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2021年6月8日 XIIX LIVE TOUR 「USELESS」 なんばHatch


XIIXお披露目公演である2020年1月の東京・大阪でのライブから1年と5ヶ月振りのツアー。昨年の6月のツアーが残念ながら中止になり、彼らにとっては本当に久しぶりのツアー。もちろん、私たちファンもずっと待っていた。

一般発売前に先行で唯一取れたのが大阪、なんばHatchのチケットだった。1公演行けるだけで十分、と思っていたが東京公演が奇跡的に直前の一般で取れた。今回はなんばHatchでの感想を書こうと決めていたのだが、初ホールとなった東京公演でのことも少し交えて書いてみようかと思う。

XIIXの「USELESS」という2枚目のアルバムは本当に最高の作品で、この曲たちを生で聴けることの喜びはとても大きい。
どのように表現されるのか、ワクワクしながらいつものように開演の時を待った。

SEが流れ、照明に合わせて自然とハンドクラップが起こる。メンバー登場。
斎藤くんはグリーンと黒の柄シャツにゆるめでサラッとした黒のテーパードパンツ。
すってぃーはフレッドペリーの白ロングシャツに白黒ストライプのさらさらしたワイドパンツ。(東京と大阪は、衣装が同じ)

1曲目、Halloween Knight。すってぃーのベースから始まるのだが、最初からもう既にカッコいい。MVを彷彿とさせる紫と黄緑のライティング。まさにこのライブの起爆剤となる1曲目。

続いて同期が流れ、LIFE IS MUSIC!!!!!が始まる。斎藤くんの咳払いはなし。またやってくれる日が来ることを期待している。
Bメロではすってぃーがクラップを優しく煽る。すってぃーは下手前に移動したり、間奏前には上手に移動し、斎藤くんと向かい合って2人楽しそうに弾く姿が見れた。だが長く上手にいた為か、"滾る"の部分のコーラスに間に合わず、少し苦笑いしていた。

そのまま続いてNo More。明るいブルーの爽やかな照明がステージを包み、斎藤くんも縦ノリで楽しそうにギターを弾きながら歌っている。
USELESSの中でも1、2を争うくらい好きな曲なので自然と笑顔になる。
最後の"歩き出す"を"明日へと"と間違えてしまいそれに気付いて苦い顔をする斎藤くん。
曲終わり、2人がペコッとしたお辞儀のタイミングが一緒でほっこり。

ここで軽くMC。
斎藤「アラタメマシテ、テントゥエンティーデス。」
カタコトな喋り方に、何訛りかと思ったがTwitterでちらっと見かけた甲子園のアナウンス風。斎藤くん、野球好きだしそれっぽいなと。

その後、フラッシュバック。ライブで聴くのを楽しみにしていた曲の1つ。斎藤くんの手の動きや歌い方、私の知らない間に凄くグレードアップしてる。CURIOCITYやイベント出演を経て、更に表現力が増していて驚かされた。間違いなく「White White」の時より格段に上がってる。特に2Aからの歌い方、凄く良い。
ここでも最後のサビでハンドクラップ。


続けてLight & Shadow。斎藤くんの高音がとても綺麗に響く。何と言ってもこの曲はベースソロがカッコいい。すってぃーを思い切り見る。
(東京公演では2階席で観ていたのだが、この曲の照明はいつも光と影を凄く綺麗に表現しているなと思う。)

山本さんによるオリジナルのメロディーから始まったFantome。斎藤くんもすってぃーも楽器を持ち替える。斎藤くんは今回のライブで初めて見たギブソン?のセミアコのギター。ちょっと曲の雰囲気が変わっていて凄く良かった。ちなみにこのセミアコのギターはこの後も何曲か使っていた。
今回使われていた斎藤くんのギターは、白のジャズマスター、黄色のストラト、このセミアコ、フェンダーのアコースタソニック。

