第21回御岳カップのお話

21回目の御岳カップが終わりました。

無事に終わりましたというには、ハプニングもありましたし課題もあります。コロナ禍で開催していることを考えると、2週間経たないと無事に終わりましたとは言えないですし、そもそも御岳カップはイベント期間だけやっているという感覚よりは、日常の全てが繋がっている大会なので、生きている限り終わるってことがないようにも感じております。 ちょっと重いですね、その辺りはまた機会あればじっくり。

イベント日程は終わりました。

さて、今回は閉会式の最後でわたくし44歳にもなって号泣するという失態をかましてしまいました。はい、100人以上の人の前で泣き倒したおっさんがおりましたが、はい、わたしです。思い出しただけで変な汗が出ます。

ここまでの号泣は、第1回全日本選手権でスズカン先生(日本レースラフティング 協会鈴木寛会長)のスピーチをお聞きすることができた時と、小橋さんが亡くなった後のみなかみX-TREME以来ですね。自分でもびっくりでした。

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集合写真をパチリ。この時はまだ飛び跳ねる元気がありましたね。

大会後のスタッフお疲れ様会でもなんだか周りに気を遣わせてしまった気がしますし、翌日も心温まるメッセージをもらったり、フェイスブックの投稿に優しめなコメントを頂戴しております。ちょっと心配をお掛けしているので、スッキリ次に行くためにも包み隠さずお伝えしておきます。

なかなかハードワークな1日でした。

今回はなかなかスタートリストを作る気になれませんでした。なんだか大変なことになりそうな気がして。もっと早く各部署に情報をお伝えしないといけなかったんですが、出来上がったのが水曜日の朝でした。有難いことに予想以上のエントリー数があった今大会。スタート間隔はいつもの2分ではなく1分で、スラロームに加えて、スプリントもやって、UME部門もやるというなかなか攻撃的なスケジュールが出来上がりました。

全ては「ようし、やったりましょう!」と楽観的に物事を進めてしまう、自分の判断が招いたスタッフチームへの負担の大きさが要因だったと感じております。

良かったこと。

人が集まることを減らそうと考えたのが、開会式と選手ミーティングの省略。事前にお知らせする情報はおそらく足りていなかったと認識しておりますが、勘の良い選手スタッフの皆さんのおかげで、大きな混乱もなく、予定通りレースを進めることができました。

柴田聡さんのMC。声の落ち着き具合、やはり最高でした。イベントがぐぅーっと高いところまでいってるように感じました。MRCスタッフ・ヨッシー友人ヒロッシーpresentsのライブ動画も本当に最高でした。ほぼ予定通りの進行、monacaランチは美味しそうで、UME部門も本当に楽しく熱いレースでした。ライブ動画のお陰で、本部にいながら選手の皆さんの笑顔もドキドキも一緒に感じることができました。安全を守ってくださったのが頼れる杉さんと、多摩川ラフティングwinds代表の大輔さん。リバべンオフィシャルの4名はハキハキと動きも良く、気持ちいいメンバーでした。救護チームには看護士である八田姉さんにどっしり構えていただきました。安心であり、嬉しいことでした。ハードワークにつぐハードワークにも率先してチャレンジしてくれたA-STROKEメンバー・しょこたん、ヨッシー、おふじにも最大限の感謝を。

Mixレース。選手の皆さんのご協力にただただ感謝です。あんな雑な進行にも関わらず、あんなにスムーズにレースができて、ゲート撤収までできてしまう。パドラーのチームワークにただただ感動。一見カオス状態な中、どんどんチームになっていく姿は驚きでした。そして嬉しいことでした。

レース中はずっと楽しく幸せな気持ちでいました。御岳パドラーの方にはご迷惑をお掛けしましたが、コース区間を歩いてくださる方も多くいらっしゃいました。ありがとうございました。大御所C2のお二人にも励ましのお言葉も頂戴しました。

