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64歳の元教師が挑むセカンドキャリア。創業を本気で学び、⼈⼝94 ⼈の島で観光事業開発へ

地⽅の課題解決を⽬指し様々な事業を運営するNPO 法⼈アスヘノキボウは、地⽅での創業に特化した⽀援プログラム『創業本気プログラム』を年に2回開催しています。
今年度、上期プログラムの最終プレゼンテーションは2022 年9 ⽉17 ⽇(⼟)に⾏われ、町内外の事業者や⾏政の関係者が⾒守る中、地⽅で起業を⽬指す3 ⼈が約3 ヶ⽉をかけて完成させたビジネスプランを披露しました。

参加者の⼀⼈である⾼野 信(たかの・しん)さん(64)が37年の教員⽣活を終え、セカンドキャリアとして選んだのは⾃⾝と縁もゆかりもない⼥川町の離島である『出島(いずしま)』の持続可能な観光事業の開発でした。
この記事では⾼野さんが出島での事業を決意した背景や⼥川本⼟と出島の架橋後を⾒据えた⻑期戦略について紹介させて頂きます!

出島との縁が結んだ、廃業した⺠宿との出会い

⾼野さんは福島県郡⼭市⽣まれの64歳。同市で⻑年中学校教諭として勤め、校⻑職も経験しました。その後2年間の再任⽤を経て37年間の教員⽣活に幕を閉じます。そんな彼が⼥川町の離島『出島』に初めて訪れたのは20年も前のこと。出島出⾝の上司の実家へ同僚達と訪れたのがきっかけでした。そ
れから⽉⽇が経ち、⾃⾝の定年退職を2年後に控えた⾼野さんは件の上司に冗談まじりで「定年後は出島のようなところで暮らしたい」と話します。このことが⼤きな転機になるとは、想像もしていなかったと⾼野さんは話します。上司の墓参りに同⾏することになり、7年ぶりに出島の地を訪れたとき、廃業した⺠宿の庭から⾒える素晴らしい景⾊に⼼を奪われたのです。

再オープンの資⾦援助、無報酬での営業マンも存続の危機!

震災前は沢⼭あった⺠宿も、津波の影響で残ったのは⾼台にあったその1軒だけ。しかし、廃業した事実に残念さと勿体なさを感じていたのは、⾼野さんだけではありませんでした。『⺠宿いずしま』のオーナーになると申し出た⼈がいたのです。「⺠宿を再開したい」という思いに共感した⾼野さんは、再開資⾦を援助することに。しかし、再オープンした『⺠宿いずしま』は想定していた復興⼯事関係者の宿泊客に恵まれず、初年度から⼤幅な⾚字を出します。そんな状況を脱却しようと、定年退職した⾼野さんは無報酬で営業担当を務めます。しかし経営状況は悪化するばかり。そんな現実を前にした⾼野さんは、出島ならではの新たな魅⼒を創出しない限り『⺠宿いずしま』存続は無理だと、再出発の覚悟を決めます。

ついに⺠宿を買取り再出発へ

⾼野さんは、現オーナーから⺠宿を買い取り法⼈化して経営を効率化するだけでなく、島全体の観光プロデュースを決意しました。そうして『創業本気プログラム』に参加し、持続可能なビジネスプランを何度も作り直しました。そして、ついに、観光客の需要と島⺠の思いの両⽅を考えた出島観光の⻑期戦略プランが完成しました。最終プレゼンテーションで発表した⾼野さんのビジネスプランは、聴講者から「⾃分も⼿伝いたい」という声や「是⾮観光客として、出島に訪れてみたい」など、熱い発表に⼼を動かされたと⾼い評価を得ており、また⾼野さんの本気に応える多数のアドバイスも上がっておりました。⾼野さんが魅せられた出島の魅⼒がつまった出島観光の⻑期プランは以下の通りです。
これから高野さんを中心に出島がどう変わっていくのか?とても楽しみです!

2 年後の架橋後を⾒据えた、出島観光の⻑期戦略

1. ⾷事のみの需要に対応した施設の開業
2. 多様な宿泊ニーズに対応した施設整備
  ① 海鮮料理が⾃慢の⺠宿
  ②釣り⼈⽤ゲストハウス
  ③空き家活⽤による⼀棟貸し
3. 各種体験活動の充実
  ① 漁業体験
  ②ワイルドキャンプ
  ③耕作放棄地開拓体験
  ④⼈⼯林整備体験
  ⑤トレイルコース整備体験

『創業本気プログラム』について

『創業本気プログラム』とは、町の活動⼈⼝増加を⽬的に、⾏政や商⼯会、⾦融機関、⺠間企業の連携により、2015 年11 ⽉に始動したプロジェクトです。特徴は、⼥川町での起業検討者だけでなく、全国どこでも“地⽅”で起業を検討している⼈を対象にしていること。これまで47 ⼈の参加者を受け⼊れ、実際に29 ⼈の起業家を県内外に輩出。起業準備中の⽅を含めると参加者の7 割以上が実際に新しいスタートをきっています。
プログラム詳細はこちらから。

現在創業本気プログラムでは下期のエントリーを募集しております!
申し込みは10月10日まで。熱い思いを持つ方のお申し込みをお待ちしております🔥
また、個別の創業相談も実施しております!
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