「会いに行ける科学者フェス」で宮崎徹先生の講演を拝聴してきました
ねこさんを愛する皆さんが心待ちにしているのが、猫腎不全の特効薬となるかもしれない猫AIM製剤の実用化ですよね。この猫AIM製剤を困難の中、何とか世に出そうと頑張ってくださっているのが宮崎徹先生です。
宮崎先生の著作は2冊拝読しましたが、科学者として本当に輝かしい経歴を歩んでこられた方で、そのまま東大に在籍されていればますます名誉ある地位に就かれたのではないかなあと推測できます。
そんな宮崎先生が、愛猫家達の応援や寄付の後押しから、これは絶対に何としてでも猫AIMをねこさんとその家族に届けなければならない!と決意して、東大教授の職を辞して、AIM医学研究所を設立なさったのが昨年。
先日には猫AIMの治験と承認を主導するIAMCATという会社も設立されました。ネーミングがまた素敵。
宮崎先生の講演を生で聴いてみたい!とずっと思っていたのですが、中々タイミングが合わず、そんな折に先日秋葉原で行われたイベントでやっとご講演を拝聴する機会に恵まれました。
宮崎先生はその著作からも分かりやすくユーモアを交えながら一般向けにも説明してくださる研究者だなあと感じていましたが、やはり抜群に講演も面白かったです。いつも色んな聴衆レベルに合わせて臨機応変に対応されているのでしょうね。猫AIM実用化に向けて自ら投資家や企業に対して魅力あるプレゼンが出来る自信があるからこそ、大学を辞してまで起業出来たのではないかと思います。それでもアカデミックな世界で生きてきた研究者がビジネスの世界に飛び込む勇気は相当なものだったかと。生の宮崎先生はスラっと長身で素敵ダンディ!でもそこにはやはり学術の裏付けがあるという強みが宮崎先生の佇まいに影響しているのでしょう。
1時間の講演でしたが、要旨をまとめますね。
☝aimは粗大ごみシールでマクロファージはゴミ回収車、猫aimはシールの台紙からシールが剥がれない状態、そのため粗大ごみが回収されず道が渋滞して様々な不調が起こっている
☝猫aimの承認は何とか2026年中を目指して動いている(農水省に承認を早めていただくよう宮崎先生自ら働きかけている)
☝aimは腎不全以外の様々な病気にも効果がある(治らない病気のほとんどが体内の不要なゴミを取り除けないことに原因があるため)
☝猫腎不全だとステージ3から4に移行するくらい(人間だと透析一歩手前、腎機能20%くらい)から打っても十分効果がある
☝2週間毎に6回打った猫さん達が3年間元気に生存している(打ってない猫さん達は残念ながら全員亡くなった、その間も通常の腎不全治療はやっている、違いはaimを打ったか打たないかだけ)
☝ステージ4の末期腎不全猫さんに打ったら腎マーカーはそこまで下がらなかったが体内の炎症マーカーが劇的に下がった(腎マーカーも結構下がってました、立つのもやっとの猫さんが元気にごはんを食べている動画が流れていました、炎症が無くなると体が凄く楽になる)
☝マルカンやいなばから出ているaimを活性化させるフードやおやつ(aimシールを台紙から剥がしやすくする)はかなりの効果がある(先生の研究所ではそこまで手が回らないのでしょう、フード会社にきちんと検証して欲しいと仰っていました、チオール基を持つシスチンやグルタチオンでもよい←これは講演後に直接伺いました)
☝人間aim製剤の開発も進行中で猫aimから数年以内に実用化したい(透析歳費の大幅削減、腎不全、認知症、肝不全、癌などなどに効果)
☝ライオンなどの大型ネコ科動物も同様にaimが働かないのでサファリを観光資源とするエチオピアなどアフリカ諸国の大使館からも切実な引き合いがある(寿命が長くなり繁殖期間が伸ばせればそれだけ種が増える可能性が高まる)
農水省の承認は通常4~5年掛かるとのことで、それを何とか宮崎先生は短縮したいと懸命に動いていらっしゃるようです。東大に愛猫家達から短期間に3億もの寄付が集まったときは、メディアもかなり大々的に報じましたが、承認の短期化にも愛猫家達の切実な要望の声でメディアを巻き込んで世論を動かすことが大切なのではないかと思います。
それから創薬までにはまだまだ費用も掛かるようです。私も寄付を継続します。端数はご迷惑かもと思いつつ、願掛けでまたニャンニャンニャン(222)の数字で寄付を行いました。寄付はAIM医学研究所へ。宮崎先生へメッセージも送れます。エチオピアの富豪も寄付してくれないかな。トップ画像のマヌルネコさんは講演の帰りに観に行った上野動物園のユスちゃん。マヌルネコさんも準絶滅危惧種なんですよね。AIMが完成すればユスちゃん達にも恩恵があるかも。
宮崎先生を突き動かすのは「治せない病気を治したい」という若い頃から変わらず持ち続けているシンプルなモチベーションなのだそうです。これからも宮崎先生を全力で応援しつつ、近いうちにAIMが実用化されるまでは、シスチンやグルタチオンの力も借りながら、ねこさん達の腎臓を少しでも良い状態に保ってあげたいですね。
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