今回初めて東京都に河川利用届けを出し、ゲート設置の許可も正式に受けることができました。都知事の許可書ありでした。青梅市の後援を得て、奥多摩漁協にもご挨拶に行くこともできました。御岳の地元自治会の皆様にも応援いただくことができ、駐車場をお借りすることができました。御岳交流センターの管理人の皆様にもご理解いただきサポートを頂戴できました。A-flowの施設は大会運営をするには最高で、前日の雨でリバークリーンはできませんでしたが、環境セミナーやグループワークではたくさんの方々とお話することができました。嬉しく心強い波紋も感じることができました。

いっぱい書き連ねて申し訳ありません。たくさんの選手がエントリーしてくださったことも嬉しかった。カヌーの子供たちは御岳カップには新鮮でしたし、様々な部門カテゴリーで真剣に楽しむ選手の姿、頼もしいスタッフ、これまた嬉しかった。まりっぺの写真、モリシャンタケシャンの動画、間違いなく楽しみです。これまでの御岳カップと比べても、基準レベルが違うぐらいの質が出せていたと感じております。

じゃあ、なぜ号泣したのか?

表彰式の前は例年いつもバタバタします。遠くまで帰宅する選手たち。4月か11月に開催する大会なんですが、いつも薄着で寒そうな選手も多かったりします。人によってはずぶ濡れのウェットスーツ姿だったり。このままお風呂にいく感じなのかな。早く解散にしたい。待たせたくない、早く始めたい。時間通りに。ビール飲みたい、早く。

だいたいいつもこんな心境です。今回もそうでした。

「本部テントから離れないようにする」今回も他のスタッフとお約束したことです。自分を探されることがないように、トランシーバーと携帯を無くさないように。自分が行って解決したくなることも、できるだけ動かない、他のメンバーに任せる。全てはできなかったですが、これまでの20回と比べても一番本部にいる時間が長かったことは間違いありません。

じゃあ、なぜ号泣したんですか?(2回目)

表彰式が始まって、すぐにやばいと感じました。式を進めるにはあまりにも手元に情報や準備がなく、ただあったのはポージング用に1枚だけ持ってきた無地の表彰状とUME部門のリザルトのみ。ただし、このUMEのリザルトが間違いがあったことが後にわかります。

かなりグダグダした感じの表彰式となりました。御岳カップいつもそうですよという指摘も飛んできそうですが、他が良かっただけに、明らかに事前準備の足りていなかった状況に落ち込みました。無地の賞状は1枚のみ、お渡しした選手から回収して、また次の選手へ。明らかに選手へのリスペクトがない式となっていました。帰りの時間を優先するという考え方と選手が輝く場所を作るということのバランスが取れていない状況が、どんどん自分の気持ちを暗くしていました。最後まで笑いで押し切るのが自分らしかったのかもしれませんが、選手が輝く場所を作る準備をしてこなかった自分に気づき、トップ3の選手の顔が直視できない気持ちになっていました。

表彰台には、選手のモチベーションをあげる力があると自分は感じてます。ずいぶん前ですが、チェコのレースに参加した時。40位ぐらいだった自分たちは、表彰式では表彰を受ける選手たちの眩しさを遠く離れた場所から眺めることしかできませんでした。ただただ、トップチームを完全に別世界と感じつつ、いつかあの場所に行きたいと思いを強くする時間でした。数年後に、表彰台のてっぺんに立てた時は、なんとも言えない気持ち良い風を感じることができたことも鮮明に覚えています。そんな場も作ることができず、本当は聞きたかった選手の声も聴けず、どんどん進行していく表彰式。コメントを聞きたかった、語って欲しかった選手が次々に無言のまま、元の場所に戻っていく姿をみて、寂しい気持ちにもなっていました。

さらに追い打ちをかけたのが、「もしかしたら、全てのカテゴリーの成績に間違いがあるかもしれない。原因もわからないし、手のつけようがない」とのスタッフからの情報。最悪の事態としては、発表した順位も全て間違いで、賞品も何もかも間違い、選手のタイム成績も全て違いましたとのお詫び行脚。

1日が経ち、落ち着いて考えたら、リザルトは抗議受付の時間も設けて、慎重に確定させているので、そもそもすベてが間違ったましたということはありえないんですが、落ち込んでいた気持ちの中では、そこまでの思考能力はなく、「今日のリザルトが全部間違いかも」との考えだけでした。

