をんごく を読んだ
北沢陶が書いた「をんごく」を読んだ。
妻を亡くした主人公がどうしても妻と話したくて巫女を頼み、妻の霊を降ろしてもらうところから話が始まる。
巫女が感じた普通とは違う何か。
ほどなくして出会う、正体不明の男?。
そいつは成仏できず彷徨う霊を喰っていた。
「えりまき」と呼ばれるその男との奇妙な交流。
怖さからいうとそれほど怖くない。
主人公とえりまきが次第に友情を深めるにつれ、えりまきが自分自身は一体何者なのか、そして妻が成仏できなかったのは何故なのか、それらの謎が解き明かされる。
最後の最後でえりまきが、自分自身の使命を思い出すくだりでは「千と千尋の神隠し」でかつて川の守り神であったことを思い出すあのシーンを思い出した。
それから「スカイハイ」のいずこのことを。
清々しいラストであり、後味が良い物語だ。
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