岸田政権誕生から4ヶ月、個人的に評価が高い「"話を聞く力"の真意」〜優柔不断ではない、話を聞いて背中から刺す?〜

あけましておめでとうございます。2022の正月期間中に、岸田政権の2021年の4ヶ月の政権運営について、個人的な評価をnoteに寄稿しておこうかと思います。

まず結論から言うと、個人的に私の評価は、抜群に運営能力が高い、です。

理由は後述するとして、この4ヶ月で日本政府に起こったことを、私独自のいち国民から見た解説をしていこうと思います。(なお超がつくほど超長文です。)

私はとあるソシャゲプレイヤーであり、独自の取材網なぞありません。一介の日本国民で普通のSEです。
ただ、やはり中韓北露が日本の主権を脅かす行為/実際に実害を与えている行為には思うところがありますし、いっときの感情に流されることもあります。高市政調会長の国民主権発言に胸を打たれたりもしますが、変なリアリストで「どうせ領土問題で実効支配とか言ってくるんだろ」という諦めたくなる気持ちも持ち合わせています。

ただ、ここにきて「聞く力」を強調する岸田さんが実は「現状、日本民族の首相には高市さんより岸田さんが向いているのでは?」と改めて思った次第です。

乱筆ですが、以下の目次で解説させて頂きたく思います。またここより口語になります。


1.自民党総裁選での期待

2021年9月パラリンピック中に、当時の菅首相が「新型感染症対策に専念する」と、総裁選の出馬を断念した。これは、直後の10月の衆院選への選挙対策であったことは誰もが思ったことだろう。
菅さんの退陣する勇姿を見せつけられ、高市候補(当時)の主権を守る強い姿勢、選択的夫婦別姓論や女系天皇のおかしさなど、納得させられることが多く、小石川連合や野田候補の意味不明な言い分に疑問と媚中姿勢への怒りがわいたものである。
ましてや、"枝野代表が総裁5人目に参戦すべき"とかネットニュースに流れていて、立憲民主党議員ツイなどで大真面目に言っていた。ノセられてるな、共産党(どこの国のとは言わないが)からいくら貰ったのか?と思うほどに。

そのため、私含め良識な日本ネット民は、みな高市さんに期待したことだろう。ネットで選挙に興味がある保守層は、かなりの割合で高市さんを押していたことは、TwitterやYoutubeチャンネルなどSNSで感じていた。


「国民の主権と命と領土を守る」というのは日本に限らず政治家ならばアタリマエである。極右なんてとんでもない、ごく普通のことを言っている高市さんのような政治家が少なすぎる。

煩いからあんな岩礁くれてやれ、という政治家が政界に残れるという、つくづく日本は不思議な国家である。表現の自由極まれり。

これは私が思うに、オールドメディアが切り抜き報道や野党べったりなので、良識な若年保守層はみなTwitterやYoutubeなどSNSに行ったからだろう、と推察していた。
(メディアが左派的であるのは、"既得権益の監視者"として当然と言えば当然であり正しい姿ではある)

ただどうも、実はそういう層が予想以上に多く、世代を超えて存在していると思えるようになってきた。
とはいえ現代が感染症の混乱期でもあり、深い議論がなされないまま、国民に異質な政策が浸透しなかっただけだと、勝手に感じている。

私は、自分の言葉で明確に主権メッセージを海外へ発信できる高市さんは、「やっとまともなことを言ってくれる日本のリーダー候補が現れた!」と思ったものである。
ぶっちゃけると、与党の公明党も含め、立憲共産党など与野党リーダー達が、何一つ「日本のためにやっていると思えない」=特定アジア各国のスパイか?と思えるような主張で、日本が泥かぶれ!民意を潰して従わせろ!と言わんばかりの印象。どこの国の政治家なんですか?と言いたいレベルで政治への興味が無かったわけである。

オールドメディアしかり。最近は少し風向きが変わりましたが、切り抜き偏向報道ばかりで、どこの国の放送局なんですか?NHKも国営って本当?顔が放送されない特定保守議員がいますがなぜ?っていうレベルで見捨ててた。
要は高市さんの登場で安倍さん以外で「まともなこと言ってる政治家がいた!」と久々、政治に興味を持てた、ということである。

結果、自民党総裁選は、岸田さんになった。途中で岸田さんは高市さんと総裁選を協力して行く、との報道があったため、それはそれで高市さん色が出るなら、と納得し、今後の日本に期待した。

