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犬神家の一族

最近放映された一番新しい「犬神家の一族」。
オンエアされたとき、前編だけ見て後編を録画し忘れ(-。-;
幸いこの2週間で前後編再放送してくれたので、目出たく通して見ることができた。

頭巾を被った佐清を連れ、犬神家へ帰る松子。
遺言状公開のシーン。

大筋はそのままだが、最後の最後に金田一が抱いた疑惑。
そう来たか?!と。
うまいところに目をつけたと思う。
誰もが信じて疑わなかった、横溝正史本編でも追及しなかったことを巧みに逆手に取っている。

大竹しのぶの演技がこわい。
あの表情、震える言葉のひとつひとつが。
原作では語られることがなかった登場人物の心情が今回のドラマには加えられており、それはこうして出来上がった中で語られると物凄く納得できる。
想像するに余りある。

今まで作られた犬神家の一族をいくつも見てきたが、こういうのも有りだな、と思った。







ここからは私の趣味で犬神家の一族旧二作を語る。
私は石坂浩二の金田一耕助が好きだ。
犬神家の一族は石坂浩二が二度、金田一を演じている。二度目はかなり石坂浩二が歳とってから作られたリメイクで、当然周りの俳優さん達も変わっている。
タマヨさんは島田陽子から松嶋菜々子、松子夫人は高峰三枝子から富司純子、佐清はあおい輝彦から尾上菊之助。

個人的にとても面白かったのは、佐智が亡くなり気が変になった小夜子が、湖の葦原で抱いていた生き物
今回のドラマは屋内で、自分でこしらえたらしい人形だったが、1976年版はものすごく大きなガマガエル、2006年版はでっかい雉。もしかしたら反対かもしれないが、小夜子はそれを愛しそうに撫でている。ちょっと毒のある美しい小夜子が、なりふり構わず乱れた姿で。
見た瞬間、「あ、変わった!」と思った(笑)。
リメイク版小夜子役は奥名恵。他にもいい役者さんが名を連ねている。
那須ホテルの支配人が三谷幸喜だったなんて、さっき確かめて初めて知った。見直すべきか?(・・;)

合ってた(^^)。1976年版がガマガエルでした!(*^_^*)

また、昔の二作では後半佐清がタマヨの部屋に忍んで会いに来るシーンがあった。(今回の中ではタマヨの部屋で何かを探していてすぐ逃げ出した)
タマヨは佐清とわかるやいなや、だっと駆け出してすがりつく。
1976年版ではすがりつくのは腰のあたりだったが、リメイク版では足元に近くなっている。
何故か膝まづいて抱きつくタマヨ。控えめな愛情表現だと思った。

また、二作とも変わらないのは大山神官役の大瀧秀治と警察署長役の加藤武。
この二人が出てくると安心する。
また、松子のお琴の先生が1976年版は岸田今日子であったがこの方、すごい存在感で。盲目の師匠なのだがまるで心理を見透すような耳を持っている雰囲気だ。

それからもうひとつ。
那須ホテルの女中が、滞在中金田一の世話をするのだが、金田一の食べ終えた料理を下膳するとき
「みんな私が作ったのよ。ねえ、なにが一番美味しかった?」
と訊ねると、
生卵
とそっけなく金田一は答える。
このやり取りも旧二作は全く同じで、思わずニヤリと笑ってしまった。

リメイク版では、旅館の給仕役に深キョンが出演している。
あまりに可愛いすぎて田舎の旅館に似つかわしくないが(^_^;)、健気に金田一の捜査協力したりしてそこも面白い。

以上。
私の深掘り?(^◇^;)いや、たくまるさんみたいな微にわたり細にわたるものとは全然別モノだけど、どうですか。石坂浩二の金田一、犬神家。
も一度見たくなりません?(*^ω^*)
目の付け所はひとそれぞれ。
楽しみまっしょう!\(^ω^)/

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