んだように聴こえて、これはエフェクターの影響なのか?音を変えたのだろうか?と気になった。それにしてもライブハウスならではの楽器の音の聴こえがとても良い。斎藤くんはギターソロで上手前に出てきた。
曲終わりに斎藤くんの「UNISON SQUARE GARDENです!」


斎藤くんは黒地にゴールドとシルバーのラインが入ったシャツ、田淵は何かロゴが書いてある濃グレー?の初めて見るTシャツ、貴雄はそれこそ”LIVE (on the) SEAT”の頃に着ていた黒シャツに、羽織りがその時と同じかどうかは不明だがもしかしたら新しい衣装だろうか。

斎藤「この会場で1番最年少のユニゾンスクエアガーデンです。(会場から少し笑いと拍手)
胸借ります。若輩者ですが最後までよろしく!」

そして始まった「Hatch I need」。最近聴く機会が減っていたPatrick Vegeeの曲が聴けるのが嬉しい。Hatchを演るなら絶対に続けて聴きたいと願った「マーメイドスキャンダラス」が聴けたのも最高に嬉しかった。斎藤くんの早口が冴え渡る曲にユニゾンらしいロックな疾走感溢れる曲。Patrick Vegeeからライブ映えするこの2曲が選ばれたことが素直に嬉しい(嬉しいしか言ってない)。
特にマーメイドスキャンダラスは2階から1番よく見えたのが貴雄だったのもありずっと貴雄のドラムに釘付けだった。手の動きが追えないのに、音のひとつひとつが聴こえるくらい丁寧。まさに職人。

そして「オリオンをなぞる」へ続く。手の上がり方や会場から多幸感みたいなものを感じて、何回でもライブで聴きたい曲ってやはり存在するよなぁと思う。間奏や"Perfectly, Euphoria!"での盛り上がりを見てこの曲が愛されているのを目の当たりにした気分。
この曲から「シュガーソングとビターステップ」に続いたのもとても良かった。ユニゾンと言えばこの2曲を挙げる人がきっと多いと思う。そんな彼らの代表曲が続けて披露されるなんて、フェス以外ではlimitedというイベントでなければ聴けないかもしれない。この2曲を終えて、次のMCへと繋がっていく。


MC。
斎藤くんが「皆さんいつくらいからユニゾンを知ってくれたんですか?アンケート取って良いですか?」と。

①シュガーソングとビターステップから、という人
②オリオンをなぞるから、という人
③1stアルバムを当時に買ったという人
④それより前、インディーズの頃からという人
⑤自主制作で作った新世界ノートを手売りで買ったという人

私の席からは1階席が見えなかったので結果はよくわからないのだが2階席にも⑤で手を挙げている人がいて凄いなと思った。斎藤くんも「嘘でしょ?!」と驚いていた。
ユニゾンは18年続いていて…それだけでもちょっと引くんだけど…明日はその頃生まれた子達が来ると思うと…みたいなことを斎藤くんが言っていたけれどこちらからしたら続けてくれてありがとうございますという気持ちでいっぱい。
あとはユニゾンを昨日今日知って来てくれたわけじゃないんですよね。パワーが凄い、と言って笑っていたり。

斎藤くんはリハのギターの音出しで必ず♪〜(反町隆史のPOISONのイントロ)を弾くんですけど、最近はスタッフが若くて反応がないと言っていた。反町を知らないなんてジェネレーションギャップを感じると。
その場にいた人たち多分みんなわかったであろう話。

斎藤「そしてその「新世界ノート」に入っている曲をやってみようと思います。「ライトフライト」」。

嬉しい。めちゃくちゃ嬉しい。配信ライブでは何回か聴いた曲だったけれど、生で観て聴くとやはり全然違う。昔からある曲を聴ける機会があるのは有難い。爽やかなブルーの照明が印象的で、その中で軽やかに曲を演奏する3人の姿。
アウトロで距離を取りつつ斎藤くんと田淵が向かい合っているのを見て、いいなと思った。
そして続けて新世界ノートから「さよなら第九惑星」…最初驚きすぎて、何この曲?と思ってしまったくらい、イントロがバチバチにカッコよくて暫く鳥肌が立ちっぱなしだった。照明のメリハリもステージを更に引き立てていたし、更に間奏がカッコよすぎて、身体がめちゃくちゃ動いた。最高。
インディーズの頃からこんなにかっこいい曲を作ってライブしていたんだなぁと思うと胸が熱くなったし、先程手を挙げていた人は感無量だったのではないかと勝手に思った。

同い年以上のライブでこの2曲。ありがとうございます田淵さん。中年、嬉しい。


ここでまたMCを挟む。MCのタイミングが多くて只でさえMCは覚えられないのにいつもより話してくれてありがとうの気持ちは強い。
斎藤くん、この年代が色々と忙しかったり大変でなかなかライブに来れないかもしれないけど、という話をした後で「馬鹿みたいにライブやってるんで、またいつでもふらっと来て下さい。」
ユニゾンを好きになってから、他のバンドよりユニゾンはめちゃライブやってるなと感じる。休む暇なくツアーやってる、本当に。

斎藤「もうちょっとやります!」
(ちょっとでなくて良いと思った本心)


「さわれない歌」。実は午前中仕事をしてから午後休みを取って横浜へ向かったのだが、朝の通勤時にちょうどこの曲を聴いて聴けたら嬉しいなと思っていた曲。繁忙期で心がしんどくなる時にいつも救ってくれる曲。
"もう少し、もう少し、って思えるように
大丈夫、大丈夫、って僕は歌いたい"
ここで聴けて良かった、ありがとう。