2.岸田政権の組閣と衆院選の結果


岸田政権が誕生し、無事衆院選は「自民党の実質勝ち」となった。
その後岸田内閣はすぐ再組閣した。

このとき"ちょっときな臭いな"と感じていた。というのも一例で「中国寄り人事では?中国忖度では?」という噂が流れたあたりから。
小選挙区で敗戦した甘利さんを幹事長から降ろし、林外相を幹事長に昇格させた。それも、「外相を岸田さんが兼務する」とのびっくり発言で。
実際のところ兼務期間は再組閣まで短期であったし、岸田さんは過去に外相もやっていたので実務はできるでしょう。ただ「有無を言わさず、中国寄りといわれる林元外相の昇格する行動」は、かなり私を失望させた。

実質的に兼務したのは再組閣までたったの数日ですよね?
待てばいいものを、高市・安倍派などの保守強行派に有無を言わさないために先にポストを用意したとしか思えなかった。
岸田さんの「人の話をよく聞く、と言っていたが実は聞く気はないんじゃないの?」と思ったもの。
なぜなら、たった数日なら岸田さんが幹事長を兼務でもいいはずですよね?(いろいろ理由もあるんだろうが、ようは昇格のタイミングに違和感があったということである)

3.北京五輪の"いわいる事実上の"外交的ボイコットについて

この後も、ネット保守層に「岸田さんじゃ駄目なんじゃ?」という雰囲気や、その動画が流れ始めていた。
そもそもネット保守層は、「オールドメディアが岸田政権の評価で"よくやっている"と絶賛している」からこそ、「偏向報道だ、岸田さんが左派に都合がいいことばかり言っているので岸田アゲしてる!忖度だ!」という論調が見受けられた。

これはオールドメディアが「今回は"アベガー"のように"キシダガー報道"をしないな?ということは、つまり岸田さんは媚中では!?」という偏向報道へ対する不信感バイアスから来ていると想像します。事実私も、そういう気分でした。ここまで信頼されてない日本メディアってなんなんですかね。

決定的にネット保守層が岸田さんパッシングのようになったのは「五輪の"いわいる"外交的ボイコット」騒動です。この辺から、私はネット側の論調に違和感を覚えました。
改めてスケジュールを再確認します。


▼各国の外交的ボイコットスケジュール

  • 12/6 米国が「政府関係者を派遣しない」と外交的ボイコット報道

  • 直後、中国共産党の超報道官が「そもそも欧米の政府関係者は招待していない、歓迎もしていない」など煽り返し報道。

  • 12/13 韓国が「外交的ボイコットには参加しない」と明言する。欧米から同調するよう呼びかけもされていない、と報道。中国は歓迎。

  • ロシアのプーチン大統領が出席表明。

  • 12/14 英、豪、加、ニュージーランド、リトアニアがアメリカに同調し「外交的ボイコット」すると報道 ※各国の発表日は異なる

  • 12/16 参議院予算委員会にて岸田首相が「(中略)我が国は適切な時期に国益の立場からみずから判断する」と発言。岸田さん本人も行く予定がないことにも言及。

  • 12/23 安倍さんが岸田首相のいる首相官邸を訪問

  • 12/24 日本政府の方針で「政府関係者を派遣しないと今夜表明がある」と報道。内容は「中国を刺激する"外交的ボイコット"という言葉は使わず配慮」と報道ではアピール。(※注 24日の中国から歓迎の意の報道があった)


私の見る限りネット保守層は、岸田さんにこう言っているように思えた。声をピックアップすると、
媚中忖度岸田!早くボイコットしろ!
「日本人の話を聞く、ではなく中国共産党の話を聞くだったのか?」
「決定が遅い!優柔不断だ!」
「中国に配慮する政権だった!失望した!」
「中国にも欧米にも誤ったメッセージを送るぞ!」
今にして思うと、これらのネット民の評価はオールドメディアが岸田さんを批判をしないからこそ、活発だったのだと思う。

ただ、私は気になる点あったんで冷めて見ていた。理由は大きく2つ。

ボイコットする方が政治利用だろう、というロシアの論評はそのとおりである」
「米も"事実上"の外交的ボイコットである。"政府関係者を派遣しない"だけであるなら、日本とほぼ同じじゃないか?」

ということに。
しかも中国は「日本の事実上の外交的ボイコット」を歓迎までしている。

テレビ朝の報道では、中国が日本の"事実上"外交的ボイコットを歓迎したのは、真実のようです。後日批判していたかも。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000239522.html


ネット民とオールドメディアのギャップ、そして各国の表明に、違和感を私は覚えた。
よく見て欲しい。

"外交的ボイコット"という表現は米政府もしていないのだ。

「欧米もボイコットしてる。日本はどうだ?」というのは各国のメディアがすり替えただけである。しかも中国は日本の発表を歓迎もしている。
というか「ボイコットするぞ!いいのか?」って行為そのものが「政治的利用」にあたらないだろうか?