そして次に始まったのはおもちゃの街。この曲は本当に、歌詞が刺さる。コロナ禍で誰かのことを凄く考えるようになって自然とこういう曲が出来た、と斎藤くんが言っていた。
私たちはあなたたちの音楽を決して忘れないし、同じようにあなたたちも私たちの存在を忘れないでいて欲しいと思ってしまう。どの曲よりも優しく温かく歌われていて、ひたすら感動した。

MC。
相変わらず内容を簡単に。
前日の名古屋からそのまま大阪入りしたので大阪を満喫したそう。
斎藤「あんまり聞きたくないんだけど…すってぃー、昨日何してた?」
須藤「大阪と言えば、空前のカレーブームですから」
すってぃーは2件カレー屋さんをはしごしたそうで、今もお腹がパンパンだと。
(北浜のカトゥールと、長堀橋のボタというお店だそう)
そこに自分が作ったカレー皿とスプーンを持っていって食べたい、みたいなことをすってぃーが言っていて
斎藤「俺が店員だったら追い返して顔写真撮ってTwitterに上げる」
すってぃーのカレー話には基本興味のない斎藤くん。

須藤「斎藤さん何してました?」
斎藤「寝てた。9時に起きたら掃除機の音がして、9時って朝なんだなって」
須藤「結局何時まで寝てたの?」
斎藤「こまめに起きてたんだけど、13時」
こまめに起きるという表現が可愛らしくて好きだなと思ったけど、私が大阪に着いた時には斎藤くんまだ寝ていたのかと。
逆にすってぃーは6時起きで、なのでXIIXは24時間営業みたいなことを斎藤くんが言っていた。

そして1曲2人でやります、とステージ上に2人きりとなり、E△7のアコースティック。
斎藤くんがフェンダーのアコースタソニックを使ってループにベースとなるフレーズとギターをトントンと叩いてリズムを刻む。
最後のサビの前、斎藤くんとすってぃーが見合ってなかなか始めない。2人とも笑っている。それでもぴたりとタイミングを合わせて最後のサビへ。曲終わりに何か言いたくて斎藤くんがすってぃーを見ていたけど、すってぃーは背中を向けていて気付かず。
アコースティックも凄く雰囲気があって良いのだけど音源がめちゃ好きなので原曲通りでもまたやって欲しい曲。
(ちなみに東京ではサポートメンバーにご退出ください、と言った斎藤くん。ラスサビ前はすってぃーと見合って斎藤くんがすっ、と息を吸って歌い出さずそこで止めて2人でニコニコして一呼吸あけて"例えば〜"と歌い出す。フライングせずちゃんと合わせるすってぃー、さすが。)

続いてZZZZZ。あくびのような歌い出しから、音源そのままに色々な音が流れてきて楽しい。サビで"Ah…"という音源通りのコーラスが流れるのだけどその声が色っぽくてちょっと気になる。
アウトロのギターが本当にカッコいいし、斎藤くんが掻き鳴らす姿から目が離せない。音源よりも少し長くなっていた。これは違う曲なのではと思うくらい、最後はステージが赤色で染められる激しい終わり方。カッコ良すぎて鳥肌が立つ。今回のライブで1番衝撃を受けた曲かもしれない。

そしてRegulusへ。好きな曲。斎藤くんの、1等星の中の1番暗い星(=Regulus)になろうという覚悟が詰まったというこの曲。最初の緑色の照明が印象的。
途中の早口パートや、最後の高音も凄く伸びていて素晴らしく、聴き入ってしまった。
紡がれた歌詞にある意志がより強くなるような、斎藤くんが曲の後半へ向けてだんだんと歌い方が強くなっていくのを感じた。私にとっては、間違いなく1番明るい星。

