![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/141251278/rectangle_large_type_2_e2d1676e956ab3372edefae7b266d98d.png?width=800)
リング状・同心円状の色かぶりについて
備忘録で付けているnoteですが、他にも同じ現象で困っている人を見るので簡単にまとめておきます。
結論から言うと、解決策はISO1600で撮る。です。
解決したいのは、Nikon D810Aや、ほかのDSLRカメラでも発生することがあるリング状・同心円状の色かぶりについて。光害地、低光害地、フィルターなし、フィルターありなどいろいろ試しましたが、ISO1600で撮るで解決できました。安くなってきた冷却CMOSも欲しいところですが、D810Aにもまだまだ活躍してもらわないといけません。
すでに撮影してリング状色被りが出た場合の補正についてはこの記事は対象外です。色かぶりリング単体の画像が用意できれば減算で補正はできますが、結構な手間がかかったのと、ケースバイケースで処理が必要なので説明を省きます。同日に星が少ない箇所に向けて撮った色かぶりの画像が必要ですが、そんな都合の良いことはめったにないので(私はたまたまたM13を撮っていて起きていたので補正できました)、条件が許せば撮り直しが吉です。以上の方法も完璧には補正できませんでした。
肝は感度
海外のほかのユーザーの発生状況を調べると、低感度で撮っているときに出ることが多いようです。似た色かぶり現象で、フィルターによるものもあるので他人の環境では問題の切り分けが難しいですが、ISO1600で1分以上露光した場合には(もっと長い露光できる条件であればなおよし)同心円状の色かぶりを抑えることができました。
同心円の例を以下に示します。輝星周りのほうがもっと同心円状の色かぶりが出ますが、M13など割と明るい星団でも発生します。
検証を目的とした撮影ではないため対象や条件がバラバラですがご了承ください。掲載した画像はいずれもPixInsightのWBPPで処理(フラット、バイアスあり、キャリブレーション、レジステーション、インテグレートまで)を終えた画像をSTF(のBoost)→HTで反映→そのままJPGで書き出した、いわゆる強ストレッチ状態です。
同心円状の色かぶりの例
ISO800 M13
![](https://assets.st-note.com/img/1716187984325-kvPdz50bYo.jpg?width=800)
ISO400 M13
![](https://assets.st-note.com/img/1716188438823-wdSuc8yvMk.jpg?width=800)
ISO1600で同心円状色かぶりがほぼなくなる
30秒でも同心円状色かぶりは出ていないが、60秒で確実に消えている
ISO1600 M5
![](https://assets.st-note.com/img/1716188658248-q3DgesWkzE.jpg?width=800)
ISO1600 Sadr
M13より厳しいサドルが中心の構図
![](https://assets.st-note.com/img/1716189282764-fet8cyMZxp.jpg?width=800)
ISO1600 アンタレス周辺 30秒露光
おなじくアンタレスを含む構図
![](https://assets.st-note.com/img/1716189453640-hZXlhZYXdW.jpg?width=800)
ISO1600 アンタレス周辺 60秒露光
![](https://assets.st-note.com/img/1716189714253-MkAR0Z2Z68.jpg?width=800)
つまり
ISO1600、60秒以上取れば同心円状の色かぶりは撃退できている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?