「コロナバブル」について思う事
初めて株を買って儲かった。つまり、ビギナーズラック。
こんな方は、是非、注意して欲しいと思う。ネットで「コロナバブル」という文字が踊り、株価の上昇が目立つ銘柄も多い。だが、マーケットの世界は、単なるカネを持った投資家が、何の知識もなく、技術もなく簡単に勝てる世界ではない。
個人的に思うのは、マーケットの世界とは、
「不特定多数の参加者による金融のバトルロイヤル(格闘技)」
と思っている。
強い者が、弱い者の懐に手を突っ込んでカネを奪う世界だ
つまり、ビギナーズラックで勝ったカネは、それ以上にむしりとられる運命にあると思っている。中には、ビギナーズラックで投資を止める方も居るかもしれないが、ほんの数パーセントだろう。
何故なら、欲があるから投資をするわけで、欲のない人間は、そもそも株式投資などしないからだ。従って、最後はプロ投資家の餌食になるだけの話だ。
少なくとも、1980年代のバブルを経験した身からすると、確かに、あの相場はバブルであった。当時は、何の興味もない、若い証券マンに過ぎなかったが、今思えば、異常なバブルであった。
ボーナスは、年2回、期末手当も年2回、新人といえ、年収は、あっと今に500万円を超え、更に研修旅行や様々な良い思いをした。これは、証券界だけでなく、様々な業種でバブっていた筈だ。
目立つ業種として、不動産業、広告業、ことさらテレビ局などは、その極みにあったと思う。
当時、付き合いがあった普通の小さい不動産会社の社長ですら、「毎日、よく分からいカネが100万円は入ってきて、全て、呑み代に消えていった」と聞かされていたほどだ。
しかし、そんなバブルの時代でも、私達が売っていた中期国債ファンドの利回りは、余裕で年利3%はあった。
つまり、今のような異常な低金利でなく、インフレもそこそこあった訳だ。そして、何より、実体経済が良かった。
2000年のITバブルもそうだが、それなりに実体経済はあり、NASDAQを始めとした企業の株価が急騰した。
それに対比して、今の「コロナバブル」はどうだろう?
言い換えれば、「世界的な中央銀行による資金供給の成果(バブル)」でしかない。
確かに、実体がない株価上昇をバブルと呼ぶなら、それは確かだろう。
だが、単なる「カネ余り」が株価上昇を導いたとしたら?その裏付けは?
「そんな小難しい事を考えずに、先ず株を買え」と言われそうだが、普通に考え、日本より多くのカネをバラまいたアメリカ通貨、ドルは暴落してもおかしくない。
波動論者が、ファンダメンタルに言及する事は、宜しくないが、通貨の覇権は、時の政府(特にアメリカ)の政策によるものが絶対的条件だ。しかし、そのタガが外れたら?ドルは暴落する羽目になるだろう。その切っ掛けは、今秋にもありそうだが・・・。
何度もいうが、「コロナバブル」の実体は、「単なるカネ余り」、昔で言うと「金融相場」だが、このカネ余りが、示すものは、ある意味、本当のバブル(泡・幻)なのかもしれない。
この余ったカネをもっと有効に活用、利用する事。
これこそが、政府が言う、バーチャル経済の好転、(バーチャル経済とは私が勝手に言ってる言葉だが)などという胡散臭い、底上げの経済より、本当の意味で、日本経済の復活を遂げる役目を果たせると思っているが・・・。
株価なんて今、騰がらなくてもいい。しっかりとした経済政策され行えば、きっと日本の経済は復活し、必然的に株価も騰がる筈だ
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