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MGEN-3とD810Aでディザリング撮影するときの繋ぎ方と設定。カメラのライブビューモードは使えない

MGEN-3とNikon D810Aなどの一眼レフを繋いで天体撮影など望遠撮影して、複数枚撮影してあとで統合(コンポジット、スタック、インテグレートなど)する場合の設定の備忘録です。


使用環境


カメラの設定:Mモード、S、BULB、AC/DCアダプターで給電
※ライブビューモードは、非推奨、ミラーアップも非推奨。

接続ケーブルはオーディオケーブル流用で

オーディオ用の3極ケーブルを繋げて使えました。
ニコン用トリガーケーブル(ニコンカメラの10pin端子用)
2.5mm→3.5mm変換アダプタ(3極)
ケーブルが短いので延長ケーブルを組み合わせてM-GEN3に繋げる。

ライブビューモードは非推奨

ミラーショックのことを考えるとライブビューモードで撮影したいところですが、MGEN-3のAutoExposure機能を使って撮影するときは、ライブビューモードで撮影すると露光時間にばらつきが出るようです。
ディザリングのオンオフ、電子先幕シャッター、Wait timeを伸ばしたり実験しましたが、改善見られず。当面はライブビューモードではなく、Sで撮影する方が良いようです。
Lacertaにサポートを求めて連絡しましたが、返答がないままです。
また、ミラーアップモード+MGEN-3のmirrow lockupを使う場合も-0.1s露光が短くなる。

M-GEN3の設定

COUNT(撮影枚数):60程度
wait time(撮影の間隔):4.0s以上推奨
mirror lockup(Mup時にミラーをアップしておく時間):(0.0s推奨)
exposure time(露出時間):60sなど

※連続撮影開始前に待機時間を設定したい場合は、別ページにinitial wait timeがある。例えば10秒に設定すると、10秒経ってから連続撮影がスタートする。機材の揺れやベランダ床の揺れを抑えたいときに使う 
※ミラーアップは非推奨。ミラーアップを使いたい場合は、カメラ側もMupモードに設定すれば正常動作をするが、露光時間が減るのでダークフレームも撮る場合は同じ設定で撮影することが必要(10秒の時-0.1sなど)
※wait time(気温が高い時はカメラを冷やす必要がある場合は30秒位あける)


画面確認のためのPCとの接続

D810A→HDMIミニ端子ケーブル-HDMIVideo Capture-OBS(Win11)で
接続。D810Aの背面モニターをPCでミラーリングができ、拡大表示できるのでピント合わせなどで役立つ。
カメラのHDMIミニから直接小さなモニターにつなげることもできるが、Polemasterを使って極軸合わせする場合にPCは必要なので、OBS経由で表示したほうが荷物が少なくなる。
Z9などバリアングルモニターの場合は繋がなくても良いが、D810Aは見にくい。

Sモード+ライブビューモードなしで撮ろう

Sモードにすると解決するので検証は終了。
以下はAstroPixelProcessorで読み込んだ数値表。設定を変えたりして試しているので見にくいが、10秒露出指定なのに9.7sになったり、9.8sになったりしている。20秒露出でも同じ現象が起きる。ライブビューモードをオフにすると正常に動作している。
問い合わせに対してLacertaから連絡がありました。「ライブビューモードは推奨しない。処理に時間がかかるから露出時間にばらつきが出る。だが、統合する(コンポジット、スタック、インテグレートなど)ときには気にならない誤差だ。また、ライブビューモードは熱を持つのでSが良いでしょう」とのこと。MGEN-3では調整のしようがないことなので、Sモードで使うことにしました。

ライトフレームをAstroPixelPocessorで読み込んだ画面。赤い枠が1セッション。露光時間にばらつきがないのは、Sモードまたはミラーアップ。ライブビューモードにすると露光時間のばらつきが出る

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