よって、日本政府の選択は、まさに正確で国益にかなうものだった。
この流れで、
「ボイコットに乗り遅れるな!」
「ボイコットしないなんて誤ったメッセージを送る!」
など言っていたネット民の方がインテリを気取って扇動されている印象がある。そのため私は違和感があったのだ。

ボイコットを表明することこそが「政治利用する」という誤ったメッセージを送る可能性があったわけである。

この流れで「韓国の外交的ボイコットはしない」という早々の表現は、むしろ韓国の方が正常だったと思う(政権に関わる人員を送る/送らないこととは別で)。

4.子育て支援給付金の半額5万円分クーポンの顛末

外交的ボイコットの話で長くなってしまったが、その裏で「育児世帯への給付金」も話題になった。

公明党が出した、18歳以上の未成年を養育する低所得の育児世帯へ「5万円現金給付と、5万円分のクーポン配布」という当初提案を覚えているだろうか。
高市さんが「そんなことは自民党の公約で言っていない」と反発した結果、クーポン配布費用に"900億円かかる"と発言した公明党の山口代表がやり玉にあがってしまっていた。

これについても違和感がある。
ネット民は
「クーポン配布費用はまた中抜きか?税金返せ!」
「全員に配れ!」
「ダブルインカム(共働き)で実質高所得世帯への配布はおかしい!高所得者にも配慮せよ!」

というものが見えた。

そもそもの政策の主旨が「子育て支援」なのに"全員配布しろ"というのは前提が異なっているし、もともと中学生までの育児世帯への「児童手当」という文科省>地方自治体が行っている福祉制度がそもそもある。(会社員が企業に申請する扶養控除や扶養手当とは別)
直接市町村から振り込まれ、金額は地方や子供の年齢や人数にもよるがおおよそ一人10000万円〜15000円。これに現金を上乗せるのであれば、親権者の銀行口座を把握しているので配布懸念は少ないだろう。(高校生は別途行うとの案内はでている)
もともとが生活困窮者への支援ではなく育児世帯への支援であるため、「自分が対象外なのはおかしい」という理屈はそれ自体が変ではある

クーポンで半額を配布となると確かに話は違う。ただ私の住む自治体も、GoToのトラベルクーポンを流用した地域振興クーポンを販売していた(1万円で13000円分の地域クーポンだった、買い逃した!w)ので、それの仕組みを流用するのだろう、という憶測があった。

そのため、私は「クーポンを配布するために費用が発生する」ことに違和感は無かった。どんな政策だって、経費はつきものである。中抜きと言われても、かかるものはかかる。ただし。

900億という大金の額を聞くと確かに費用対効果を気にしてしまう。いやなに、特別な政策に一般的な企業の費用対効果と比較して考えることはおかしいっちゃおかしいのだが。

例えば感染症対策は、天文学的に費用度外視でも国民はある程度納得するだろう。先進国である日本が、感染爆発させて他国に蔓延させるのはやはり忍びないもあり、先進国の責任として経費度外視でぜんぜん結構である。
薬価もワクチンも国庫(ひいては税金)でかまわない。アベノマスクも緊急事態だった、問題ない。

もちろん、医師や看護師、医薬品の流通が無償でやってくれるとは思ってないので、感染症対策費にふんだんに投入すべきだ。
この医療従事者の給与や薬価という費目において、病院や医薬品企業が適正な利益を含めることは"中抜き"ではない適正でないor競争入札をしてないと中抜き。
なので本来クーポン配布費は「900億が費用として適正かどうか」と議論すべきで、「クーポンで配布する無駄金があるなら子供のいない層に配布しろ」という議論は的を得ていない。

私もネット民として同類にされてしまうのかもと、恥ずかしくなった。高市さんを推していた良識そうなネット民も全員が全員は、博識ではないのだろう。いろいろな意見があるのは仕方ないことだ、と感じた。
またダブルインカムについては、メディアの方が煽っていた。両親ともに年収900万円の夫婦に支給され、一人親の年収1000万円には出ない、といった形だった。これもそもそも育児手当が"どちらか一方の口座を選んで支給されている"現状を察すると、メディアの煽りは変だなぁ、というのを感じていた。
(年収300万が壁だというのならともかく、育児中で両親ともに年収960万世帯は、ごくごく僅かでは。育児終わった高所得者ならいざ知らず)

私は、そういった報道番組を見るのは時間の無駄であると辞めて、スマホを見ることにしたのは言うまでもない。

紆余曲折あったこのクーポン騒ぎだが、結果は12月にほぼ全ての自治体が現金一括支給となった。それでいい。
改めて政府の対応のポイントを振り返る。

・高市さんは「子育て給付金を聞いていない」と公明党を批判
・公明党の山口代表「事務費900億円は適正」発言が世論にパッシング
・メディアも年収960万円の壁をダブルインカム世帯へ謎アピール(どこ向け?)
・改めて岸田さんの「話しを聞く力」をアピールされた