そんな情報の入った2分後に、「では、最後に御岳カップ大会ディレクター柴田大吾からご挨拶を」のMCの声(聡さんの声はいつも良い声です)。

大会主催者してお恥ずかしい姿だったかもしれません。ライブ動画は見ませんし、見ないでください。見ちゃ嫌ですよ。

大会の根幹は、「正確なリザルトと安全」

まずはベースにこれがあることが大前提で、これがあってエンターテイメントの部分が大会を盛り上げていくわけです。選手はタイムを競いに来ている訳で、ここの正確性がないと信頼される大会にならないことは明らかです。

ただ、これが全くできていない可能性があると聞いた時に、それまで嬉しかったことや、トライしてできた気になっていたことが全て意味のないことのような気持ちになってしまいました。特に最前列にいた小学生パドラーのまっすぐな瞳、なかなかレースをする機会がなく、そんな状況でも腐ることなく練習を続けている学生メンバーの姿がビシビシ目に入って来ました。前の方しか見る余裕はなかったです。選手もスタッフも周りの方々全員に申し訳ない気持ちになりました。コロナの影響によっては、またしばらくレースをすることができなくなる可能性がある。そんな重要な機会で、たくさんの人を集めて、なんてことをしてしまったんだろう。そんな気持ちになりました。

まあ、そら泣きますよね。うん。

注:表彰式後にわかったことは、UME部門男子のリザルトのみに間違いがあったこと。レース後に発表していたリザルトが、なぜか表彰式時には変わってしまっていた。集計システムの不具合の可能性あり。ご迷惑をお掛けしてしまった選手の方にはお電話でお詫びしました。

で、今の正直な気持ちとしては、これまで通り、これまで以上にトライして、レースのことを考え、リバークリーンもやり、御岳カップを応援してもらえるように、一緒に楽しんでいけるメンバーが増えるように続けていくということ。22回大会をもっともっと良い大会にするためにできることをやっていくとお約束し、一緒にやりましょうとお誘いすることです。

なんで、長々と書いているかというと、

大会スタッフをぜひ励ましてもらいたいという気持ちが強いです。

今回は閉会式で大会スタッフを紹介し、お礼を伝えることができませんでした。本当にたくさんの方が運営に関わってくださいました。驚きのスタッフ40名です!!

全員の紹介をしたかったんですが、何も触れることができませんでした。すみません。恒例の集合写真も撮れなかったー。多分、号泣したおっさんに気を遣わせてしまった気がしてます。おっさんの号泣のせいで、なんだかやらかした21回大会という雰囲気を作ってしまいました。楽しかったと感じた方にはぜひ感想をスタッフに届くように発信していただければ嬉しいです。楽しくなかったという方はぜひもうしばらくは内緒にしててくださいね。

課題はありますが、当日はスタッフみんなが本当にハードワークを笑顔でやってくれました。40名のスタッフみんなに感謝しています。今回でた課題はみんなで改善して行きますし(もう動いきだしてくれています)、さらに良い大会、選手に信頼され、地域に愛され、競技やレベルの垣根もとっぱらって人がどんどん繋がる"御岳らしい御岳カップ"。22回大会ではこの目標を実現できるようにしっかり準備して行きます。ぜひ選手として、スタッフとして、応援者としてご参加ください。

また秋にお会いしましょう。

そんな訳で、恥ずかしい姿を晒してしまいましたが、自分としてはなんだかスッキリした気持ちでおります。ご心配お掛けしました。選手、スタッフとして参加してくださった皆さんのご健康と幸せをお祈りしております。大会の応援してくださった全ての皆様に感謝を。

Special Thanks:  

スター商事様(賞品提供) https://star-watersports.jp/

NRS様(賞品提供) https://www.nrs.com/

NAMA様(賞品提供) http://nama929.tokyo/

komeama様(賞品提供) https://komenowa.net/

clef様(大会関連アイテム製作) https://clefshop.jp/

Ripples様(環境セミナー開催) https://www.facebook.com/RipplesZeroWaste/

sugi食堂(レスキュー&まかない) 

多摩川ラフティングウインズ様(レスキュー) https://winds-rafting.jp/

第45回リバベンオフィシャル(運営協力) http://www.riverventure.com/






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