続いて、ピアノの音が会場の空気を一気に変えたStay Mellow。斎藤くん、いつからこんな歌い方を?と思うくらい感情が入り乱れていた。特に早口の後の"今夜だけでも" の声が力強くドキッとしてしまった。
ギターソロでもおでこが全部見えてしまうくらい髪を振り乱しながらギターを弾く姿は目が離せなかった。やはりこの曲はXIIXの最強の武器だな、と思う。

斎藤くんの歌から始まるVivid Noise。始まった瞬間の会場内の「待ってました!」感を凄く感じた。メロディーにうまく乗っている歌詞をいとも容易く歌う斎藤くん。リズムに乗って楽しそう。
この曲でもすってぃーが前方に出てきて下手、上手へと移動。Bメロではクラップの煽りが出来ない分ベースを高く上げて弾いていた。それに応えるように自然とクラップをする客席。
"それを吹き消した"の後の"フッ"は少し溜め気味で。

ここで斎藤くんのMC。
コロナ禍でもずっと音楽を作っていて、自分には音楽しかないといったような話から、
「音楽への大きな大きな気持ちを歌にしました。like the rain。」
(東京では音楽への愛を歌った歌を聴いてください、と言っていた)

「音楽への愛や大きな気持ちを歌った歌」と聞いてまず浮かんだのがユースレス・シンフォニーだったのだが、ユースレス・シンフォニーは音楽だけじゃないか、と思った。like the rainという曲に実は音楽への愛を込めているとは全く考えていなかった。改めて歌詞をしっかりと聴きながら聴くと全然違う意味を感じられて涙が出た。
音楽への愛、そのものが溢れた偉大な曲。
"淡く儚いその瞬間にあなたの全てに染まる"

そして次は最新曲である、アカシ。この曲もRegulusのように、強い意志を感じる曲のひとつ。ステージが青く照らされたり、途中赤くなったり白く照らされたり、歌詞をなぞっているのかもしれないと思った。
サビで拓けるメロディーが凄く心に響く。
"この胸を焦がし続ける灯火になる"
このライブも、そんな灯火のひとつになっていたら嬉しい。
like the rainとアカシは、いつかライブで生のストリングスを入れたら絶対に良さそうなので、是非やって欲しい。

そして、次の曲に驚かされた。
【in the Rough】の、あれ。in the Roughの曲を聴けるとは思っていなかったし、完全に油断していた。斎藤くんの早口が冴え渡る。そして、めちゃくちゃカッコいい。
ステージの後ろに配置された輪っかが連なっている照明も"赤青黄色“の時はしっかり順番に赤・青・黄色に。
そしてここでメンバー紹介。斎藤くんが「DJ HIRORON!」と言うとHIRORONさんの凄まじいスクラッチ!(DJ用語はよくわからないけどとにかく凄い感じ)、「キーボード山本健太!」山本さんもキーボードを叩きまくる。2人でテクニックの見せつけ合いのような。
この時、斎藤くんとすってぃーはしゃがんでいた。こういう配慮が自然と出来る感じが好感度高い。
その後斎藤くんが「ベース、すってぃー」と言うとすってぃーがベースを縦に持って弾いたり、「ドラムよっち!」と言うとよっちさんのドラムが響き渡る。やはり2人とも凄い。
そして、すってぃーが「ギター斎藤宏介!」と言うと背中でギターを弾きながら前に出てくる斎藤くん。前にテレビで一度見たことがあったかな。よく弾けるなぁ、という感想しか出てこないのだがカッコいいし単純に凄い。会場もかなり盛り上がった瞬間だった。

ラスト!と斎藤くんが言って始まったAnswer5。すってぃーがイントロでベースを持ち替えていたんだけど最初大事な音出てなくて苦笑い。
そして、この曲は本当に盛り上がるなと改めて思った。ホールの東京よりやはりライブハウスの大阪の方がめちゃくちゃ盛り上がってた。箱映えする曲。
この曲はすってぃーのベースソロもカッコいいしその後のギターソロを掻き鳴らす斎藤くんもカッコいい。ここでも仰け反ったり、髪を振り乱したり、その姿が最高。
会場の盛り上がりが最高潮のまま、本編が終了。