貴雄がヘッドホンを付けたまま同期のスイッチを入れた瞬間に来た!!と思った「kaleido proud fiesta」。初期の頃の曲が聴けるのはめちゃくちゃ嬉しいけれど、私は最新曲が聴けるのが本当に嬉しい。斎藤くんの歌い出しから1番心が躍ったし、大好き。もうすぐこのシングルのツアーが始まるけれど(斎藤くんがMCで1週間後にはまたツアーが始まるとどこかで言っていて驚いた)、ちゃんとここでも披露してくれる優しさ。そしてこの曲のMVが横浜で撮影されていたこともあって、史上最重要なドラマはここにあったのかと(大袈裟)。

そしてそのまま「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」へ。斎藤くんがギターソロでセンター前の方へ、そこに田淵が近づいて行きこのライブ中で最接近。fun time HOLIDAY 8後半ではラスサビ前の"イェイイェイイェイイェイイェーーー"をギター掻き鳴らしで歌っていなかった斎藤くん。久しぶりに歌っているのを聴けて嬉しかった。
貴雄は最後の方でサビの一節だけメロディーとドラムのリズムを合わせていたのだが、これは初めて聴いた。田淵と向かい合っていたからこそ生まれたものだろうか。あとはコーラスの叫び方もいつもより大声で歌っていて聴いていて楽しかった。

ラストは「桜のあと(all quartets lead to the?)」。私はこの曲でユニゾンを知ったようなもの。アンケートでは手を挙げることが出来なかったけれど、ここで思いっきり手を挙げた。
ラスサビ前、私はやらないけれど最近ハンドクラップをやる人が増えたような気がする。フェスだとありがちな光景だけれど、ワンマンだとあまりいなかった記憶がある。その度に田淵が首を傾げるのが面白すぎる。最後の"今 目の前の君が"でこちらにスティックを向けずにいつもよりドラムを強めに叩く貴雄。

どのタイミングか忘れちゃったけど(夜な夜なの間奏だろうか)、貴雄が立ち上がって羽織りを脱ぎ片手に持ってぐるんぐるん回してファサっと後方へ投げていた。久しぶりに見る光景、嬉しかった。


斎藤「UNISON SQUARE GARDENでしたまたね!」
捌けていくメンバー、人差し指と中指で投げキッスをして捌ける貴雄のかっこよさ。この日は9割貴雄を見ていた。2階席からよく見えたし久しぶりにじっくりとドラムを堪能した。


アンコール。
いつものように記憶喪失になったようによろよろ登場する田淵に「くたびれてるなぁ〜」と言う斎藤くん。あと「19:30スタートいいですね」と話していたのもここだろうか(私も記憶喪失)。

斎藤「大丈夫ですか?疲れも取れづらくなるお年頃でしょうから…」なんて心配までしてくれて。あの、私は全く心配いりません。大丈夫です。

そして最後に1曲だけ、と言い、ラストは「春が来てぼくら」。田淵が笑顔で客席を見渡している。貴雄が丁寧にドラムを叩いているのにまた釘付け。しかしこの暑さ、もう夏なのに春の曲をやり続けるユニゾン。四季が関係ないバンド。最後は斎藤くんが貴雄の方を見て、柔らかく音を合わせて終わった。

気付けば田淵は1番最初に捌けて行った。いつもより斎藤くんが客席に向けてお辞儀していたり、手を振る時間が長かったような気がした。

20:45、終演。あっという間だった。


セトリは最近のツアーで演っていた曲やユニゾンのヒット曲が中心で、同い年以上だからという理由なのか昔からのファンに向けて新世界ノートの曲も聴けたのは嬉しかった。
ちょっと久しぶりで驚くような曲が少なかったのは限定から外れていたファンへの気遣いもあるのだろうか。(もしkaleido proud fiestaツアーのセットリストにライトフライトやさよなら第九惑星が組み込まれていたら…それはないか。)
何だかあのツアーを思い出すな、なんて少し感慨深くなれるセットリストだったように思う。
それでも「limited」と銘打たれたイベントなわけで、全国から呼ばれたファンが集まったのだからワンマンと同じ尺でやってくれても全然良かったと思ってしまう。(わがまま)

あと田淵が変に動き回る曲が少なかったように思う(言い方)。これはツアーに向けての体力温存だろうか。でも珍しくアンコール明け疲れていたようだし、ちょっと心配。

中年だけれど、まだまだ身体も心も動く内はライブに行き続けるよ。疲れは溜まる一方だけど、2時間立ちっぱなしでも平気だ、舐めんなよ。



2022.6.27 KT Zepp Yokohama
セットリスト

1.クローバー
2.フルカラープログラム
3.君の瞳に恋してない

4.Hatch I need
5.マーメイドスキャンダラス
6.オリオンをなぞる
7.シュガーソングとビターステップ

8.ライトフライト
9.さよなら第九惑星

10.さわれない歌
11.kaleido proud fiesta
12.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
13.桜のあと(all quartets lead to the?)

EN
14.春が来てぼくら



敢えて「限定」とすることでライブから離れてしまった人や、来るきっかけになった人が1人でもいたならこのイベントは成功だったと思う。

でもどんな企画でも、ライブは最高。

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