こういう内容であった。
この給付金の対応から思うに「公明党が掲げた公約実現のために国民へゴリ押しされた」という印象を受け、「岸田さんは、関係各所へヒアリングし公明党のメンツを立てつつも世論の悪者にして最終的には一括現金給付にした」ということに感じてしまう。

6.オミクロン株への電撃対応

最後のエピソードに、オミクロン株への迅速な対応がある。

11月末、岸田さんは「南アフリカで新型株が流行」という速報を聞くと、即座に12月の実質的な鎖国(航空各社への航空券販売停止)を行った。
これには世論もメディアも好感触。noteへ寄稿している2022正月段階で結果を出すのは早計かと思うが、「国民の命を守るときは即決即断できる首相」という箔がついたのは間違いない。
これには「岸田さんは優柔不断だ」という印象の払拭に影響したことに間違いない。

もちろん、「出国した日本人が帰国できない(例:丸山ほだか元議員の帰国ツイなど)」という話を聞くと鎖国発表後三日で「帰国者には配慮して欲しい(ただし隔離)」という要請を航空会社に出して「即決後でも人の話を聞く」というデキる男感を醸成させることに成功した。

ただどうも、裏はある。

実は、海外渡航ストップは公明党が大臣を送り込んでいる国交省の官僚の先行的な対応でがあるらしく、各航空会社へ海外路線のストップを通達した2日後に岸田首相が電撃発表している。
これに自民党支持母体である経団連などから経済活動に影響があると反発があり「帰国者には配慮する」と柔軟にしたワケだ。

本来、褒められるべきは公明党だったはずだが、メディアに岸田さんが褒められている現状に違和感はないものの国交省幹部は微妙な想いなのかもしれない。

似たようなことで、オミクロン陽性者への受験生への配慮もあった。ここでは割愛する。

7.【まとめ】岸田政権の「聞く力」の真髄

ここまでの"いわいる外交的ボイコット"やオミクロン株への、岸田首相の対応が真逆なのは見て取れるだろうか。

外交的ボイコット→岸田さんの「聞く力」を海外にも発揮し、最終的に日本の世論の高まりを見て大本営発表。しかもこの行動に特定の表現は用いない(ボイコットなどと特定名は命名しない)、という海外各国へも正しいメッセージである。

オミクロン株→初動で即決即断の鎖国。その後、徐々に規制解除という、外交的ボイコットと真逆の対応をとった。

これら正反対の対応から感じるのは、「遅い、優柔不断」ではなく、内外調整のうまいキレ者、という印象だ。

しかもネットの評判とは真逆であり、これならば左派メディアからも叩きにくい

「岸田さんは聞く人」だからこそ、叩かれやすい高市さんや安倍さんを矢面に出さず自由に活動させ、党内リベラル(媚中含む)派の話は「よく聞いて」、出す結果が最終的に高市さん寄りの内容となっている。
もうすでに公明党のイメージを落として与党から蹴落す準備に入ってる可能性まである

欧米が求めていたものと同じ"事実上"外交的ボイコットを最後に宣言して、中国に感謝され(表向きだろうが)、岸田マジックと言ってもいいのでは?

最近の日中関係を見ていると、やはり「日本のが中国を怒らせないようしている(=媚中)」という雰囲気を感じてしまう。
少数民族へのジェノサイドが暴かれ、武漢での研究感染症を故意か不幸か蔓延させ、四面楚歌の中国だが、強がっていても経済的に背水の陣なのは間違いないだろう。

欧米に比べ日本はまだ味方(工作員を含む)も多いし何より平和憲法がある。中国人との仁を重んじるのは、アジアで唯一日本だけと言ってもいい。

天安門事件のとき、中国にとって欧米などの遠い異国の地からの非難は無視でよかった。なぜなら、彼らが一番信頼のおくアジア人である先進国の日本が「天安門事件にも事情があった」と、共産党の肩をもってしまったから。

〜ここからは妄想である〜

今回の岸田さんは、外交的ボイコットを"ボイコット"とは呼ばずに中国/欧米いずれものメンツを保った
「今回も日本に感謝」と中国はさぞ油断しているだろう。ジェノサイド天安門事件でも最後は同じアジア人として日本は共産党を守ってくれた。

日本の民意と、共産党の言い分と、欧米の価値観。これらをよく聞いた岸田首相は――――

首相は笑顔でゆっくりと共産党と握手する。
ただこの直後、欧米と韓国らへ持たせた毒ナイフが
背中に突き刺さることになろうとは誰もが知る由もなく。

こんなラノベみたいな妄想が、ありえるかもしれません。

乱文乱筆、失礼しました。

以上

もし私の文章に共感できたとき、気が向いたらポイッとしてくだされば、次回作の推敲のモチベーションになります。 誰だって他人に評価されることは嬉しいものです!ありがとうございます。 ですが無理/無茶はしないで下さいね!