アンコール。割とすぐに出てくる。
すってぃー、サポメン、斎藤くんの順で。
ここではすってぃーが先に話し始めるのだが、イヤモニを付けていない斎藤くんは何も聞こえないらしくサラッと流されていたのはちょっと可哀想だった。
東京でも話していたことだけど、斎藤くんが「ライブが終わった瞬間にもう次のライブやりたい」と言っていて、その気持ちがずっと心に灯り続けていることが嬉しくて仕方ない。
12月にまた、約束がある。私たちもまた、ライブが終わった瞬間に次のライブに行きたいと思うのである。


アンコール1曲目はEndless Summer。
"時間がもうすぐ攫ってしまうよ"
まさにこのアンコールにぴったりな選曲。
MCで話している声から一変するところ、いつも少し驚いてしまう。本当に綺麗な歌声。
音源だとキーボードの所を、斎藤くんがギターでメロディーを弾いていた。間奏が長くなるアレンジになっていて、後半は山本さんと向き合って弾いてニコニコしてる斎藤くんが見れた。
この曲が今特に刺さる理由は沢山ある。
"また会える"と優しく歌われたら、毎日を少しでも前を向いて過ごせそうな気がした。

ラストは、ユースレス・シンフォニー。アルバムのリード曲でライブが締め括られる。
「あう!」がとても元気だった。
すってぃーがサビ前に「いくよ!」という感じで人差し指を立てて手を挙げるのが凄く好き。
ギターソロでは前に出てきた斎藤くん。楽しそうな表情でギターを弾いている姿を見れるのは何よりも嬉しい。
(東京ではギターソロで弾き切った!感が強かったのか、戻ってすぐのサビの歌詞が飛んでちょっとゴニョゴニョしていた。)

音楽が好きという無邪気な気持ちに溢れた曲。ステージ上のメンバーも、客席のファンも、きっとみんなが笑顔になる曲。役に立たないもの全て=かけがえのないもの全て=最高だ。いつかこの曲でシンガロングが出来る未来がすぐ近くにありますように。

この曲をライブのラストに持ってくる所、凄く良いなと。大団円ってこういう事かなと思った。ライブが終わっても、凄く幸せな気持ちが残る。

斎藤くんとすってぃーがステージ中央に来てお辞儀をする。メンバーがステージを後にする。


「USELESS」もコロナ禍でなければ出来なかったアルバムだと思うが、それを今聴くのとこの先いつも通りの日常が戻ってきた時に聴くのとではきっと全然違って聴こえるんだろうなと思う。
USELESS=役に立たないものだけど、
今は本当に、かけがえのないもの。

しかしいつの間に、斎藤くんはこんな感情豊かに歌やギター、手の動きや表情を見せるようになったのか。やはり自分で作った曲を表現する、その表現者としての斎藤宏介は更に成長を続けているんだなと感じた。
すってぃーは相変わらずしっかりと客席をひとりひとりしっかりと見ていて、それが後方にいても2階席にいてもわかる。そしてやっぱりベースが安定して上手い。

XIIX、どこまで行ってしまうのだろうか。


ライブに行くことが当たり前に戻った日に、
こんなライブもあったなと思い返したい。
そんな、素晴らしいライブだった。


2021.06.08 なんばHatch
セットリスト

1.Halloween Knight
2.LIFE IS MUSIC!!!!!

3.No More
4.フラッシュバック

5.Light & Shadow
6.Fantome
7.おもちゃの街
8.E△7(acoustic)
9.ZZZZZ
10.Regulus

11.Stay Mellow
12.Vivid Noise
13.like the rain
14.アカシ
15.あれ
16.Answer5

EN

17.Endless Summer
18.ユースレス・シンフォニー


※かなり書ききれていないので後程追記します。



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