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いつか別れる。でもそれは今日ではない-F-

たしか19歳の時に買った本で、わたしは20歳になるほんの数週間前だったはず。
その頃は初めての彼氏と別れたばっかりで、別れた理由は他の人を好きになり始めていたからで、その人のことは盲目的に好きでせっかく付き合えたのに1年後には好きと思えなくなって別れてしまった。

タイトルから恋愛が主題のエッセイなんてちゃちだな(本当に失礼でごめんなさい。)と思うひねた性格のわたしなのに、この本はずっと手放せないでいる。
作者も10代〜20代前半に向けて書かれているのかと思うけど、20代後半になった今でもときおりページをめくってはやっぱりこの本が好きだなと思うのです。

いつまでも恋愛やら仕事に悩み、世界から自分がどう見られているかとか、全然見向きもされないとかってことにしょんぼりして暮らしていて、19歳の時の自分にはほんと情けなくてごめんて気持ち。
今となっては恥ずかしい20歳前後の頃の行いをきちんと思い出したり、未だにしっかりした大人ではない自分に対して、それでもいいよと言ってくれている気がするから手放したくないんだろうな。
その人の唯一無二性に恋をして、ウィークポイントこそ愛し抜く作者の美学を感じられる部分もいい。

本書に「真っ先に挙げられる愛読書を十冊は持つこと」とあるんだけど、わたしにとってあんたがその一冊やという気持ちです。
これからもよろしく。

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